絶対SIMPLE主義

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絶叫B級主義 第一回「ゾンビキング」

毎週金曜日にB級映画のレビューを1本更新する連載企画。
「絶叫B級主義」を本日からスタートするぞ!
記念すべき第一回のタイトルはこれだ!

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死にっぱなしジャーマン

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ゾンビキング!

素晴らしいキャッチコピー。ジャンルはゾンビモノでアルバトロス配給。
完璧過ぎる布陣にワクワクが止まらないぜ。

ゾンビが世界中に蔓延る時代。
プロレス界の英雄ユリシーズは旧友である覆面レスラー・ティキが
ゾンビとのプロレス試合をするという情報を聞きつけ、
恋人であるメルセデス、その弟であるブルー・セイントと共に試合を見に行く。
ティキを心配するユリシーズと、どうせイカサマだろうと高をくくるセイント。
実際のところただの八百長試合だったが、
試合中に観客の一人がゾンビに殺される事件が発生する。
当然、ゾンビを引き連れたティキに疑いがかかるが、
ティキはゾンビを飼い慣らす方法を知っていたので無実なはず。
ユリシーズは潔白を晴らすために行動を起こすが、
実はその裏にはゾンビキングとその部下達の陰謀があった。

というようなストーリー。
ゾンビは人類に対する脅威!というよりはちょっとやっかいな猛獣的な扱いで、
「ゾンビによる殺人事件が発生しました。警察が捜査中…」
なんてニュースがラジオで流れたりする世界観だ。

まず登場人物の覆面レスラー率がたけぇ!
ユリシーズもその恋人も恋人の弟も
ティキもゾンビキングもその腹心もみんな覆面レスラー。
メシ食うシーンはもちろん寝て起きるシーン、死ぬシーンまで含めて
最後の最後まで素顔を見せるシーンが無いのにはこだわりを感じる。
メインキャラが初登場する時には、アメコミ風のイラスト&名前が
派手な効果音と共にジャジャーンと表示されるので非常に分かりやすい。何この演出。
ちなみにマスクを被ったゾンビというのはゾンビキングただ一人。
それも言動があんまりゾンビっぽくない。
パッケージ詐欺ですな。この手の作品にはよくあること。

展開はまあ突っ込みどころ満載で、
ゾンビキング達の陰謀が、貯水池にゾンビの血を大量にぶち込んで
ゾンビ感染者を増やして世界征服を狙うとかショッカーみたいな内容だったりするし、
ティキのゾンビを飼い慣らす方法の適当さもなかなかひどい。

中盤からは覆面レスラー軍団とゾンビ軍団のバトルがメインになるんだが、
警察と一緒にゾンビと戦うシーンで
「絶対噛まれるなよ!」
って言われた1秒後に噛まれて死ぬ副署長には吹いた。
副署長ぉぉぉぉぉーーーーーー!
プロレスラー>ゾンビ>警察という美しいパワーバランス。
ちなみにこの映画、銃は出てくるが発砲するシーンは一度も無い!
ていうか覆面レスラーのみなさん強すぎ!
「ゾンビを倒すにはクビを胴体から離せばいい。簡単だろ?」
みたいなセリフの後に、
本当にゾンビのクビを簡単にシュポンシュポンちぎっていくのは凄すぎた。
ゾンビは肉弾戦でしとめるのが正しいということが、
この映画とゾンビリベンジで証明されたな。

ゾンビキングの威厳の無さも凄い、
覆面レスラーでゾンビだから強そうなもんなのに……。
ユリシーズの恋人であるメルセデスを捕まえて人質にしたまでは良かったが、
レスラー軍団の逆襲に合って本拠地から逃走。
次のシーンでは公園の滑り台の上で人質を抱えて高笑いを上げるゾンビキングが!
さっきまで秘密基地みたいなとこにいたのにどこだよここ!
かと思えば次のシーンでは民家の間を逃げ回るゾンビキング。
最終的にメルセデスを柵に(適当に)縛り付けて
一人で逃走して本拠地に戻っているという。
そこで最終決戦を行うわけだが何このグダグダっぷり!
ここら辺のバトルはほとんどそこら辺の公園とか道とかで撮影してるのが凄い。
そしてゾンビキング倒した後に残ったゾンビをどうするのかと思ったら
「何をした?」
「俺もわからん」
で完全に解決させたティキがすげぇ。お前何したんだよ!

