絶対SIMPLE主義

スマホゲー大好きでとにかくモテたい！モテるために戦う！
な主人公の神代乱麻のアホっぷりが愛おしい。



メイン主人公はこの2人だが、
他のキャラクターの視点で進むシーンも多く、プレイアブルキャラは10人以上。
味方、敵共にアクの強いキャラが次々に登場するぜ。



昭和ヤンキーに覆面レスラーに中国人の殺し屋に酔っ払いオヤジにと、
「なるほど、欲望と暴力が支配する島が舞台なのも納得だな！」
と言いたくなる頭の悪いキャラが多いのがシビれる。



ヒロインも幼馴染キャラから妹キャラまで寄りどり見取り。



個人的にお気に入りはプレイアブルキャラの一人で猫耳パーカーのニコルも捨てがたいが……。





「本当に秘書なんですか？！」ってくらい頭の悪い発言が満載の桃雪舞さん推しですね！



ゲームはステージクリア型の3Dアクション。島の各所を舞台に暴れまくる！
基本的には道を進んでいってザコ敵を全滅させるか、ボスを倒すかのどちらかでステージクリアとなる。

タッグ制なのでいつでもチェンジが可能。
一度クリアしたステージはストーリーに縛られず自由にキャラが選択可能だ。



ステージにあるものを利用してとにかく敵をボッコボコにする爽快アクション！
コンボでボコる！投げで地面に叩きつける！壁蹴りからのキックで顔面を狙う！
そこら辺にある机を投げてぶつける！消火栓を破壊して敵を水流でふっ飛ばす！
ドラムカンを蹴っ飛ばして大爆発を起こす！
敵を路駐してる車にぶつける！っていうか路駐してる車そのものをひっくり返して敵にぶつける！

といった頭悪くて派手なアクションを簡単な操作で楽しめる内容になっているぜ。
敵にクリーンヒットを入れるとロケットみたいに煙を出してステージを破壊しながら飛んで行ったり、
一撃の重みと爽快感を両立した感触は非常に素晴らしい。

軽快なBGMも良し！
特に「こいつらを倒せば終わりだぜ！」ってタイミングでよく流れる
「Let's hang out」はテンション上がりまくり。
他にもゲームの雰囲気にマッチしたノリノリの曲が満載で、
初回購入特典でEDテーマも含めた完全なサントラが付いてくるのありがたい。



バトルでゲージを溜めればライズアップが可能。
オーラと共にパワーアップして、
ボタン連打で大ダメージを与えられるアッパーラッシュも発動するようになるぜ。



ステージの各所にはギャラリーの女の子たちが何十人と待機してる。
近づくと「投げで3人倒して」「敵を壁に5回叩きつけて」みたいなリクエストを出してくるので、
女の子の近くでリクエストに成功するとパワーアップ。
一定確率で「モテレター」を入手することもあって、
モテレターを手に入れた女の子のプロフィールやモデリングはあとでじっくり確認することが出来る。



女の子のリクエスト、だんだん「マンホールに敵を○○人流して」とか、
「ネオン看板に敵を突っ込ませてシビれさせて」とか、
「敵をアッパーでふっ飛ばしてそれを報道ヘリにぶつけて撃墜して」とか気の狂ったものばかりになっていく。
ただの殺人ショーだこれ！



ネオンでシビれろオラァッ！



このヘリ野郎！このゲームがカプコン製じゃないからって安心してんじゃねぇぞ！墜落しろ！

やっぱただの殺人だよこれ！



ギャラリーの近くで敵を吹っ飛ばすと女の子スカートがめくれてパンチラスロット発動！
パンツの柄が揃って役が出来るとパワーアップだ！
これは星柄のパンツが揃っているのでスーパースターですね。



ギャラリーの女の子が誘うようなポーズをした時に○ボタンを押すと、
操作していたキャラがデレデレしてそこをザコ敵に殴られてふっ飛ばされる！
そして一緒に行動していた女の子に衝突してラッキースケベで大パワーアップ！なんて要素も。



そういうアホなノリの爽快アクションで最初は楽しいんだけど……。
中盤過ぎた辺りからバランスの悪さが目に付くようになってくる。

アクションは派手だが基本的にやる事はあまり変わらないし、
最初は程よいアクセントになっていた女の子のリクエストが、
難易度が上がっていくに連れて作業感が強くなってくる。
無視するとパワーアップ出来ない上に
ステージランクも下がるのでどうしてもそれに縛られるプレイを要求される。
爽快なアクションのはずなのに、ザコ敵をどうにか誘導するチマチマしたプレイになりがち。

後半に入ると「ノーダメージで○○しろ」系のリクエストが増えてくる上に
こっちの攻撃で怯まない敵や、飛び道具を繰り出す敵、
ガード出来ない投げ技を使ってくる敵が増加。
ボスも発動時にダメージを与えるライズアップを突然使用してくるので
これや投げでノーダメージ系のリクエストが失敗するとイライラ。
難易度を上げるとこれらの要素に加えてザコの一撃が致命傷に。
アッパーラッシュのボタン連打を繰り返し繰り返しやるのも疲れるぜ。

プレイアブルキャラ10人以上いると言っても
動きの使い回しが多いし基本システムが単純なのでプレイ感覚がほとんど変わらないんだよね。
その割にほとんど出番のないボスまで使えたり、中途半端。





お色気演出はラッキースケベも、ヒロインの好感度上げると見られるセクシーショットも
使い回しだらけだったり一言二言セリフがある程度だったりでイマイチ。
バトルでモブの女の子から貰えるモテレターはキャラ毎に違う文章が読めるとかそういう要素は無く、
似たようなモブキャラをカメラ動かして眺めたりちょっと突っついたりできるようになる程度。

ストーリーが割とシリアスかつ色んなキャラの視点で進むから、
進めるほどお色気要素とストーリーが剥離していくのも問題。
「主人公以外のキャラがタイマンで1対1の漢の勝負する！」みたいなステージがあるんだけど、
そこもいざ始まるとギャラリーの女の子のリクエストに応えつつパンチラとラッキースケベ！ってノリ。

発売前からなんとなく「お色気要素が浮いてるような……」とは思っていたんだが、
実際やってみると予想以上にお色気要素が噛み合ってねぇ上に使い回しだらけで薄っぺらいな！
モテレターはリクエストに応えると貰えることがあるんだが、
ランダムな上に割と出ないことが多いのでコンプ目指すと苦行だぜ。

ストーリーも主人公の二人は好きだしいい味出してる連中が多いんだけど、
全体的に掘り下げ不足でイマイチ。
登場キャラ多いのに大半が終盤の展開に全然絡んでこないのがなあ。



1周するだけなら8時間ほど。
完全新規のヤンキーアクションゲームということで買ってはみたが……。
「敵をボコって女にモテる」というコンセプトは非常に分かりやすいんだけど、
このコンセプトとストーリーとシステムが噛み合わないまま発売されてしまったような内容。
敵を吹っ飛ばす爽快さはあるしキャラデザと音楽もめっちゃイイ。声優も豪華。
そこそこ楽しめるゲームではあるんだけど練り込み不足で底の浅さが見えるのが早い。

発売前にプロデューサーが、全力で最高の状態に仕上げられているけど
この作品の可能性とパワーを信じて予約数を伸ばすために発売延期ですとかやってたのは
一体なんだったんだと首をかしげたくなるな！

悪くは無いが、色々と消化不良な1本でした。