グレイトバトルマラソン!
最後は
「ザ・グレイトバトルPOCKET」だ!
俺はこのゲームに感謝している。
これがなかったらこの企画はグレイトバトル6で最後になっていたから……!
まあ、これはこれで結構アレなゲームなんだけどね。
1999年12月3日発売。
ゲームボーイ&カラー両対応のソフトだ。
当時はポケモンと遊戯王によるビックバンが吹き荒れ、
とにかくキャラ収集系のRPGかカードゲームを出せ!という時代で、
ブームにはとりあえず乗っかるコンパチヒーローシリーズも
グレイトバトル6から実に2年半ぶりに復活。
もちろんガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンの3作品によるクロスオーバー作品だ。
同時期に発売されたソフトはスーパーブラックバス リアルファイト、
がんばれゴエモンもののけ道中、グランデュエル。
そしてポケットモンスター金&銀!こいつぁやべぇぜ。
登場キャラクターはシリーズ最多の150体!
ガンダムだったらXまで参戦しているし、
仮面ライダーだったらRXはもちろんZOにJも。
ウルトラマンもティガ・ダイナ・ガイアはもちろんネオスや21にゼアスも!
1999年発売だけあってパッケージにもウルトラマンガイアがいるぜ
グレイトバトルは……終わったりなんかしない!ガイアーーーーーーー!
内容はカードゲームのようにキャラクターを集め、
別のキャラクターと対戦をしながらRPGのように育成&進化させるという、
実に良い所取りなもの。
カードゲームと版権ヒーローという組み合わせの麻薬的な爆発力はもはや説明不要。
ガンダム、ライダー、ウルトラマンならば
今現在でもガンバライド、ガンダムトライエイジ、大怪獣バトル(故)と、
カードを使ったゲームが大人気だ。
……まあ、1個終了してる作品があるのは置いておいてね。
が、売れなかったのかそれとも別の理由があったのか、
別の理由があるとしたらつまんないからっていう一点になるんだけど、
結局フルブラストで復活するまで
これがグレイトバトルシリーズ最後の作品となってしまった。
時期が時期だけにグレイトバトルシリーズでは
グレバト6やサイバーに並んで知名度の低い作品じゃないだろうか。
舞台は20XX年の未来。
「CAOS」というハンドモバイルコンピューターを使い、
ヒーロー同士をバトルさせる「コンパチヒーローズのゲーム」が誕生。
子供から大人まで巻き込んだ大ブームとなり、
ついに公式競技としての団体「BUCS」が発足。
選ばれた50人によるランキングも作られた。
そして、180万人の中から選ばれて当選した
ラッキーな主人公の元にCAOSと3枚のカードが届く。
ここから主人公のランキング1位を目指す長い闘いが始まるのだった!
みたいなストーリー。
グレイトバトルっぽさおろかコンパチヒーローシリーズっぽさもまったく無い。
ロアやダークブレインなどのオリジナルキャラも一切居ないし、
シリーズらしいところは
大会のモニターに「THE GREAT BATTLE」って表示されてるのと、
マップに浅草があるくらいだねえ。
ゲームの流れは7つある街を移動してショップでキャラカードを買ったり、
通行人に話しかけて情報を貰ったり戦闘したり。
街で開催されている勝ち抜き戦に挑んだりして強くなっていき、
最終的にランキングで1位になることがゲームの目的。
ランキングは50位からスタートしてランキング戦で1回勝つ毎に1上がる。
主人公の名前と肩書きは自分で入力可能。
クリアするとまたランキング50位に戻って2週目スタートだ。
2週目は敵がさらに強くなっている。
ゲーム中にパスワードを入手することがあり、
それを自室のPCに入力することでレアカードをゲットすることも可能。
パスワードさえを知っていれば序盤から強力なカードを使うことも出来る。
シナリオも構成も非常にオーソドックスなカードバトルゲームではあるんだけど、
ゲーム自体は物凄く大味かつ味気ない。
イベントらしいイベントもなく、ランキングを上げるために淡々と戦い続ける内容。
対戦相手は姿がシルエット&セリフが使いまわしの相手ばかりだし、
たまに個別グラ付きのキャラはいるけど戦う前のセリフが少し違う程度。
7つある街は売ってるものが違うくらいでこれまた大したイベントがあるわけでもない。
本当に戦って戦って戦って戦うだけのゲーム内容。戦え……!戦え……!
