ロストヒーローズ | バンダイナムコゲームス公式サイトロストヒーローズは世界樹の迷宮1と2のランカースが開発する3DダンジョンRPG!
ガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンの3大ヒーローが活躍するクロスオーバー作品だ。
PSPと3DSの同時発売だったが、俺が買ったのは3DS版。
ロストヒーローズ同梱のSDヒーロー総決戦の移植担当はエムツー!充実のオプション! 3DS限定特典のSDヒーロー総決戦の仕様に関してはこちらの記事で。
15人のヒーローから4人を選んでダンジョンを進む内容で、
戦闘要員として登場するのは
ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンタロウ、ウルトラマンメビウス、ウルトラマンゼロ
仮面ライダー1号、仮面ライダーブラックRX、仮面ライダー電王、仮面ライダーW、仮面ライダーオーズ
ニューガンダム、Zガンダム、Gガンダム、ウイングガンダムゼロ、ガンダムダブルオーだ。
ここから4人選べとか言われても物凄く困る魅力的な顔ぶれ。もう全員で行こうぜ。
それ以外にもサブキャラとして多くのキャラクターが登場する。
それぞれ異なる世界から召還されたヒーロー達が協力し、
何にやら企んでいる悪の軍団と戦いながらキューブと呼ばれるダンジョンを攻略していく内容。
キューブは各ヒーロー達ゆかりの場所を再現した構成となっている。風都とか光の国とかね。
ヒーロー達は本来の力を失っているので、
開始直後ではウルトラマンゼロと仮面ライダーオーズとガンダムダブルオーの3人掛かりでも
エレキング1匹にボコボコにされる体たらくっぷり。なんと情けないッ!
ゲームは「拠点」と呼ばれる場所から各キューブに移動する形式で、
アイテムの購入や仲間の入れ替え、サブクエストの受注などをこの拠点で行う。
戦闘に参加しないキャラクターとの会話も可能。
ランダムキューブという入る度に構造が変わる本編に関係ないキューブもある。
色んな敵が出てくるしアイテムも手に入りやすいので稼ぎ用だね。
3DS版だとすれちがい通信ですれちがう度に出るアイテムが少し良くなるオマケ要素が。ホントにオマケ。
ヒーロー達にはそれぞれ装備アイテムを1つと、
個々のフォースキャパシティの範囲内でフォースをつけることが出来る。
装備アイテムはショップで他のアイテムと合成して強化可能。
合成による強化は上限5回まで。合成用の素材アイテムもあって、
これは普通のアイテム同士で合成するよりもステータスが伸びる。
フォースは敵を倒した時やイベントで手に入るチップを複数集めると入手可能。
フォースごとに必要なチップは異なっており、
例えば「火属性攻撃強化」のフォースだったら、
レッドキング、マグマドーパント、ゼットンのチップを手に入れる必要がある。
フォースには戦闘で使える回復やステータスアップもあるし、
つけるだけでクリティカルの出る確率や属性能力の上昇するものに、
敵を倒した時の経験値アップ、金アップ、
ダメージ床無効にエンカウント率半分なんてのもある。
ほとんどのチップはザコ敵がランダムで落とすので、
「○○を倒しまくってるのになかなかチップ落とさねぇ!」と苦労することも。
敵がチップを落としやすくなるフォースは最優先でゲットしておきたい。
体感できるレベルで違うぜこのフォース。
フォースと装備で結構自由にキャラをいじれるのがこのゲームの特徴。
ヒーロー達は戦闘中使えるスキルを個別に持っているので、
例えば回復スキルを持っていないヒーローに回復用のフォースをつけるとか。
足の遅いヤツにはアイテム合成で速度を伸ばした装備アイテムを装備させるとかね。
ウルトラマン系のキャラは基本ステータスが高い代わりに
戦闘から3ターン経つとカラータイマーが点滅して
大幅にステータス弱体化+クリティカル確率アップという仕様なので、
ステータスアップや回復のフォースをつけといて、
カラータイマーが鳴ってる間はサポート役に徹させてもいいし、
逆にクリティカル率アップのフォースをつけて攻撃役にしてもいい。
この辺のカスタマイズも面白いゲームだ。
ちなみにウルトラマンはカラータイマーが鳴ってからさらに3ターン経つと普通の状態に戻る。
さらに3ターン経つとまたカラータイマーが鳴る。
原作再現とゲームバランスを天秤にかけた結果、
なんか変なことになってるまあ個性付けにはなってるし気にしないことにする。
原作通りにタイマー鳴ってしばらく経過すると死ぬとかだったら弱すぎるし!
