先日福袋でゲットした逆境無頼カイジDSをクリアしたので感想を書くぞ!
さすがアイデアファクトリー+コンパイルハートだったぜ……。
このゲーム、起動すると上画面にアイデアファクトリーのロゴ。
下画面にコンパイルハートのロゴが出るのがなんか威圧感があるね。
上が大火事、下も大火事なーんだ、みたいな。
ただの火事じゃねぇか。
メインのモードは原作を再現したストーリーモード。
会話デモを挟みながら進行するんだが、
デモのグラフィックはほとんどが
アニメのキャプに文字をかぶせただけという手抜きっぷりで、
立ち絵は取り込みが雑なのか輪郭が荒い。ボイスなどは一切無し。
実にショボい。
最初に挑むのはもちろん限定ジャンケン。
だが、対戦する相手を選んでただジャンケンするだけの運否天賦。
最初に船井に話しかけると星を騙し取られるイベントがあったり、
石田さんを助けるイベントがあったりはするが、
ちょっと会話があって終わりだったり、
船井は最初だけで後は出番が一切無かったり。
もちろんカードの買占めなどはまったくナシ。
「勝ち残れば借金が免除になる」という設定になっているため、
最初の金を借りるシーンもナシ。
ほんとうに相手を選んでジャンケンをするだけだ……。
限定ジャンケンは運否天賦でした!
対戦相手のセリフも似たようなものばかりでここでも手抜き臭が。
しかも石田さんに2回話しかけるとこんな会話イベントが発生。
>今、いい話を聞いてきたんだ。
>きっとカイジくんなら出来ると思って……。
>集中力に優れた人間なら……。
>瞬間の閃き…って技が使えるらしい。
>勝負の時、カードに集中すると……。
>相手のカードが見えるらしいんだ。
>カイジくん、きっと君なら出来るよっ!何を言い出すのかと思ったら次の試合からジャンケン前にミニゲームが発生!
3枚のカードの中から指定したカードを当てる、
一瞬だけ表示されるカードを暗記するなど、
驚くほど難易度が低い内容ばかりで、
クリアすると相手のカードが透視出来るので絶対に負けなくなる!
ざわ・・・
ざわ・・・カイジ、超能力に開眼!(立木文彦の声で)サイキッカー黙示録カイジのはじまりである。
噂には聞いていたけどホントにひどいな
運否天賦から超能力無双へ!ひどすぎる!
相手を倒した時の顔がなかなか面白いのが唯一の長所。
クズ安藤も倒せるぜ。超能力で。
石田さんを騙したグラサンも倒せるぜ。超能力で。
安藤は負けた時の顔が素でむかつくな!なんだこの顔!
ジャンケンを終えるとそのまま人間競馬&鉄骨渡りへ移行。
原作とは違い、ぶっ続けでゲームをすることになる。
入手した星は逆境値へと変換される。
逆境値はピンチの時に使うと有利になったり、コンティニューする時に必要だったり
Eカードクリア時に一定以上無いと先に進めなかったりする。
普通に遊んでるだけでMAXになるからあんま意識してなくても大丈夫。
人間競馬&鉄骨はタッチペンを使ったミニゲーム。
画面に黄色いリングとそれに連動して動くカイジの足と鉄骨が表示されるので
タッチペンで黄色いリングを上手く動かして、
鉄骨から落ちないようにバランスを取りながらゴールすればクリアだ。
バランスを崩してもタッチペンをこすれば復帰可能。
足を踏み外して落下したらゲームオーバーとなる。
黄色いリングの軸に表示されている点線と、鉄骨の溝を重ねるようにして進める。
バランスを崩したらがむしゃらに画面をこするのではなく、
反復横とびの要領で画面中央のマーカーを正確に左右にこする必要がある。
この2点の説明がすげぇ曖昧だったんでちょっと苦戦したぜ……説明不足だぞ!
まあ分かってみれば、単純ながら原作の
「靴にマジックで書いたラインと鉄骨の溝を合わせて進めば落ちない!」
を上手く再現していると言えるかな。
最後の方になってくるとバランスを崩しやすくなるので緊張感があったりと、
このソフトに収録されているゲームの中では大分まともな内容だ。
ちゃんと「ゲーム性」と呼べるものが存在しているからな……ハハ……。
人間競馬は相手を押すことが出来るが、
押しても押さなくても別に勝敗に影響ないとかは些細な問題です。
渡っている最中のイベントは概ね原作通り。さらば石田さん。
鉄骨をクリアするとEカードがスタート!
