
噂の「ウルトラマン妹」を買ってきたぞ!
同時発売だった「妹がスーパー戦隊に就職しました」もセットで。
ウルトラマン妹は円谷プロ公認だけど
スーパー戦隊は別に公認でもなんでもないみたいというややこしいことに。
(※追記。コメントで指摘貰いましたが
作者さんのブログによると企画協力はしているみたいです)つーか戦隊の方は分厚いな!480ページくらいあるぞ?!
とりあえずウルトラマン妹を読み終わったから感想を書いておこう。
両親を事故で亡くしてから兄妹2人で生きてきた月島翔太と月島あかり。
ある日宇宙からやってきた謎の怪獣に襲われてしまう2人だった、
間一髪というところであかりがウルトラマンと一体化して窮地を脱する。
年齢5000歳のゆとり世代のウルトラマン(本当にこう呼ばれる)であるジャンヌは
地球に研修にやってきたらしく、
研修が終わるまであかりの体を借りることになるが……というお話。
ウルトラマンジャンヌと一体化して超人になったあかりの巻き起こすドタバタや、
ジャンヌの必殺技特訓シーンもあったりするギャグノリ。
新人のダメウルトラマンが一人前になるために頑張る内容だから、
シリーズで言うならウルトラマンゼアスっぽいね。
もう1人の女ウルトラマンであるウルトラマン・アムールも登場。
円谷プロ公認で、作者はウルトラシリーズはもちろん
牙狼やプリキュアにも関わっている脚本家の小林雄次。
まったく本気でバカやってるぜ!
かつて地球はウルトラマンと呼ばれる光の巨人達に守られていたが
凶悪な怪獣も侵略宇宙人はもう何年も出現しておらず、
ウルトラマンはすでに過去の存在になっているという設定。
最初はウルトラマンメビウスのパラレルかな?って思ったんだが、
「過去にもメビウスという名のルーキーウルトラマンが~」
なんてセリフがあったり、ゼロとベリアルの名前が出たりするから
「一番新しいウルトラマンの話」ってことになるのか。
しかしメビウスの時点でウルトラマンの光線以上の破壊力を持つ武器を
ガンガン量産できたりカプセル怪獣を自前で作れるくらいに科学が進んでいて
ウルトラマンゼロ&大怪獣バトルの時代はそこから更に未来の話って設定なのに、
このウルトラマン妹の地球は現代地球そのまんまだし、
マックスの名前も出てくるから時系列はさらに難しくなる。
まあ細かい話は置いておこう。こんなとこ突っ込んでもまったく意味ないし!
ていうか円谷プロ公認だけあって
会話で「先輩」の話題として歴代ウルトラマンの名前がポンポン出てくるから
それだけで俺はテンションが上がってしまったよ!
「ウルトラセブンさんやウルトラマンマックスさん~」
なんてセリフがあるたびにニヤニヤが止まらない。
ユリアンやウルトラウーマンベスに触れるシーンもあった。
やや駆け足というか話がぶつ切りな点が気になったのと
ジャンヌにもうちょっとカッコ良く決めるシーンも欲しかったけど、
内容は悪くなかったぜ。
歴代ウルトラマンの名前が出てくるだけでテンション上がる俺なので
冷静な評価が出来ているとは言い難いのだが
「ウルトラマン」という要素と
「妹モノのドタバタラノベ」がなかなかうまく融合できていて結構新鮮だった。
ウルトラマンのお約束や必殺技をネタにしつつ主人公がツッコミまくる展開も笑えるし、
どう見ても一発ネタっぽいけどウルトラシリーズっぽい雰囲気も抑えてある。
伏線も割ときっちりしていて最後に戦う敵の設定はかなり好み。
あっさり倒されたのはちょっと勿体無かったかも。
個人的にはあの流れなら最後はお兄ちゃんもウルトラマンになる展開が見たかったな。
ウルトラマン妹だからやるわけにはいかなかったのかもしれないが、
でも見たかったよウルトラ兄妹を!
最後のオチはあまりにもくだらなくて負けたと思った。
ああいう「それ言いたかっただけじゃねーか!」ってのに弱い。
終盤にはあのウルトラマンも登場?!

いやあらすじに思いっきり書いてあるんですがね。
期待したらほとんど出てこないじゃねーか!
過剰にネタっぽい扱いじゃなくて
割と隊長らしい位置づけだったのでそこはいいんだけどさ。

ウルトラマン・ジャンヌのデザインはちょっと安っぽい気もする。
でも歴代の女ウルトラマンのデザインを見てからだと……うん!ジャンヌもありだわ!
M78星雲というより、ジョーニアスのU40系列に見えなくも無い。
あくまでも
「ウルトラマンになってしまった妹とそれに振り回されるお兄ちゃん」
がメインなので特撮モノっぽい要素は控えめ。
防衛チームや「かつてウルトラマンが地球を守っていた」
という世界観の描写もあっさりしているので、
そっちの方を期待してしまうと大分物足りないとは思うんだけど、
「ウルトラマンという題材を使った妹モノのライトノベル」
としてはソツ無くまとまってる。
3分の時間制限やウルトラサインをネタにしてるところなど
ウルトラファンなら所々でニヤリとできるし、軽口で読みやすい内容なので
ウルトラマンあんまり詳しくない人でも入りやすいんじゃないかな。
まあ、もうちょっとはっちゃけても良かったとは思うんだけど、
十分に「アリ」な一作だったよ。
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ベン・トーも詰んでいるので、買ってきても読めるかどうか…(ry