(巨乳にズームインするカメラ)とか
(意味も無く画面の半分を覆う乳首ピアス)とかのお色気要素もあるぜ。
すいません俺乳首ピアス苦手なんで勘弁してもらえますか。
車の中でズゴバコしようとしたところをゾンビに襲われるカップルもいるぞ!
男の方が女に「誰かが来ても顔を見られないように」ってんで
レスラーマスクを無理やりかぶせようとしててまた吹いた。どんなプレイだ。

もう滅茶苦茶な映画でアクションはしょっぱいし展開もグダグダなんだが、
妙にインテリっぽいユリシーズをはじめとして登場人物のキャラは結構立っていて、
ゾンビキングは人間だったころユリシーズの対戦相手だったとか、
ゾンビキングの腹心であるマーデライザーはブルー・セイントの父親の仇とか、
戦う理由付けもちゃんとされているし、
77分というやや短めの時間の中に色んな要素を詰め込んである。
ゾンビが脅威として認識されてはいるんだけど、
存在が一般的になっていてそこまで深刻ではないって世界観は普通に好きだな。

出オチ過ぎるパッケージとアルバトロスの名前から警戒していたんだが、
滅茶苦茶でチープな映画なんだけど笑える突っ込み所も多いし
独特の雰囲気とパワーがあってB級映画としてはなかなかどうして味があって面白い。
グダグダなのに不思議とスピード感があり、
ゾンビと覆面レスラーという一見ミスマッチな二つが謎の調和を見せる一品。
何よりあのゾンビ映画至上稀に見る能天気にバカ明るいラストシーンが清々しすぎて満足
最後のブロッサムのくだりも普通にいいシーンだったと思う。
なんだかんだで一周してゾンビ映画らしい内容になってたよ。
これはむしろゾンビ映画好きな人の方が楽しめるかもしれん。
割り切れる人ならば普通にオススメです。

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次回予告!

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来週もこのブログを恐怖のどん底に叩き落すぜ!
シーユー!

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[ 2010/07/23 17:59 ] 特撮・映画・TV | TB(0) | CM(6)
そんなラー油におすすめな映画があるんだぜ・・・
[ 2010/07/23 18:29 ] [ 編集 ]
ラー油はまたあれやってくれ
24時間耐久でシンプルゲー中継みたいなやつ
[ 2010/07/23 19:43 ] [ 編集 ]
吸血少女対少女フランケンを是非見て欲しい
[ 2010/07/23 20:44 ] [ 編集 ]
ゾンビキングが許せるならショーン・オブ・ザ・デッドおすすめです
ショーン・オブ・ザ・デッドが面白かったら
ホットファズは必見ですよ
[ 2010/07/24 00:58 ] [ 編集 ]
こんなにしょっぱい悪役ボスなのに吹き替えが若本だったりするんだよね
友達に連絡取ったらそいつも当然のように覆面レスラーとか
レスラーとゾンビが日常に当たり前に溶け込んでる世界に魅了される

[ 2010/07/24 02:06 ] [ 編集 ]
> さん
>そんなラー油におすすめな映画があるんだぜ・・・
なんだよ?!

> さん
>ラー油はまたあれやってくれ
>24時間耐久でシンプルゲー中継みたいなやつ
俺ももう年だからちょっと……。
次やるなら動画配信でやりたいね

> さん
>吸血少女対少女フランケンを是非見て欲しい
これは面白そうだ。

>どりるさん
>ゾンビキングが許せるならショーン・オブ・ザ・デッドおすすめです
>ショーン・オブ・ザ・デッドが面白かったら
>ホットファズは必見ですよ
チェックしてみますです。

> さん
>こんなにしょっぱい悪役ボスなのに吹き替えが若本だったりするんだよね
マジか!字幕で見たから分からなかった!

>友達に連絡取ったらそいつも当然のように覆面レスラーとか
>レスラーとゾンビが日常に当たり前に溶け込んでる世界に魅了される
そうそう、フツーにマスクで日常生活してるのも良かった。
独特よね世界観が。
[ 2010/07/26 19:13 ] [ 編集 ]
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