スキルは戦闘で手に入るAPをスキルツリーに振り分けて解放していく。
APを消費してビームライフルを解放、とかね。
解放したスキルにさらにAPを消費してレベルアップすることも出来る。
で、他のスキルには「ビームライフルのレベルが○○以上」みたいな条件があって、
これを繰り返してどんどんスキルツリーを成長させていく仕組みだ。
戦闘システムはターン制で1ターン毎に素早いキャラから順に行動するオーソドックスなタイプ。
2段階のスキップ機能があるのでテンポは非常に良くてサクサク進むぜ。
戦闘バランスはそこそこ歯ごたえある感じでボスはなかなかの強さ。
ただ、スキルやフォースによるステータスアップや
装備による能力値の底上げをしっかりしていればそこまで苦戦はしないかなー。
格闘が強いキャラは格闘を底上げ。間接攻撃が強いキャラは間接攻撃を底上げ。
長所を伸ばす方向で強化して攻撃すればバンバン大ダメージを与えられる。
強い相手でもちゃんと考えて強化すればちゃんと先に進めるバランスだ。
戦闘は3Dのヒーロー達が動いて攻撃するんだけどみんなめっちゃいい動き!
効果音もしっかり再現していて通常攻撃すらカッコいい。
ヒーロースキルの力の入れっぷりも嬉しい。
戦闘中に行動したりダメージを受けたりする度に溜まる、
ヒーローゲージを消費して放つヒーロースキル。
つまりは超必殺技みたいなものなんだけど発動デモは力入りまくり。
立体視を活かしたダイナミックな動き。
ちゃんと原作のBGMが流れるし
ウルトラマン系は変身シーンの再現もあるしで俺のテンション上がりまくり。
ウルトラマンゼロなんかウルトラ銀河伝説から参戦してることになってるのに、
それ以降の作品からの再現技がやたら多くて嬉しい!
「Anything Goes!」のイントロと同時に
セルメダルを弾くシーンから入るオーズバッシュのデモもシビれたぜ!
昭和のウルトラマンやライダーも最近のヒーローに負けないよう、
必殺技デモとしてそれなりの長さになるようカッコ良くアレンジ。
仮面ライダー1号の「1号先輩がアクセルトライアルみたいな動きしてる!」
「これは怪人死ぬわ……」的な力強いアクションは素晴らしいし
ウルトラマンやタロウの複数の光線技を組み合わせたコンボ技も見応え満点。
原作だと一点集中で撃ち抜く感じだったウルトラセブンのエメリウム光線は
空から光の柱が落ちてくる衛星レーザーみたいな表現になってて
これにはウルトラマンFEリバースもビックリ。アレンジとして面白い。
ヒーロースキルはタッグで放つものもあり。
これは覚えるのが面倒だったりするがその分強いし
これぞクロスオーバー!と言いたくなる技が揃ってる。
仮面ライダーオーズ&仮面ライダーダブルや、
ウルトラセブン&ウルトラマンゼロみたいに原作再現したタッグ技もあるし、
Gガンダム&ウルトラマンゼロ、ウルトラマンタロウ&仮面ライダーオーズなんていう
まさに夢の組み合わせもあったり。
タロウ&オーズは「タジャドルダイナマイト」という技名だけで軽くイキかけました。
仮面ライダーダブル&仮面ライダー電王みたいな技は最近のライダー映画で見たかったよ!
あとウルトラマンとウルトラセブンのタッグヒーロー技は予想外過ぎた……。
そこから持ってくるのかよ?!しかも実用性がゼロに近い趣味技!
ダンジョン自体は落とし穴や乗ると勝手に移動する矢印のついた床、
ダメージ床にワープゾーンなど3DダンジョンRPGのお約束トラップは一通り抑えつつも、
そこまで苦労はしないし結構分かりやすいヒントもある、くらいのバランスで、
なんだかんだで幅広い年齢層が遊べるようにしてるのかなと思った。
ちっと無駄な通路や小部屋が多すぎる気はしたけどね。
ダンジョン内ならいつでもメニュー画面からのリターンで拠点に戻れるし、
ボス戦で死んでも直前からメニュー画面を開いてリトライ出来る。
マップはもちろんオートマッピングで下画面に常に表示されている。
簡単すぎる内容ではなくザコもそこそこ強いし、何も考えずに付き進むとボスでかなり苦戦する。
が、基本的には面倒な要素や複雑な要素は少なく、救済措置も多い。
RPGとしても3DダンジョンRPGとしてもかなりシンプルで遊びやすい作りになってるね。
元ネタがあるからキャラ成長させてスキル覚えていくのが楽しいし、
サクサク進むからこそ、一度はじめると止まらなくなるぜ。
そしてクロスオーバー満載のシナリオ!これがメチャクチャ楽しい!