利根川さんとの金を賭けたタイマン勝負だった原作とは違い、
ここでは3人と戦うことになる。さらに賭けるのは金ではなくコイン。
コインを50枚貯めればノルマ達成で、カイジの借金が免除になる。
なんだか緊張感が無いな……。
Eカードのルール自体は原作通りになっているが、
カードを開く前にミニゲームを行い、
それをクリアすれば相手のカードが分かったり、
相手がこっちのカードより弱いカードを出してくれたりと、
またしてもカイジの超能力が発動する内容になっている。
ミニゲームは
画面に表示されたカードが次々とめくられていくので素早くタッチしていくゲーム
相手の出して欲しい絵柄を狙って止めるスロット。
カードの光る順番を記憶するゲーム。
最初に表示されるマップを暗記してそれを頼りに突破する3D迷路ゲームの4つ
どれもこれも心底くだらない内容の癖に、
「隠蔽するブラフ!」「流転するブラフ!」「冷徹なる読み!」「深遠なる読み!」とか大げさな名前がついているのがちょっとイラッとするね!
ミニゲームにはボーナス的な要素もある。
カードタッチだったら
たまに出てくる石田さんのカードをタッチせずに放置すると逆境値が回復。
スロットゲームだったら石田さんの絵柄を揃えると逆境値回復。
迷路ゲームだったら石田さんのカードを見つけると残り時間が延長。
石田さんは登場すると「カイジくんは出来る人間……!」
「カイジくん……!もう少しだ……!」などのセリフを残して消えていく。
石田さんプッシュし過ぎだろこれ!
対戦する3人の1人目は黒服。黒服って……。
超能力で撃破。
二人目は何故か遠藤さんが登場。
この適当にくっつけた感の強い手元のカードがたまらねぇぜ!
食らえ超能力!
この二人を倒すとようやく利根川との決闘になる。
三人目が実は生きていた石田さんとかだったらどうしようと思ってたので
普通に利根川さんで良かった。
Eカードはミニゲームのテンポが悪くてつまらない上に、
利根川戦だけは絶対に12回戦わないといけないから非常に苦痛。
利根川戦からは例の耳マシーンを装着して距離を賭けながらの戦いになるが、
負けても針が伸びるだけでコインは取られないため、
最初の数試合で限界まで賭けて勝利してノルマを達成。
あとは1mmずつチビチビ賭けて残りの試合を全部負けるのが一番楽。
この会長大激怒な戦いかたをしないとダル過ぎてやってられない。
Eカードを終えると焼き土下座タイムがスタート。
原作では利根川さんが10秒焼き土下座をやり遂げるというシーンだったが、
ゲームではカイジが焼く時間を決めていいと会長から言われる。
で、何故か10秒前後で利根川さんを焼くミニゲームが始まるんだけど……。
これが画面です。
Aボタンを押してる間は「ジューーーッ」という肉の焼ける音がします。
それだけ。エフェクトとか画面の変化とかは一切無い。
「ジューーーッ」という効果音だけ。時間を計るだけ。
このソフトに収録されているゲームの中で一番ショボい。
これ見た時はさすがに
「俺なんでこんなゲームやってるんだろう」って思ったわ……。
10秒未満だと「見損なった!」とか会長が激怒してゲームオーバー。
長すぎると「カイジくんもひどいのぅ……」とか会長がニヤニヤしてゲームオーバー。
意味が分からない……。
利根川さんをミディアムで焼き終わると
「今のEカードで免除にする分の借金は石田さんの借金にしてくれ!
俺の借金免除はあんたとの賭けで決める!」
みたいな感じで会長とのティッシュくじがはじまる。
原作のようにカイジが考えるシーンなどは皆無で、
いきなりカイジが「これで勝負だ!」とくじバトルを持ちかける展開になっている。
原作だとティッシュ箱の横に当たりくじを隠していたが、
ゲームではそういうの一切なし。普通にくじを引くだけという展開。
なんかもう台無しとかそういう突っ込みも疲れた。次の画面見て気力を失った。
タッチペンで画面のくじをかきわけて、
当たりくじを見つけたらそれを画面下までドラッグするだけという、
もはやゲームとすら呼べない内容。
何も考えずにやっても簡単に会長を撃破出来る。
……会長を撃破?!
撃破できます……カイジの大勝利です……。
伊藤カイジ大勝利!希望の未来へレディーゴー!
賭けにすべて勝利して借金が無くなったカイジの元に遠藤さんが現れ、
エスポワール行きのチケットを渡す。
カイジは今回の賭博で借金は無くなったが1円も儲けていない。
今度は大金を得るために再びエスポワールに再び乗るというところでスタッフロール。
石田さんの家族の借金も無くなっていてここでも石田プッシュ。
これが倍プッシュってやつか。
鉄骨で詰まらなければクリアまで1時間かからないかな……。
クリア後はミニゲームが自由に遊べるようになるだけで
特に凝ったおまけとかは一切ナシだ。
……いやホントにひどいねこれ。グラや演出も酷いし、
心理戦や駆け引き要素などカケラも無くてフリゲ以下の内容。
金取って売るどころか、
アニメ公式サイトのおまけコーナーのフラッシュゲームか何かで十分な内容。
ネタになるクソゲー、笑えるクソゲーというよりは、
本当に低予算で手抜きでやっつけな、ネタにならないクソゲーって感じ。
さすがif&コンパイルハートだぜ!
ちくしょう!上も下も俺も大火事だ!
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