仮面ライダーバトライド・ウォー発売記念企画!平成ライダーゲーム16作品連続レビュー! 12本目は!
「ここがオーズの世界か」
封入特典カードが行方不明だったのでそれっぽいカードで代用してみました。
クラヒシリーズ三作目である仮面ライダークライマックスヒーローズ オーズ!
2010年の12月2日に発売された本作はWii版だけだった前作と違ってPSPとWiiのマルチに。
価格はどちらも6090円。
基本的には同じ内容だが、Wii版にはお子様でもカンタンに戦えるかんたんモードが存在。
PSP版には場面に合わせてメモリースティック内のMP3を
BGMとして使用出来るカスタムサウンドトラックを搭載している。
開発は同じくエイティング。
突貫工事で作られた完全版であるクラヒWとは違い、本作はちゃんとした続編。
1年に1本のペースで続編を出し、
その時の最新ライダーをメインに追加していくという商法が本作で確立。
システムの仕様なども固まり、
ようやくクライマックスヒーローズが「シリーズ作品」としてスタートラインに立てた作品である。
メインテーマは串田アキラの「[O]=All Fight!」だ!
オーズ本編でベルト音声もやっているので完璧にまったく文句の付けようの無い人選!
当時はこの情報でめっちゃ興奮したのを覚えている。
今回はキャラ選択画面がまともだぜ!
参戦キャラは前作から続投しているのが
仮面ライダークウガ、アギト、G3-X、龍騎、555、カイザ、剣、響鬼、
カブト、ガタック、キックホッパー、パンチホッパー、
電王、ゼロノス、キバ、イクサ、ディケイド、ディエンド、W
オートバジン、リュウガ、ダークカブト、ネガ電王。
新規参戦キャラが仮面ライダーオーズ、ナイト、シザース、ゾルダ、王蛇、ライア、インペラー
ガイ、タイガ、ベルデ、ファム、オーディン、
ギャレン、アクセル、Wサイクロンアクセルエクストリーム。
怪人はすべて使用不可能になり、
マグマドーパント、Tレックスドーパント、ダークディケイドは完全消滅。
モードはWとオーズのどちらかを主人公にしてすごろくのようなマップを進むラグナロクモード。
好きなライダーを選んでCPUと7回戦うアーケードモード。
操作するライダーとステージを自由に選んで対戦出来るVS.CPUとVS.2P。
トレーニングモード、ギャラリーモードなどだ。
今回の主役であるオーズはガタキリバ、ラトラータ、サゴーゾを収録。
さらにメダルをリアルタイムで入れ替えることでそこまでの亜種フォームにも自由に変身できる。
亜種フォームと、当時はTVで出て間もなかったサゴーゾの収録は好評だった。
ただ、亜種フォームを使っている最中に強攻撃のコンボを最後まで出すと
コンボに自動でチェンジしてしまうため、使い辛いのが難点。
サブライダーでは龍騎の13ライダーがすべて集結という豪華っぷり!
だが実はこれ海外で発売された仮面ライダードラゴンナイトのゲームからの流用だったり……。
そのドラゴンナイトゲーも開発は同じエイティングでステージやシステムもクラヒの流用。
つまりクラヒを流用してドラゴンナイトのゲームを作り、
そこからさらに流用してクラヒに龍騎ライダー追加というわけね。
システムも前作から大幅に変化。
公式サイトやパッケージにまで「システム刷新!」と大きく書いてあるので、
遠まわしに前作のシステムがダメだったと言ってるようなものだぜ!
基本部分は変わらないが、
これまでは収録フォームがバラバラだった主役ライダー全員に最強フォームを用意。
そしてライダー毎にフォームチェンジ、パワーアップ
スピードアップ、サポートアタックなど。
様々なバトルスタイルが選択可能になったため、戦略の幅がグッと広がった。
スペシャルアタックも廃止され、ゲージは超必殺技とパワーアップ、
ライダーキャンセルとガード中の回避行動の時などに消耗するように。
前作まではゲージを溜めないとフォームチェンジできなかったが、
本作では通常フォームには自由に変身可能。
最強フォームに変身する時はゲージをMAXにする必要がある仕様に変更されている。
クウガや電王はバトル中に変身し放題だぜ。
9フォームに変身出来るダブルとフォーム数がダントツのオーズは使っていてめっちゃ楽しい。
ゲームスピードはやや遅くなったが、
グラフィックやモーション、エフェクトも手が入っていて動きの不自然さも少し改善。
弱攻撃と強攻撃でコンボが繋がらなくなったのはマイナス点かな。
既存のライダーもいくらか手直しがされていて、
ブレイドにはキングフォームだけではなくジャックフォームを追加。
ディエンドは超必殺技がちゃんと原作準拠のディメンションシュートになって
サポートのライダー召還は王蛇、ライア、シザース、ガイ、
パンチホッパー、ファムの中から好きなキャラを選択可能という優遇っぷり。
反面、ディケイドはファイナルフォームライドが1種類しか選べなくなり、
コンプリートフォームの超必殺技もゲームオリジナルのまま変化無かったり。
攻撃の直後に手をパンパンはたく動作が追加されて使いにくくなったり……。
キバも必殺技のダークネスムーンブレイク3段コンボが削除されて謎のパンチ技に差し替え
どうにも気合の入ってるライダーと入ってないライダーの差が激しい。
ガタック、カイザ、オートバジンなど。
龍騎ライダー以外のサブライダーは今回も超必殺技ナシとかなり残念な仕様だが。
技が追加されていたりモーションが大幅に強化されていたりで、こちらも大分手は入ってはいる。
前作までのオートバジンなんか殴ること以外できないけど
スーパーアーマーだから強いという手抜きもいいところのクソキャラだったけど、
今回は機銃攻撃が追加されているし、
動きに合わせてそれっぽい音が鳴ったりといくらかマシになった。
隠しキャラとして本編では幻のまま終わった
「仮面ライダーWサイクロンアクセルエクストリーム」が参戦したのは驚愕!
