グダグダっぷりが止まらなくなっている絶対GAMEBOY主義。
今日紹介するのはこいつだ!

怪人ゾナー!
おはスタで森久保祥太郎がメイクして演じたなぞなぞ怪人をゲーム化したものだ。
発売はなんと任天堂で、
スマブラXの任天堂ソフト一覧とかにもちゃーんと名前が載っている。
企画モノというかキャラモノでターゲット層はかなり狭く、
機種がゲームボーイカラーでついでにパッケージがこれ。
森久保祥太郎の中ではこれどういう扱いなんだろうな。
一時期ソフマップで100円未満で新品が叩き売られていたのも納得ではあるが……。
実はこれ任天堂イズムを感じさせる完成度とキレのあるバカさを合わせ持った一品。
いやかなり凄いぞこれ。出自とパッケージとタイトルからは想像できない内容。
怪人ゾナーは「そんなのあったなぁ」くらいで
どんなキャラか覚えていない俺でもかなり楽しく遊べたわ。
ていうか色々とおかしいぞこのゲーム!
四六時中なぞなぞのことを考えているくらいになぞなぞが大好きで
いつも母親からそのことで叱られている主人公の元に、
なぞなぞが勉強するための学校「ナンゾウ小学校」の校長から手紙が届く。
ナンゾウ小学校に魅力を感じた主人公がそこに転校するところからゲームが始まる。
お母さんは止めなかったのだろうか?
で、実はそこの校長がなぞなぞで人間を洗脳して世界征服をたくらむ悪人で……。
と、まあそんな感じです。
元ネタが元ネタだけに実にコロコロスピリッツに溢れたシナリオ。
怪人ゾナーは第三勢力的な立場なんだけど主人公に協力してくれる。
協力といいつつ足引っ張ってたり、洗脳されて敵に回ったりがほとんどですが。
ていうかタイトルになってるのにここまで活躍しないって凄いよゾナー!
学校の1階からスタートして、イベントをこなしながら
相手をなぞなぞバトルで倒してどんどん上を目指すという流れ。
このなぞなぞバトルが実に秀逸。
相手から出題されたなぞなぞを答えるだけなんだが、
ゲームボーイの操作系統でも快適に入力できるようにかなり工夫がされている。
予測変換機能に辞書機能、さらに高速スクロール機能まで搭載されていて隙ナシ。
例えば、答えが「ぞうきん」だったら、
そにカーソルを持って行く
↓
そ ぞ ソ ゾ の4つが表示されるので「ぞ」を選択
↓
「ぞ」ではじまる単語が何十個と出てくるのでぞうきんを選択
という手順でパッと入力が可能。
スクロールの高速化も可能でこの快適っぷりは素晴らしい。
まったくストレスが無いぜ。
一度解いたなぞなぞは主人公の持っている電子手帳に記録され、
そこから検索機能を使うことで正解の単語を自動で入力してくれるシステムもある。
なぞなぞ自体は小学生レベルでほとんどダジャレみたいなのばかりだが、
油断してると分からない問題が出てきて普通に悩まされたりするし、
後半になってくると普通に難しくなってくる。
回数制限ありのヒント機能やスキップ機能、お助けアイテムがあり、
電子手帳でゾナーにヒントを教えてもらったりも出来る。
バトルではHPの代わりにプライドポイントという概念が存在。
なぞなぞに答えられないと
プライドが傷つけられてポイントが1つずつ減っていき、無くなったら負け。
アイテムを使うか、
保健室で保険の先生に励ましてもらうことでプライドを回復出来る。
逆になぞなぞに正解すれば相手のプライドにダメージを与えられる。
ゼロにすればこっちの勝ちだ。
イヌの写真を眺めて和むことで精神力を回復するダンジョンRPGならあったが、
傷つけられたプライドを保険の先生に癒してもらうなぞなぞゲームは初耳だなぁ……
この保険の先生がまたさりげなくクセモノだったりするんだなこれが。
なぞなぞはただ正解しただけではダメで、
その後「な~ぜだ?」にも答えないといけない。
表示される3つの文章の中から、
「何故その答えになるのか」の説明になっている文章を選択するもので、
これに正解することで完全に正解したことになるんだが、
この文章が妙な小芝居になっていたり文章が滅茶苦茶だったりで
なんかもう頭痛が痛くなってくる。これがまた妙に楽しい。
「なぞなぞ」をちゃんとゲームとして落とし込んでいて、
システム的にも非常に丁寧に作られているのに感心。
ゲームボーイで発売されたなぞなぞゲーの中では最高のデキだな。
いや、なぞなぞゲーってこれしか知らないけど。
なぞなぞバトルだけでなくシナリオもかなりよく出来ている。
バカゲー的な意味で。
シナリオというか登場キャラの濃さとテキストのぶっ飛びっぷりが凄いわ。
何十人もいるキャラがみんな個性的。
怪人ゾナーのヘタレっぷりと憎めないキャラっぷりもいい感じなんだが、
それ以上に出てくるキャラが濃ゆい。
校長が悪人なのは知ってるが妻と娘とマイホームがあるから協力できない!
と胸を張って言い、いざ校長が危うくなると次に学校支配するのは私だとか
その暁には君を生徒会長にしてあげようとか言い出す
このゲーム一番のクズ兼担任の先生とか、
「ボールは友達!」を通り越して、
「僕はボール以外に友達はいらないからなぁ……」とか言い出し、
一人だけいる坊主頭の友達のことを、
「自分で動いて喋る凄いボールなんだ!」と紹介するサッカー部員とか。
小学生の主人公に向かって殺す!とストレートに殺意をぶつけてくる校長とか。
やっぱおかしいよこのゲーム。
細かいことを全部「とりあえず かいけつ したようだ」
で済ませる主人公もかなりどうかと思いますよ!
なんていうか任天堂のゲームが時折見せる黒さとか狂気を、
あまり自重せずに出しちゃったようなネジの飛びっぷり。
反面、女の子はどのキャラもかなりかわいい。

