このタッグシステムはムリヤリ突っ込んだ感がたっぷりだね。
自由に2人選択できるものの、ライダー毎の能力である
クロックアップやフォームチェンジのために使うスティックが交代に割り当てられるため
ライダーごとの個性がかなり殺がれてしまう。
チェンジ出来ないオーズやW。クロックアップ出来ないカブト。
フォローとしては最初から最強フォームを選ぶことが出来る。
同キャラでのタッグは組めないが、
電王には電王同士のタッグが組める「タッグ(電王)」があり、
バースはパートナーをプロトバースに出来る「タッグ(バース)」が存在。
ちなみにプロトバースはタッグ専用。伊達バースvs後藤バースも不可能。
タッグ製ではあるけど体力ゲージは共通。
タッグとしてできることは「交代」と「攻撃しながら交代」と
「ゲージの残量だけパートナーのライダーをフィールドに呼んでオートで戦ってもらえる」
くらいで、
システムとしては従来からあったディエンドの召還に毛が生えた程度に思えた。
まあ、クウガ&アギトタッグ!とかブレイド&ギャレンタッグ!とかはそりゃ楽しいし、
それっぽく二人でバキバキ攻撃できるからキャラゲーとしてはこれでも十分という気はするが
援護攻撃とか攻撃を合わせられるような要素がもっと欲しかった。
タッグ必殺技はすべて共通のダブルライダーキック。
一応パンチホッパーやイクサなど、
キックではなくパンチがメインのライダーはパンチになったりはするが、
ライダーごとにキックのエフェクトが個別なだけで
動きがほとんど一緒なのでかなりショボい。
ブレイド&ギャレンやディケイド&クウガのような特別な組み合わせでも
似たようなダブルライダーキック。
伊達バース&後藤バースがダブルライダーキックになった時はさすがにガックリ来た。
555や913だと相手に円錐が刺さる描写はあるんだけど、
ポインターから発射する描写は無くていつの間にか円錐がぶっささってる。
1号と2号だとキック前に掛け合いがあったりはするんだが、
それ以外の組み合わせではまったくそういうのが無い。
全部試したわけじゃないけど電王&NEW電王や
カブト&ガタックやダブルバースですらも掛け合いが無いんだよなあ。
タッグでの登場シーンは単体ポーズを並べただけだし
勝利ポーズは一人だけでセリフを喋る。
そんなわけで演出・システム的にも中途半端でタッグ感に乏しく大分残念。
特定の組み合わせのタッグでタッグ名が出るのは面白いんだけどね。
ディケイド&クウガ~キバでそれぞれ「○○の世界」
BLACK&シャドームーンで「二人の王子」
ダークカブト&ネガ電王で「フェイクヒーローズ」
キバ&イクサで「覚醒!運命の鎖を解き放て!」
フォーゼ&1号で「継承ライダー魂」
フォーゼ&クウガで「ニューヒーロー、ニューレジェンド」
ここまではありそうな組み合わせだが、
アクセル&G3-Xで「正義のポリスマンコンビ」
アクセル&V3で「父よ母よ妹よ」なんてのもあったりする。
ここまでやってるのに何故キバ&電王で「クライマックス刑事」が無いんですか!