通常のダブルとは別の独立したキャラで超必殺技こそないが、
ちゃんと照井とフィリップの声で戦うし、
プリズムビッカーとエンジンブレードの二刀流というスタイルもインパクト抜群。
仮面ライダーダブル本編のシナリオを考えると参戦させちゃいけないキャラだとは思うんだが、
「憎しみのダブルなんかいらないんだ!」と、通常のWエクストリームで倒すのも一興。
システムでは相手の体力が少なくなると優勢なライダーの原作BGMが流れ出し、
お互いのゲージの溜まるスピードが2倍になるクライマックスタイムと、
ゲージが溜まっている状態だと相手の超必殺技とボタン入力と連打で跳ね返せる
ファイナルリフレクトも追加。オプションでONとOFFの切り替えも可能だ。
体力が少なくなると原作BGM!やっぱライダーゲーといえばコレだぜ。
セリフ周りもパワーアップ。
Wは新規の勝利セリフなどが追加されているし、特定のキャラ同士の固有セリフが増えている、
オーズとカード使うライダー戦わせると「あれ?メダルじゃなくてカードで変身?!」とか
アクセルとオートバジンで固有セリフとか、意外な組み合わせもあって遊んでいて楽しい。
ただブレイドvsギャレンで「オンドゥルルラギッタンディスカー!」があるのは悪ノリが過ぎるよ!
笑っちゃったけどブレイドは本人ボイスでもなんでもないのに!
声優はW、アクセル、ディケイド、ディエンド、
地獄兄弟、イマジンズ、タツロットとキバット以外は別人だが
こちらもある程度はセリフが増えたり差し替えられていたりで印象は変化。
殴るたびに蹴るたびに必殺技当てるたびに勝つたびに
「アンタが悪いんだぜ!」とか変なセリフ喋ってた龍騎もちゃんと変更されてる。
だが何故かキバは「僕は人間として戦う」のままという……。
効果音は全体的には良くなってるんだが
ジョーカーエクストリームなど一部の超必殺技に音の入れ忘れミスがあったり、
使い回しが目立ったりと劣化した部分もある。
キャラのセリフもちょっと聞き取り辛かったりトーンがちょっと変だったり。
ボイスも、実際にゲームで動かした時のことを考えずに当てはめてる感があったり。
ここはクライマックスシリーズで昔から今までずっと直らない点だな……。
音響担当を取り替えて欲しいものである。
ちなみに今回から超必殺技を使うと何も無い謎の異空間にワープしてから攻撃する仕様に。
マルチであるPSPの性能の問題ではと言われてるがどうだろう。
今回のメインであるラグナロクモードはストーリーにそってすごろく風のマップを進む内容で、
他のライダーとのタイマン勝負や、大量に出てくる怪人とのザコ戦も存在。
ザコ戦は本編とは違う3Dのアクションゲームになっていて、
「仮面ライダーで複数の怪人を薙ぎ倒すモード?!」と結構期待させたものの、
ザコ敵はゲルニュート、サナギワーム、マスカレイドドーパント、レイドラグーンの4種類だけ。
ディエンド戦のみライオトルーパーが出てくるがこれを含めても5種類。
しかも動きが大差ないから実質1種類と言っても過言ではない。
フィールドも変化の無い場所ばかりで、出てくる敵を規定数倒すだけのミッションが延々と続く。
倒さないといけない敵の数がかなり多いため、同じ技をひたすら連発して散らし続ける作業に。
隠しキャラをすべて出すにはちゃんと遊ばないといけないから超作業。
アクションゲームっぽい雰囲気は味わえるんだけど……。
本当に「アクションゲームっぽい雰囲気だけ」の
単調な戦いを何度も何度も何度も何度も遊ぶことになる
串田アキラの超棒読みナレーションは少し癒されたが本当につらかったよ!
ラグナロクモードのストーリー自体は悪くないんだけどね。
開発時期の問題でオーズのキャラにめっちゃ違和感あるがここはしょうがない。
翔太郎とフィリップの会話はなかなかいい感じだし、
テキスト量はそこまで多くないものの、
サブライダーも含めたクロスオーバー会話のあるゲームって
まだ当時は全然無かったから十分楽しかったよ。
アーケードモードのスタッフロールはなんとあの仮面ライダー俱楽部ネタ!
もしやこっちのシリーズも復活か?!と思ったがそんなことは無かった。
この演出も最新作である超クライマックスヒーローズまで継続して使用されることになる。
ゲームとしては大幅にパワーアップしているんだが、前作までが酷すぎただけと言えなくもなく、
物足りない部分やイマイチな部分もまだまだ多い。
超必殺技デモがカット不可能になったりと劣化した部分も。
それでも総勢38人というキャラ数はとても素晴らしく、不満はありつつも
全キャラ出した後にVS.CPUモードで自由な組み合わせで戦うのはそれだけで時間を忘れる面白さだ。
ようやくキャラゲーとしてスタートラインに立てた本作。
しかし次に発売されたのはクラヒの続編ではなく意外な新シリーズだった!
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「オール仮面ライダー ライダージェネレーション」
消えていくがいい……私が記憶しておく!
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スタッフ一人ひとりの温度差がありすぎるのかもしれない。