うーん……恋愛モノとは聞いていたがこれはちょっとなぁ……。
・ユートが「最初に言っておく!俺はかーなーりー強い!」って言わない。
・そもそもゼロノスがまともに戦うシーンがほぼゼロノス。とりあえずこの二つだけで、
個人的には100点満点で0点をつけてやりたい気分だッ!
愛理さんの婚約者であった大人の桜井が消滅して、
残ったのはいつか「桜井侑斗」になる少年のユート。
本来なら二人が結婚してハナさんが生まれるはずだけど、
この二人の関係はこれからどうなっていくのか。
TV版ではあまり深く掘り下げられず、
決着もついていなかったユートと愛理さんの関係を掘り下げたかった。
今回はラブロマンス。それは分かった。
にしたってここまでゼロノスが活躍しないのは酷いだろ!
見せ場まったく無かったぞ!?
変身!→一方的にボコボコ→バイクで走る→トラックに飛び移る→終了。
ああ…アクションゼロってそういう……。
ゼロノスがバイクで走ってるシーンはカッコ良かったけど、
仮面ライダーがバイクで走ったらカッコ良いのは当たり前だしねぇ。
最後のトドメも含めてほぼ電王が戦うシーンだけ。
それもアクション自体パッとしなくてイマイチ。
過去の電王映画はもっとアクションで「これは!」という見せ場があったぞ。
ゼロノスが好きで
「超仮面ライダーゼロノス!」を期待していた俺としては泣きたかったぜ……。
唐突にアルタイルフォームになってたのもよく分からんな。
大人の桜井と同じ姿で愛理さんを助けることで、
ユートと桜井侑斗は同じであるってことを強調したかったんだとは思うが。
敵の三匹の子豚イマジンことビギーズイマジンは
クライマックスフォームのセルフパロディみたいで、
ボケと突っ込みも面白かったけど、
契約者が愛理さんに一目ぼれして気を引きたいだけのヘタレ男とか……。
映画だよ!映画なんだよ!
なんでそんなショボい契約者と契約したイマジンと戦わなきゃならんのよ!
とりあえず愛理さんと絡めてみましたーってだけの取ってつけたような敵だ。
デンライナーに妙なチケットを差し込まれて暴走。
あわやというところでキングライナーに救われるって流れももうTVでやったじゃん。
ただでさえ電王映画は
デンライナーがジャックされるとか奪われそうになるとか散々やってるのに
またこれかよと。
デンライナーを暴走させた具体的な理由も不明なまま。
(電王の動きを封じ込めたかったという推測もできなくはないが)
そこは別のエピソードで明らかになるのかもしれないけど……。
アクション的な盛り上がりはほとんど無し。
で、肝心のシナリオがどうかっていうとこれもちょっと。
前述の通り、敵イマジンも
デンライナーがピンチになる展開も取ってつけたようなものだし
良太郎達は本筋に全然絡んでない。
関係ないとこでいつものギャグやるだけ。
ユートと愛理さんが、何か感動的なBGMをバックに
見詰め合ってるだけのシーンを延々と映すとか、
バイクで走ってるシーンを延々と映すだけとか
尺稼ぎみたいなカットが多くて無駄に冗長。
関係ないイマジンコントや余計なカット入れるくらいなら
ユートと愛理さんの会話にもっと時間割くべきだろう。
主役のはずなのにセリフ少なかったぞユート。
愛理さんをどう思っているかも描写不足だったぞユート。
ラストシーン。
星を見ながら「望遠鏡が欲しいな」のセリフ。
そして愛理さんの手に自分の手を重ねるユートのシーン。
シメは星空をバックに流れるアクションゼロ2010。
とても綺麗だったとは思う。
でも、消えた桜井侑斗の影をずっと見ていた愛理さんが
ラストでユートは確かに桜井侑斗であると、
理屈ではなく心で理解して涙を流して終り……って、
全然決着ついてねぇよこれ?!
ユートではなく消える桜井を見つめる愛理さんのイメージ映像からはじまって
コーヒーが飲めないユートとか、ユートと桜井のズレを描いた上で、
あの無邪気に星を眺めるユートから愛理さんの涙へと続く。
いい流れだったけど、でもここからが大事なんじゃないの!?
イマジンコントもなんかルーチンワークこなしてるだけって感じで、
楽しいんだけど見ててちょっと辛くなる
特に「カメタロス…」「ウラタロスだよオデブちゃん」「デネブです!」のやり取りとか。
お約束ネタだけどさ、さすがにTVに映画4本やってるのに
これやるのは白々しいというか、げんなりした。
あと、良太朗が子供になってる(まあ、中の人は大分成長していたが)のに、
ミルクディッパーの面々含めて作品中で総スルーってのはなんか凄く寂しかった。
もう佐藤健はいらないと言われてるみたいで……。
これ電王放送していた当時に
TVで前後編としてやっていたら大分評価は高かったと思う。
(大人桜井が消えたのは最終回だから厳密にはムリなんだけど)。
が、電王の最終回から何年も経ってから
劇場公開作品として70分やる内容では無いなあこれは。
冗長なラブロマンスと、パッとしないアクション。
お約束通り越してもうウンザリ気味なイマジンコント。
出涸らしの茶をさらに水増ししたような内容だった。
電王の悪い部分だけ見せられたような気分。
歴代電王映画では間違いなくワーストだわ。
……しかしこれ、やっぱりDVDでディレクターズカット版出すのかな。
むしろ短くカットしたのが欲しいくらいなのだけど。
本編終了後にはエピソード青と黄の予告が上映。
NEW電王編はアクションもちゃんとしてそうだったが、
俺はもう「海東さん早く来てくれー!」と叫びたい気持ちで一杯だった。
映画だけの新ライダー、G電王登場。
映画限定のディエンドコンプリートフォーム登場と。
今回の電王トリロジーでまともに映画っぽいのエピソードイエローだけなんだもん!
せっかくの映画なんだし、映画限定のゼロノスクライマックスフォームで
敵イマジンにトドメさすくらいやって欲しかったなあ。
超電王ではわざわざNEW電王ベガフォームとか意味不明な新フォーム作ってたんだしさ
残念だった。