それ以外のゲームシステムでは、
特殊能力を持たないライダー用にアサルトスタイルを追加。
ゲージMAXの時に発動可能で攻撃力をアップ、この時だけ使えるコンボもある。
発動中はゲージが減少し続ける。
相手から攻撃を受けてる時にゲージを3つ消費して発動出来るライダーカウンターは
相手を吹き飛ばして攻撃から脱出出来る。要はメガクラッシュ。
昭和ライダー限定として必殺技を決めるとナレーションが再生される。
オプションでONOFFは可能。
まず下+Aでナレーションの準備をして、
その状態で必殺技を当てると画面が止まって流れ出す
通常必殺技と超必殺技の両方にあって声も複数。
「そのときふしぎなことがおこった」もあるぜ。なかなかバカでいい演出。
昭和ライダーもいい動きをするので使っていて楽しい。
タッグ要素をのぞけば前作のマイナーチェンジ版かな。
歩きモーションが増えていたり、
Wのマキシマムドライブや電王のフルチャージのSE抜けが直っていたり、
エフェクトが派手になってたりと細かい所では改善点は多い。
仮面ライダー1号「レッツゴー!!ライダーキック」
仮面ライダーV3「戦え!仮面ライダーV3」
仮面ライダーアマゾン「アマゾンライダーここにあり」
仮面ライダーBLACK 「仮面ライダーBLACK」
仮面ライダーBLACK RX「仮面ライダーBLACK RX」
仮面ライダークウガ「戦士」
仮面ライダーアギト「DEEP BREATH」
仮面ライダー龍騎「果てなき希望」
仮面ライダー555「The People With No Name」
仮面ライダー剣「覚醒」
仮面ライダー響鬼「輝」
仮面ライダーカブト「FULL FORCE」
仮面ライダー電王「Climax Jump」
仮面ライダーキバ「Destiny's Play」
仮面ライダーディケイド「ディケイド」
仮面ライダーW「W-B-X ~W-Boiled Extreme~」
仮面ライダーオーズ「Anything Goes!」
仮面ライダーフォーゼ「Switch On!」「ENDLESS PLAY」必殺技&クライマックスタイム時の作品毎のBGMは以上。
シャドームーンはBLACK扱い。
「ENDLESS PLAY」だけは原曲そのままでそれ以外はボーカル無しのアレンジ曲。
フォーゼの2曲はランダムでどちらかが流れる。
キャラごとの話に行くと、
オーズは待望の127種類のフォームに変身できるようになったものの、
亜種で強攻撃を使うと強制的にコンボになる仕様はそのままでかなり残念。
タトバコンボもこの仕様でラトラーターになってしまう。
フォームチェンジ無しのタッグでは強制チェンジは無いんだけど……。
プトティラとタジャドルに超必殺技があるのは嬉しいが、
それ以外はすべてオーズバッシュ。
ブラカワニですらこれだ。せめてブラカワニはつけてよ超必殺技!
フォーゼは最初に4つのスイッチを選択。
それをバトル中に初期スイッチのロケット・ドリル・レーダー・ミサイルの4つと
自由に入れ替えながら戦える。
Aボタン、左or右+Aボタン、下+Aボタン、ジャンプ中にAボタンで4種類。
ホッピングが使いやすかったりマジックハンドが強かったり色々で楽しい。
パラシュートは必殺技デモ中に使うだけだがこれはまあしょうがないか。
エレキやファイヤーをセットすると切り替え用のスティックがそのまま
フォームチェンジに変わるのでスイッチの入れ替えは出来なくなる。
つまり仮面ライダーフォーゼは
ロケット・ドリル・レーダー・ミサイルの初期4つ+選んだ4つのスイッチ。
初期4つ+エレキスイッチ。
初期4つ+ファイアースイッチ。
この3つからフォームを選ぶというわけね。
平成から新ライダーとして追加されたNEW電王は
スタッフロールに桜田通の名前がなかったので本人の声ではない。
……はずなんだけど、俺には本人の声に聞こえるんだよな。
掛け声の力の入れ具合とかそっくり。
武器はテディのみでフォームチェンジは無し。超必殺技は10カウントからの連続攻撃。
ガンバライドに先駆けてまさかの登場をした威吹鬼さんは普通の射撃キャラ。
変身ポーズの時の風を纏う動きで自らを強化するっぽい技や
音撃管・烈風に息を吹き込んで攻撃する技など。
超必殺技は鬼石を相手の体に撃ち込んで共鳴させる技だ。
もちろん烈風の効果音も原作通りで漢字演出までありとかなりのデキ。
そして威吹鬼さんの勝ちセリフの「音撃……効くんだ」が面白すぎた。
俺もそう思っていたところですよ!初代クライマックスヒーローズの頃から!
