
KILLER IS DEADをノーマルとハードでクリアしたのでレビュー行くぜ!
サブミッションも全部クリア済み。
KILLER IS DEAD®(キラー イズ デッド)公式KILLER IS DEADは8月1日に角川ゲームスから7980円で発売されたPS3とXBOX360用ソフト。
開発は気を抜くとB級テイスト溢れる新規タイトルを出すことでお馴染み。
須田51率いるグラスホッパーマニファクチュアだ。俺が買ったのは360版ね。
国家公認の処刑事務所に配属されたモンド・ザッパが、
仲間達とともに摩訶不思議な依頼を解決していくアクションゲーム。
モンドの武器は日本刀!
そしていい感じのメカになっている左腕のマッセルバック!
マッセルバックは銃に変形させて敵を蜂の巣にしたり
ドリルに変形させて敵や壁を吹き飛ばしたり、指紋認証をハックして一発で解除したり
特に変形とかさせずにそのままぶん殴ったりととてもロマン溢れる武装。
日本刀との合わせ技で暴れまくりだ。
マッセルバックには99の秘密機能があるらしいがゲームではすべて見ることはできないのだ……。
多分すっげーどうでもいい機能も含まれてるんだろうな。

陰影をドギツく強調したグラフィックは
好みが分かれそうなところだが雰囲気出てて実にカッコいい。
ステージ中だとちょっとジャギーも目立つけどね……。

ゲームの流れはマップ画面で次にプレイするミッションを選択。
メインミッションクリアでストーリーが進行。
ストーリーに関係ないミッションも多数存在。
メインミッションは1話完結形式で進行するが、
チュートリアルやボス戦だけ、演出だけのミッションも含めて12なので少なめ。
メイン以外では一度クリアしたステージを舞台に違った目標に挑むサブミッションが10。
モンドガールを口説くミニゲーム的なジゴロミッションが3。
敵を決まった順番で倒す、特定の攻撃のみで敵を倒す、
などの条件下で戦うチャレンジミッションが20存在。
イージー~ベリーハードまでの難易度と、ミッション毎の評価も存在。

戦闘はYボタンでの刀攻撃とBボタンのガード、B+方向スティックの回避の3つが基本。
敵の攻撃をジャストなタイミングでガードすれば相手の体勢をくずして反撃可能。
ジャストで回避できればXボタン連打で一定時間敵を斬りまくるドッジバーストが発動。
これでコンボ数をバリバリ稼いで敵をザクザク倒せる。
ドッジバーストをどれだけ発動できるかがキモだな。
遠くから銃を撃って来る敵も出てくるが、
弾丸をジャスト回避すれば銃を打ち返してヘッドショットだ!
銃攻撃は射線が表示されてから撃ってくるので視界の外からでも対応しやすい仕様。
敵もただ切られているだけじゃなくガードもしてくるので、
Yボタンでのガードブレイクや、避けで後ろに回りこんでの立ち回りがも必要。
敵を攻撃したり倒した時に飛び散る血を浴びることでブラッドゲージが溜まっていき、
これを大量に消費することでアドレナリンバーストを発動できる。
Rトリガー押しっぱなしにして準備、方向スティックで撃つ敵を決め、Yボタンで発動。
これだけの簡単操作だが体力最大の敵も一撃で両断可能と非常に強力!
盾を持っている敵や鎧を装備した敵は剥がしてからじゃないと当てられないが、
大半の敵は一撃で倒せる。しっかりゲージを溜めれば連発も可能だ。
Lトリガー押しっぱなしでマッセルバックを変形可能。
最初は銃だけだが、
サブミッションをこなすことでドリル、冷凍弾、チャージショットの3つが更に使用可能になる。
こちらもブラッドゲージを消費する武器で、
遠くにいる敵を銃撃で直接倒してもいいし、鬱陶しい敵を冷凍弾で足止めしたり、
ザコをチャージショットでまとめて倒したりも出来る。
ボス戦で距離をとりつつ銃撃して体力を削ったりもなかなか有用。
まあ基本はジャスト避けが軸なので補助的な使い方がメインかな。
敵を倒した時に落とすアイテムを回収することで体力とゲージが成長したり、
新しいスキルのゲットやマッセルバックの強化が可能。
スキルのヒーリングは非常に使いやすいのでマメに使うようにすると格段に楽になる。
ジャスト回避やジャストガードで強烈なカウンターを叩き込む!敵は死ぬ!
それでゲージを溜めて超強力な一撃必殺攻撃を連発!敵はもっと死ぬ!そんな感じのシンプルながら実に爽快なアクション。
ジャスト判定がかなり緩いので回避とガードをしっかりしていればバシバシ反撃できるし、
モンドの残像を交えた動きと派手に飛びまくる血が実にカッコ良くて気持ちいいぜ
死んだ場合はチェックポイントからの再開か、
3枚あるチケットを消費してのその場復活が可能。
ショップでチケットを購入して増やすことも出来るので、
前述のヒーリングと合わせて救済措置は結構多い作りだと思う。

