2月になっちまう前に片付けないと!
ってことで軽く内容に触れつつ
ウルトラマンゼロTHEMOVIE 決戦!ベリアル銀河帝国の感想だ!
最近のウルトラマンの映画はメビウス、超ウルトラ8兄弟、銀河伝説と、
ここのところウルトラ兄弟オールスターが続いていたが、
今回は「ウルトラマンのいない別の宇宙」が舞台で
ミラーマン、ファイアーマン、ジャンボーグA……のリメイクキャラである
ミラーナイト、グレンファイアー、ジャンボットの3人。
そして銀河伝説でデビューした若きウルトラ戦士、ウルトラマンゼロを軸にしたシナリオ。
敵はウルトラマンベリアル改めカイザーベリアル!
カイザーベリアルは量産型怪獣であるレギオノイドとダークロプスを使って
既に平行宇宙の一つを支配しかけているという状況。
単身、次元の壁を越えたゼロも圧倒的戦力差のために正面から戦う事は出来ず、
ベリアルを倒す術を探すために仲間と出会いながら異なる惑星を旅していくという
これまでのウルトラシリーズに無いスケールの大きな内容だ。
ウルトラ兄弟はほとんど脇役で、
親バカで21じゃない方のウルトラセブンが少し目立っている程度だけど、
ブレスレットや人間に憑依するゼロなど、
随所に旧ウルトラシリーズのオマージュが散りばめられている。
俺はミラーマンもジャンボーグAもファイアーマンも見たこと無いし、
出てくる怪獣が量産型になってる辺りに
「怪獣宇宙人100匹登場!」だった銀河伝説より低予算っぽさが感じられるしで、
さてどんなものかと思ったがすげぇ面白かったわ!
シナリオも展開も超王道の冒険ヒーロー活劇で、
「この展開ならこうだよな!」ってトコをガンガン突いて来る。
ゼロが強気でよく喋って自分からどんどん動いていくので見てて気持ちいいのよね。
3回しか変身出来ないのにガンガン変身しちゃうゼロの躊躇いの無さがいい。
あれこそヒーローの姿勢だ。ランの演技もいい感じで見てて安心できたわ。
所々で安っぽさはあるものの、CG中心の演出やアクションも実にハッタリが効いていて、
アニメっぽい演出も織り交ぜながらの派手なアクションが見ていて楽しかった。
カイザーベリアル陛下の悪者っぷりも健在。
やっぱ悪役はこのくらい分かりやすくてこのくらいイヤな奴じゃないとな!
新ヒーロー3人も性格、アクション共にしっかり立ってたな。
ミラーナイトはいきなりの体育座りに笑わされたけど、
涙からの出現や反射攻撃とか見せ場多かったし、
あのクールかつトリッキーな戦い方にCV緑川光がピッタリ過ぎてたまらん。
グレンファイアーはなんといってもキン肉バスター合戦だわ。
グレンファイアーがゼロをキン肉ドライバー!「おお!」
ゼロがお返しにもっと凄いキン肉ドライバー!「おおーーッ?!」
見ててニヤニヤしちゃったよあそこ。
髪の毛をサッと撫でるような仕草もいいね。あれは印象に残る。
ジャンバードはなかなか活躍しないなーと思ってみてたら
土壇場で「叫べナオ!ジャン・ファイト!」ですよ。燃えるしかねぇ。
気になったのは、尺の関係で海賊や最後の決戦シーン、
「あのウルトラマン」の登場などがちょっと唐突な感があった点。
あと、一応宇宙都市っぽい場所で戦うシーンはあったものの、
やっぱウルトラマンの映画なんだからちゃんとした「街での戦い」が見たかったなあ。
大怪獣バトルでも無かったし、超ウルトラ8兄弟以来やってないからね。
そしてムリとは分かっているが
全ウルトラ兄弟vsダークロプスゼロ軍団のシーンはしっかり見たかった!
ムリとは分かってるが見たかったよ!
カイザーベリアルはああ言ってたけど
最強のウルトラ兄弟がダークロプス軍団の100万や200万に負けるわけねーし!
いや、こないだの映画でベリアル1人に壊滅寸前に追い込まれてたけど……。
あれはベリアルが強かったんじゃなくてギガバトルナイザーがチート過ぎただけだって!
シナリオや世界観自体を単体としてみればそこまで目新しいものでは無いのだけど、
王道ヒーロー映画としてきっちりまとめつつ、
これまでになかったスケールの大きさと更に磨かれたCGアクションで、
ウルトラシリーズの新しい可能性を見せてくれた1作。
前作の銀河伝説は豪華ではあったし、ウルトラマン怪獣宇宙人オールスターだけあって
見せ場の数で言えば今回の銀河帝国よりも多かったものの、
最初から最後まで戦いっぱなしで見てて疲れるところもあったが、
今回は展開にメリハリがあって大分見やすかったわ。
別の宇宙が舞台でウルトラマン以外のヒーローも出てくるけど、
これは確かに「ウルトラマン」の映画だった。
俺が行った回は平日で客は半分も入ってなかったものの、
最後のキメポーズでは後ろに座っていた子供が「かっけぇ!超かっけぇ!」と絶叫。
続くスタッフロールでも「面白かったー!」「面白かったねー」の声があちこちで漏れ
最後は拍手まで鳴り出してたよ。良い回で良い映画を見れて幸運だった。
映画館で映画見るの面倒臭く感じちゃう方なんだけど、
こういう回に当たるとやっぱ映画館で見るべきだなって思うね。
ここ数年は売却されたり副社長が辞めたり映画の興収が悪かったりと
逆境を強いられている円谷プロだけど、
でも確かに新しいものを作ろうと試行錯誤しながら走り続けているんだし、
確かに新しいものは作れているんだと感動させられた映画だった。
だから、みんなもエイプリルフールの時だけウルトラマンと円谷をネタにするんじゃなくて
ちゃんと映画も見に行って欲しいぜ……。
上映館少ないのはどうしようもないんだけど、レンタルでもいいからさ。
最後は今年の冬に公開予定の映画の告知で終わったが、
ULTRAMAN2みたいに無かった事にならないで欲しいぜ……。
俺、絶対また見に行くからさ!