シナリオのメインになるのが仮面ライダーW、仮面ライダーオーズ、
ウルトラマンゼロ、ウルトラマンメビウス、
ダブルオーガンダム、ウイングガンダムゼロ辺りなので平成ネタが中心ではあるんだけど、
最近のガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンが好きな人なら悶絶するほど楽しめるはず。
遊んでてのた打ち回るくらい楽しめるはず。俺のように。
原作再現シーンとかは無難にまとめましたって感じだし、
敵「この物凄い攻撃を喰らえー!(バリバリバリ)」
ヒーロー「ぐああ…あああ……」みたいなシーンがやたらめったら多かったのは気になったが、
「ヒーロー同士のクロス会話」「悪役同士のクロス会話」を
きっちりやってくれてるからもうホントに楽しすぎる。
最初のダンジョンからしてこれだからひどすぎる。
各地で物議を醸したメタスとウェザードーパントのクロス会話!
ちょっとした会話シーンなんだけど、
仮面ライダー2号とウルトラセブンが冷凍攻撃で苦戦させられた経験を語り合うシーンはお気に入り。
歴戦の勇士同士の会話って感じがいい。
仮面ライダー電王のイマジンズはこういう時には最高のキャラクターだと改めて実感。
一時期バカみたいに酷使されたせいで忘れがちだけど、やっぱいいキャラだよこいつら。
「1号が言ってんだから間違いねえぞ!」なんて言われたら反論できる人間いねぇよ!
仮面ライダー1号は1号で「出たな、グランドガンダム!」って言うだけで面白いからずるい。
Gガンダムの世界観にカルチャーショックを受けるダブルオーガンダムとか
ウルトラマンタロウに対する仮面ライダー電王のリアクションとか、
原作知ってるとめっちゃニヤニヤしちゃう。
拠点での会話シーンがイベント進行に合わせて細かく変わるから、
ゲーム進行するたびに戻って会話デモ見たくなる。
ウルトラマンの光の国をモチーフにした
ウルトラ・キューブでの展開もあまりに俺のツボ過ぎて大興奮!
元に戻る練習してないのについウルトラダイナマイト使いそうになるくらい興奮した。
俺の体から恐竜メダル3枚が飛び出してもおかしくないくらいの興奮だった。
ザコ敵との会話イベントが多いトコがまた楽しいんだよねウルトラ・キューブ。
他のキューブもあのくらい欲しかったぜ。
マスラオ(ミスターブシドー)vsザムシャーのイベントはあまりにも卑怯過ぎるレベルで反則。
ダメだよこれ、反則としか言いようが無いレベルで反則だってこれ。
仮面ライダーオーズをパーティに入れなくても
アンクが単独で動向して何故かイベントでめっちゃ出てくるのは
賛否分かれそうだけど俺は楽しかったのでよし。
ポジション的にシナリオ進めるのに使いやすかったからかな。
他のキャラだと「なんで一緒にいるのに戦わないの?」ってなるし。
「オイ!説明しろ!」みたいなセリフも言わせやすいし。
戦闘シーンで味方のヒーローは3Dでバリバリ動くのに敵は2Dのイラストだから、
みんなで看板をぶん殴っているみたいでショボいってのはよく指摘される点で俺もそう思うが、
敵を2Dのイラストにしたからこそ!
と言えるくらい敵の種類が豊富でイベントの幅が広がっているので
これはこれでと前向きに捕らえたい。
遊んでると「こいついるの?!」「こいつまで出てくるの?!」の連続で飽きないのだ。
複数のイラストレーターで描いてるので、敵によって普通の立ち絵だったり、
光線などのエフェクトも含めた絵になっていたりと方向性のバラツキはあるけど
イラスト自体のデフォルメセンスも凄くいいと思う。
ただハチ女はちょっと可愛くしすぎじゃないですかね!?
頬を軽く染めてるのが超あざとい!
RPGとしては遊びやすくてテンポ良いし
キャラゲーとしてもクロスオーバー満載で面白すぎる。
が、見過ごせない欠点もいくつか。
ジャミラをザコで出すんじゃねぇ!ダメだろジャミラは!
いや、仮面ライダーWのドーパントだって人間だから、
ザコ扱いでワラワラ出てくるのはおかしいんだけど!
でもジャミラは特別だって!
ウルトラマンの技にウルトラ水流があるからってジャミラ出さなくていいよ!