ステージもメルヘンチックなものから雪の中を走る列車、和風の庭園、屋敷など個性豊か。
ここら辺は須田51らしいセンスね。

クマー!
ステージは無駄に歩き回るような構成が少々多かったり、
一部で理不尽気味な視点のボスがあったり、
射線無しで空中から痺れ弾撃って来る敵がウザかったり
ロックオンが無いのにカメラワークが微妙だったりと不満点もいくつか。
ただ、QTEとミニゲームがウザ過ぎて倒れそうだった
同じ須田51アクションのシャドウオブザダムドやロリポップチェーンソーに比べると
QTEは軽い連打が節々で挟まる程度で、
ミニゲームも変に高い難易度のものを強制的にプレイさせられるようなことは無い。
単純な「避けて斬る!」がメインで楽しく、
アクション部分の完成度はノーモアヒーローズから数えてもトップクラスの面白さになっていると思う
ロリポはラスボス戦のQTEで失敗すると第一形態からやり直しとかマジ酷かったからね!
問題はシナリオで今回はかなり不満だったぜ。

普段はメガネかけてて丁寧な口調だけどノリが良く、
置鮎龍太郎の声がばっちりハマってる主人公のモンドは
メカ腕のビジュアルも含めてカッコいいし、


ライバルである下着のCM(モンド談)みたいな格好のデイヴィットさんもいい味出してるんだが
全体的にプレイヤーが想像で埋めようが無いくらいにシナリオに説明が足りておらず、
登場人物ほぼ全員の背景や動機がほとんど分からないまま終わる。
モンドの過去に隠された秘密とは!?モンドと一緒にいるミカは何者なのか?!
処刑事務所の所長であるブライアンは何を知っているのか?!
みたいなのが思わせぶりに出てきて全然説明されなくて
キャラの掘り下げが全然されないからどのキャラもあんまり好きになれん。
エンディングもいきなり終わる投げっぱなし……いや、投げてもいない。
「オチを投げずに足元に置いてそのまま家に帰った」みたいな終わり方。
それでいてノーモアヒーローズの焼き直しっぽい図式が結構目立っててなあ。
ミッション2とかデイヴィットとかミカとかね。

メタセリフもなんかお約束だから入れてる感が。
ノーモアヒーローズ1と2、ロリポップチェーンソー、シャドウオブダムドと比べても
シナリオは微妙だと思ったよ。なんかそれっぽく手癖だけで書いてる気がした。
ボスも巨大怪獣とか機関車とかぶっ飛んではいるんだけど……。
印象的なセリフが少なくてただの一発ネタで終わってる連中が大半だ。
「痛い女」とかは良かったし、

演出はさすがにグラスホッパーだけあって
メインミッション開始前のイラストっぽいムービーで語られる依頼内容とか、
処刑対象にトドメを刺すときの
「KILLER IS DEAD」って呟いてからバッサリやるシーンとかは印象に残るんだけどね。
B級的なカッコ良さはうまい。

完全に突っ込み待ちの「メット被っただけでスーツ姿のまま月面を歩くモンド」は、
完全に突っ込み待ちだけど好きです。

キャラで印象強いのはミステリアスな美女のムーンリバーだなあ。
この絵画から切り取ったような顔がすげぇ印象に残って、出てくるたびに目が離せなくなる。
まあ……本当にミステリアスなだけで終わったのは残念でしたけどね!

あと不満点としては公式や宣伝でやたら推してるジゴロミッションがつまらないことかな。
ジゴロミッションはモンドを操作して「モンドガール」と命名された美女達を口説き落とし、
お楽しみをすることでアイテムがもらえるというもの。
相手の目線をうまく読んでムードを壊さない程度に体をガン見してモンドのガッツを高める!
ガッツが一定以上溜まるとショップで購入したプレゼントを渡せるのでそれで好感度を上げる。
好感度が最大になるとクリアでお楽しみシーン突入……というものなんだけど、
難易度が低くてガッツを高めるのは簡単だし、
好感度が大きく上がるプレゼントも完全に決まってるので非常に作業的。
モンドガールの動きやセリフのパターンも少ないので面白みが無い。
でもドリルパーツなどの重要アイテムはここじゃないと手に入らないのでやるしかないという。
ていうかこのモンドガール。特典DLCで出現する1名を除いて
シナリオに絡まず唐突にジゴロミッションで出てくるだけのなので、
モンドに口説かれてファックしてアイテム渡すためだけの存在でしかないんだよね。
だからキャラとしての魅力がまったくない。
加えてジゴロミッション自体が作業的なので鬱陶しいだけだ。
ジゴロミッションは一度クリアしても他のミッションをプレイ中に電話が掛かってくると
またプレイ可能になるんだけど、
無視してるとメインミッション中でもお構いなしに「待ち合わせの時間に遅れてるわよ」とか
「私のこと忘れてしまったんですか?」とかコールが来て俺のテンションが下がる。
天外魔境ZEROかてめーは!
エロとしても別に……。
モンドがゲイシャガールを後ろから突いてるシーンで
凄い勢いで太鼓の音がドンドコ鳴ってるとかギャグですよ!
もっと凝った内容なら……とかじゃなくて純粋にいらなかったと思うねジゴロミッション。

アクションは過去の須田ゲーと比べても格段に進歩していて十分楽しめるレベル。
ボリュームは少なめ。演出はまあまあ。ストーリーはかなり不満。
そんなとこか。
それなりには楽しめたけど結局いつもの須田ゲーだったような気もするな……。
「改造手術で須田51の脳からQTEとミニゲームに使う部分を切除するべき」とか
「須田51がQTEとミニゲームを入れようとしたら棒で叩く人を雇うべき」とか
前から散々言ってきた俺としては、
QTEとミニゲームを控えめにしてアクション部分で勝負してきたところは評価したい。
まあグラスホッパーのゲームに須田51がどのくらい関わってるかなんて分からんのだけども。
続編は多分出ないと思うのでそのうち出る新規タイトルに期待を込めることにする。
- 関連記事
-