ヒロインのみほちゃん。双葉理保の妹に似ていてとてもかわいい。
名前も双葉理保に似ている。
エンディングの会話や校長室でのはしゃぎっぷりの破壊力は激烈かつ強烈。
安定したメインヒロインっぷりを見せる。

エロさだと一番だと思うあゆみちゃん。
主人公にカンチョーしてくるハレンチな女ですよ!

バレー部への入部希望をしているまりちゃん。
実は強キャラ。

放送部のまきちゃん。
かなりゲスな性格。ていうか割とひでぇぞこの女。

テニス部のちな。
ゴモラヘアーがステキ。

地味に性格がきついちのぞみちゃん。
見た目はかなり好みだ。




ほとんどのキャラに洗脳verの姿があるので
悪堕ちフェチにもたまらない一品となっております。
洗脳verちょっとエロ過ぎだろこれ!とくにあゆみがやべぇぜ!
ここで紹介したキャラはほんの一部ですぜ。

マッスル先生とかも好きよ俺。
ネジの飛んだテキストや強烈なキャラで引っ張りつつ、
押さえるとこはちゃんと押さえた展開に綺麗なまとめ方のエンディング。
シナリオはかなり上手いと思う。
児童まんが的であり、かつバカゲー的に見て完成度は高い。
どこか温かみのある音楽と凝ったデモシーンも質が高く、
特にスタッフロール手前で表示される一枚絵は綺麗で凄く好きだわ。
終わったんだなぁって感じがよく出てるよあれは。
OPデモも音楽、カットイン共にカッコ良くてお気に入り。
欠点は展開が単調なトコだな。
基本的にはマップを行ったり来たりのおつかいをこなしてひたすら戦うだけだし、
後半になるとバトルをほとんど連続でこなさなきゃならないのでちょっとダレてくる。
キャラとシナリオが楽しかったんで最後まで楽しく遊べたが、
ここら辺は続編で是非改善して欲しいね。いや、続編なんか出ねぇよ!
ただの企画モノとは思えない丁寧な作りとバカゲー的な魅力に溢れた一品。
俺も気合が入って画像を沢山用意してしまった。
GBASPの画面を携帯電話のカメラで撮影するのは面倒だったぜ…。
中古だと300円以上はしないと思うので、バカゲー好きな人は是非やってみて欲しい。
最後まで読んでくれてありがとう!テンキュウ!