時計機能内蔵で実際の曜日によってショップで売ってるカードが変わるとか
めんどくさい機能も搭載している。
これで戦闘システムが面白ければ別にいいんだけどここがつまらない。
カードは「ウルトラマン」「怪獣」「仮面ライダー」
「怪人」「ガンダム」「モビルスーツ」の6種類あって、
ウルトラマンは怪獣に特に強くガンダムにも強いが、
仮面ライダーに弱くてモビルスーツにはもっとも弱い、みたいな相性が存在。
もちろん相性が良ければ攻撃で大ダメージが与えられる。
ガンダムとモビルスーツの分け方は大分釈然としないが……。
まあ連邦とジオンみたいな分け方が出来ないからしょうがないか。
カードにはステータスと必殺技があり、
戦闘で勝った時の経験値が一定数溜まるとレベルアップ。
ボーナスポイントを振り分けて強化が可能で、
新しい必殺技を覚えることもあるし
カードによってはレベルアップで進化することもある。
すばやさは命中率にも関わってくるから高めにしとくのが吉。
戦闘は3枚のカードを3×3のマスに配置した行う。
敵も同じように3枚のカードを3×3のマスに配置。
お互いのキャラがフォーメーションを組んで向かいあった状態での対戦となる。
ターンの最初にカードごとに攻撃・防御・アイテムのどれかを選択し、
ステータスのすばやさが高い順番に行動していく。
技を使う時には「AP」を消費し、
これは1ターンに2ポイント、防御していると3ポイント溜まる。
当然、APを多く使う技ほど攻撃力は高いが、
「4隅を攻撃」とか
「前列すべてを攻撃」とか
「前列1マスのみを指定して攻撃」とか、
技によって攻撃範囲も違うので、
相手のフォーメーションを見ながら使い分ける必要がある。
ガンダムだったら攻撃範囲の広い技が多いとか、
仮面ライダーだったら単体攻撃で強力な技が多いとか、
カードの種類によって使える技も違ってくる。
そんなわけでカードゲーム+RPGなシステムになってるけど
まずこのゲーム、回復スキルや補助スキルといったものが存在しない。攻撃スキルのみ。
戦闘は
「殴る」か「防御して溜めてから殴る」かの2択と言っていい。
アイテムは装備アイテム1つと
消費アイテム1つを装備できるだけなのでカスタマイズの幅も狭い。
なので、違う属性、違う攻撃範囲のカード3枚を選択し、
一番強い技をひたすら撃ちまくるだけのゲーム展開になる。
これだけで最初から最後までほとんど安定だったぜ……。
序盤、何故か下位ランクなのにレベル50のカード3枚で挑んでくる相手に負けたのと、
(再戦したら何故か弱いカードに戻ってたけどイベントだったのかな?)
さすがにランク1位と2位の相手は強力で何度か負けた程度で後は楽勝。
苦戦した相手も「APを回復するアイテム」を
全員に装備させて最初から強力な技をぶっ放すという戦略で勝てました。
ランキング1位になるまでずっとこんな調子だったから遊んでてキツかったよ!
RPGとしてもカードゲームとしても戦略性が低い内容だぜ……。
長所は最初に書いた通りキャラの多さ。
ガンダム、ウルトラマン、仮面ライダーから150体登場は圧巻。
ウルトラセブン21が使えるとか凄いぜ。
怪獣でもグランドキングがいたりテンペラー星人や何故かアストロモンス。
ゴモラやバキシムやレッドキングにカメレキングなんてマイナードコロまで。
仮面ライダーもJとZOがいるだけでも凄いのに、
ストロンガーにチャージアップ、スカイライダーに強化verがあったり、
RXのレベルを上げるとロボライダーやバイオライダーに進化したり。
剣聖ビルゲニアにシャドームーンにショッカーライダーも登場。
「こいつがいるのか!」感がなかなか凄い。
凄いけど何故かウルトラマンアグルはいないという!
ドット絵はちょっとクオリティにバラつきはあるし
戦闘中のアニメも使い回しは多いものの、
フィンファンネルの動きとかライダーキックの動きとか、
スペシュッシュラ光線がちゃんとスペシウム光線の逆になってるとか細かく、
GBカラーのソフトとしてはなかなか頑張ってる。
ガンダム系のドットはスーパーロボット大戦のを元にしているみたいだね。
このすっげぇ見覚えのあるポーズ!
俺の超大好きなゼットンは戦闘中の動きが一味違う。
火球を発射する時にピョンピョンとジャンプをした後に
バンザイをしてから発射という。なにこれかわいい!
原作でも体を震わせたりはしてたけどこんなかわいくはなかったろ?!
ていうかこの画像の時点でもうなんかかわいい!
怪獣と怪人は全体的にかわいい感じになってるなー。
特に仮面ライダーの怪人で人間っぽいヤツは軒並みマスコットっぽくなってた。
ジェネラルシャドウさんは……。
化粧の濃いオカマみたいになって……。
似てる!(スーパーブラックバス3Dファイトより)
開発はアルファユニット。おおう、フロッガー3Dのとこか。
このゲーム雰囲気が「ミニ4ボーイ」っぽいとこあるんだけど同じ会社なのかしら。
ゲームとしてはキャラをチマチマ育てるのは少し楽しいが、
それ以外は楽しいところが全然無い。
流行ってるからグレイトバトルの名前引っ張り出してみっかー!ってノリの内容だ。
コンパチヒーローシリーズは
「流行には乗る!だが俺は一味違うぜ!」ってゲームが多かったのに!
凄く淡白かと思えばやたらマイナーなキャラがいたり、
通行人の脱力するようなテキストや使い回しの多用、
サザビーを出すためのパスワードが何故か「やるなブライト」など、
ある意味でグレイトバトルシリーズっぽくない、それでいてGB時代らしくはあるという、
独自のチープさはなんか嫌いにはなれないんだけど、
まあゲームとしては大分微妙なデキ。
キャラの豪華さは凄いんだし、
いくらでも面白く出来る素材なんだからしっかり作って欲しかったね……。
グレイトバトル6にグレイトバトルポケット。
冬の時代は長かったが、必ず春は来る。
というわけでこれにてグレイトバトルマラソンは終了!
NEXT .....「グレイトバトル フルブラスト」!!ここからが新しい歴史の始まりだッ!
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