システムとキャラはそんな感じ。
メインとなるモードはヒーローズモード。
前作のラグナロクモードのように1本のシナリオがあるわけではなく、
各ライダーそれぞれに個別のミッションが用意され、
それにちょっとした掛け合いが付いている程度のもの。
形式としては初代クライマックスヒーローズに近いな。
ミッションはサブライダーも含めた全ライダーに用意されている。
多いライダーで5種類。少ないライダーだと1種類だけだったりするが、
全ライダーにあるのはありがたい。
ミッションは前作のラグナロクモードのように
多数のザコ怪人と戦うアクションゲームに近い乱戦バトル
別のライダーとタッグを組んで戦うバトル、あるいは1人で戦うバトルがある。
乱戦バトルは前作と大差なくて非常に単調だが、
全体の割合からするとそこまで数は無く、
ステージも短いものが多いので前作みたいにだるくはない。
ただ、ミッションで乱戦バトルそのものが無いライダーも多いのでここは良し悪しか。
ショッカーライダーが1人だけ、
しかも全ミッション通して一箇所だけの登場なのも肩透かし。

掛け合いはメニュー画面でのテキストのみで済まされるものと、
3Dデモで行われるものの2種類。
まあどっちでもテキストはほんのちょっとだしボイスも基本的には無し。
3Dデモも動きが全然無いからそこまで凝ったものではないんだけど、
作品を越えたライダー同士のやり取りは短くても楽しいし、
ミッションは100以上あって、適当なものもあるがすべてにデモがある。
会話のノリもなかなかそれっぽいし原作の設定を生かしたクロスオーバーも多い。
あと、フォーゼとオーズ組の掛け合いだけは、
ほとんどオリジナルキャストでのボイス付きと素晴らしい。
特に弦ちゃんと後藤さんのボイス付きのやり取りはかなり楽しいぜ。
昭和と平成ライダーの世代を超えた会話も見物。


昭和ライダーマジ血の気が多い……。
個人的には地獄兄弟と1号の会話が好きだなあ。1号さすが1号だわ。

フォーゼとRXの軽いノリもいいね。
アマゾンシナリオは全体的にちょっとかわいそうかな。
アマゾンであれだったらシンさんが参戦したらどうなることか。
出来れば1本の大きなシナリオみたいなもの欲しかったけど、
作業っぷりがひどかった前作に比べれば格段に面白くて飽きずに遊べたぜ。
欠点はまずアンクが全然喋んねーことだ!
DSのライダージェネレーションやガンバライドでは
必殺技デモにまで顔を出して非常に存在感があったが、
今回はメニュー画面で一言二言喋る程度。
ヒーローズモードでのセリフはボイス無しでの一箇所一言のみ。
超必殺技デモがサブライダーにも増えたのはいいんだけど、
全体的にモーションとか演出とかはもうちょっと頑張って欲しかったな
PSP版との兼ね合いもあるんだろうが。
ただ、前述した威吹鬼さんだったり、ネガ電王がちゃんとワイルドショットだったり
アマゾンのスーパー大切断で火花(血はムリですよ!)がバシューっと飛び出たり
カメラワークで誤魔化してはいたが
RXのリボルクラッシュはちゃんと突き刺したり。こういうとこは実にいい。
効果音のショボさも気になったなあ。
「シュッ」っていうショボい効果音がかなり耳に付いた。
1号もアマゾンもRXもみんな腕を振る時の効果音がコレ。
RX登場シーンが特に気になった。
これ重箱の隅をつついてるみたいに聞こえるかもしれないけど
遊んでるとすげぇ気になるのよ。
超必殺技の発動攻撃の掛け声と超必殺技デモの最初の掛け声が一緒だったり、
掛け声そのもののパターンが少なかったりは相変わらず。
未だにウイングフォームの無い電王、
そもそもキング以外へのフォームチェンジの無いキバ。
エターナルとスカルの不在と、
こういうこと言い出したら絶対にキリが無いのは分かってるんだけど、
新作としてはちょっと物足りなさもある。4作目(実質3作目)なんだしね。
新規作品のライダージェネレーションが良かっただけにどうしてもハードルが。
なんか不満点が多い感想になってしまったが、
前作よりハッキリと悪くなっていると言えるのは
サイクロンアクセルエクストリームのリストラ、
オートバジンのサポートキャラ落ちくらい。
それ以外はすべてパワーアップしていて
小ネタ満載のヒーローズモードはライダーファンならかなり楽しめるだろうし、
なんだかんだで47人という登場ライダーは圧巻。キャラゲーは数だよアニキ!
NEW電王と威吹鬼さんの登場は嬉しかったぜ。
前作が
「今後に期待が持てる良い意味での7点」だったら、
今回は
「普通の7点」って内容だねえ。
やっぱ昭和ライダーとタッグ制の導入は早計だったのではという気がする。
まあ……来年に期待かな。