水属性が存在しないから氷属性とかムリヤリな扱いになってるし!
まったくこういうのやめて欲しいですね(オーズのシャウタコンボで倒しながら)
半分冗談はさておき欠点で真っ先に挙げねばならないのはライドダンジョン。
やった人の9割はこれつまんねぇ!って言うと思う。
ライドマシンというドリル付きのマシンに乗って進むダンジョンで、
通常のダンジョンとは違って敵が見えていてぶつかると戦闘になる。
ライドマシンのステータスはパーツに依存するのでレベルなどの成長要素が無い。
戦闘は通常戦闘と同じターン制だが、行動する順番が表示されている。
敵の行動パターンや攻撃方法、行動順番を見ながら
ライドマシンに搭載されている主砲のチャージや修理や特殊武装を使うタイミングを計る。
限られた手札で戦い抜く、通常戦闘以上に戦略性が要求されるダンジョンだ。
……と、言いたいがバランス調節ミスってて内容がグダグダ。
出来る行動が少ないく、戦略性が高いように見えて結局は性能勝負。
ライドダンジョンのどこかに落ちてる強化パーツきっちり拾ってきっちり強化しないと
敵が硬すぎて戦闘が死ぬほど長引くしボス戦ではめっちゃ苦戦する。
「強化パーツ拾わなくてもその場では勝てなくは無い。
でも死ぬほど時間掛かるし、突破してもそこからさらに辛くなる」ってのはやっちゃいけない調節ミスだと思う。
最大4回チャージ可能な主砲を当てると結構高い確率で敵が怯むが、
実はこれチャージ1回で当てても怯む。
なので戦闘はダンジョンに落ちている強化パーツを漏らさず拾った上で
「主砲チャージ、発射、主砲チャージ、発射」のローテーションを組み、
合間合間にGNコンデンサーを使ったフルチャージ発射と
装甲回復を挟むだけで中盤以降の戦闘はすべて勝てる。マジつまんねぇ。
敵が通常戦闘と違って3Dで表現されていて本当にいい動きをするんだけど、
何故かスキップONにしてもモーションが飛ばせないから、
ただでさえ長引きやすい戦闘が余計に長くなる。ザコはそこら辺にウヨウヨ。
戦闘長くてだるい、戦略性低い、ほぼ強制となる強化パーツ探しと、
とにかく遊んでいてだるいだけでいいところがまるで無い。
登場する敵のチョイスは意外性もあってなかなか素晴らしいんだがね……。
キングジョーの再現度とかも完璧なのに。
スキルツリーの仕様も問題アリ。
「○○をレベル2にする」とかの条件を満たすと新たなスキルが解放されるんだが、
このスキルが条件だけでどんな内容かは解放するまで分からない。
なので、セーブ&ロードをしない限り
「頑張ってポイント山ほどつぎ込んで条件を満たしたら全然使えないスキルだった」
「スキルを解放してみたらパーティに入れてないヒーローとの合体技だった」なんてことが頻繁に起こる。
条件だけじゃなくてスキル内容も表示してくれればいいのに……。
インターフェースは全体的に快適なものの、
パーティー編成の時の装備とフォースの付け替えの面倒さなどはかなり気になった。
色んなヒーローを使いたくなる内容なのでね。
戦闘のスキップは爆速なんだが、何故か状態異常攻撃や
ステータスアップ&ダウンの判定の時だけはスキップが遅くなるのが少しイラッとする。
見逃すと致命傷になりかねないから?
スキップ機能使うユーザーはそのくらい生まれた時から覚悟完了だッ!!
OPのボーカル曲は涙が出るほどカッコいいのに、OP映像自体は涙が出るほどダサいのも欠点!
歌はマジでカッコいいのになんだよ……あれ……ひどいよ……。
初代ウルトラマンと仮面ライダー1号の個別タッグ技が無かったのもかなり残念。
この手のことを言い出すとキリが無い話ではあるんだが、やっぱこの2人は欲しかった。
俺の場合クリアまでには33時間程度。
クリア後には隠しボスが待ち受ける隠しダンジョンもあってかなりやり込める。
純粋にRPGとしてしっかりしているし、クロスオーバーにしろ、必殺技デモにしろ、
ちゃんと元の作品を好きな人が作ってるんだなあってのが伝わってくる内容。
グレイトバトルフルブラストに続く新生コンパチヒーローシリーズ第二弾として
これだけ良質な「ヒーロークロスオーバーRPG」が出たことを嬉しく思う。
まだ見ぬ第三弾にも期待してるぜ!
次はロアやダークブレインも出して、もうちっとコミカルなノリのがやりたい。