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メゾン・ド・魔王 - Xbox.com

【XBOX360】メゾン・ド・魔王【インディーズゲーム】 - YouTube（PV）

XBOXインディーズゲームの「メゾン・ド・魔王」をレビューするぞ！



メゾン・ド・魔王は360インディーズゲームで配信中のゲームだ。価格は240MSP。
製作はゲーム制作サークル「プチデポット」
魔王になってアパートを経営。
モンスターをどんどん住ませて家賃を徴収しつつ、
やってきた冒険者と戦ってもらって世界征服を目指す内容。



ゲームは魔王が貯金をはたいてねんがんの賃貸物件を購入するところからスタートする。
ねんがんの賃貸物件を手に入れたぞ！……って、なんか地味なスタートだな！
主人公が秘密基地を作るために脱サラして始まるアジトってゲームは初期資金１０億円だったぞ！
それはアジトがおかしい。

ジャンルはリアルタイムシミュレーションゲーム。
アパートにモンスターを入居させたり、入居しているモンスターを眺めたり
家賃を上げ下げしたり部屋をいじったりする経営パートと、
冒険者を迎撃する戦闘パートに分かれている。

経営パートは入居希望するモンスターが次々にやってくる。
モンスターの希望にあった空き部屋があれば入居したいと言って来るので
入居させるかどうかを決めていくだけ。
モンスターは近距離タイプに遠距離タイプ、夜だけ強いタイプなんてのもいるから
ただ入居させればいいというわけではないし、
部屋に特定の家具を設置していないと入居してくれないモンスターもいる。



入居させるとＣＤラジカセが欲しいとかシャワーが欲しいとかＸＢＯＸが欲しいとか、
色々と注文をつけてくるのでその要望に応えたり、家賃を安くしたりすると満足度が上昇。
満足度が高いと戦闘でパワーアップするし、
新しいモンスターの出現条件にもなっていたりと良い事が色々ある。

モンスターの行動は一行テキストで常に確認することが出来て、
部屋でゴロゴロしていたり、ハダカで寝ていたり、コンビニに買い物に行っていたり。
ハナクソをほじっていたり、Hな本を読んでいたりと行動が豊富で見ているだけでも楽しい。



おしゃれ家具や特殊な消耗アイテムを設置すると恋人が出来ることもあり、
そうなると２人暮らしを初めて戦力アップ！
で、ダブルベッドを買ってあげたりしてムードを盛り上げてあげると、
ハートマークを出して「愛を語っている」状態になることがあり、
そうなると一定確率で子供が生まれたりもする。魔王としては応援してあげないとね！
同じ種族だと同じアパート内で恋人同士になったりするのがなんともリアル。



モンスターはそれぞれ違った職業についていてこの職業の種類がめっちゃ豊富。

「プロゲーマー」「売れないマンガ家」「造花作り」「新聞配達員」
「売れっ子画家」「人気コスプレイヤー」「おいはぎ」「ゲームデバッガー」
「おしゃれ泥棒」「プロレスラー」「地元のスーパーの試食係」

……などなど。ここに挙げたのはほんのほんの一部。
職業かどうか怪しいものから、職業にしてはちょっと悲しいものまで多種多様。
モンスターの行動が1行テキストで表示されると書いたが、
仕事中の行動もすべて職業に準じた1行テキストで表示される。



画像は「サキュバスが同棲生活始めた！これはエロい！」って俺のテンションが上がったものの
職業が2人ともデバッガーだったので2人で延々とゲームのバグ報告作業をしているシーン。
こんな夢の無いゲームがあるか！ふざけやがって！



そこでこちらの画像。子供が学校で勉強中に家で愛を語りあうサキュバス夫婦です。
やっぱゲームってのは夢がないとダメだよね。

とにかく登場モンスター達の生活臭が凄いのでついつい感情移入してしまう。

「冒険者が来たぞ！アンデッド族さんお願いしま……バイト中でいねぇ！」
「昼間にガテン系のバイトして疲れて寝てるアニマル族をたたき起こすのは気が引けるな……」
「丁度戦闘中に仕事から帰ってきたモンスターが冒険者を後ろから攻撃してくれて勝てた！」

みたいに戦闘でも一喜一憂だ。

戦闘パートは冒険者が魔王のいる最上階まで一直線に向ってくるので、
「住人のみなさんお願いします！」と部屋のドアをノックするとその部屋の住人が出撃。
一直線に敵に向っていってそれぞれ固有の攻撃をしてくれる。
前述の通り時間帯でモンスターがいたりいなかったりするので考える必要ある。
タワーディフェンスっぽいといえばタワーディフェンスっぽいが、
俺としては一本道の通路に敵味方が一列に並んで殴りあうのはやっぱアジトっぽく感じたな。

単純な内容だが、
「敵が102号室の前に差し掛かったところで101号室と104号室のドアをノック！」
みたいにうまくタイミングを合わせてモンスターを出撃させれば敵を挟み撃ちに出来るし
遠距離攻撃をしてくる敵が複数いるときは、
1階から2階への階段前で戦闘が発生するようにすると敵を分断できるとか、
ノックのタイミングだけのシンプルな操作ながら戦略性もある。
途中から貫通攻撃をしてくる敵や、爆風で範囲ダメージを与えてくる敵も登場するので、
ただ強いモンスターを出撃させるだけじゃ勝てなくなってくるぜ。

基本的に、戦闘はアパートの前にある看板でクエストを選ばないと発生しないので、
ゲームを自分のペースで進められるのはまったり遊べていいね。
ランダムに発生する戦闘もあるが、こちらは敵が弱いのでほとんど苦戦はしない。

アパートにモンスターを入居させ、満足度を高めたりアイテムを買って上げたりして強くし、
ボスの登場するクエストをクリアすると、アパートの改築が可能になり、
新しいモンスターがやってきたり新しいクエストが増える。

ゲームとしては同じことの繰り返し。
モンスターが家賃を滞納したり夜逃げしたりの要素もあるが、
クエストの報酬が大きいので家賃収入はほとんど気にしていなくていいとか、
ゲームバランス自体も割と大味ではあるんだけど、
キャラはキモいのからかわいいのからカッコいいのまでみんな個性豊かだし、
モンスターと職業と行動の一行テキストが見ていて楽しい。
早送りもできるのでゲームテンポも良い。
戦闘で死んだモンスターは絶対に生き返れないとか、
子供を冒険者に殺された後のモンスターの変化とか、
結構ダークな要素もあったりするのもいいスパイス。家具の説明とかでパロネタも満載。
上で紹介したデバッカーのサキュバスみたいに、
「プレイヤーそれぞれのゲーム展開」が生まれやすい作りなのがいい。

最終決戦では頭おかしいくらい強いラスボスの前にアパートの住人がバタバタ死んでいく。
魔王としては最後の敵を倒すためならいくらでも特攻させるべき。
でも俺はこのアパートを管理する大家なんだ！
このアパートの住人を守れなくて何が世界征服だ！
気がつけば魔王として、大家として真剣にモンスターのことを考えている自分に気付く。
その時に思ったね。これいいゲームだなあって。

音楽も魔王とかモンスターとかファンタジーって曲調じゃないんだけど、
このゲームのゆるい雰囲気には素晴らしくマッチしていて絶品。
PVで聞けるOP曲もいいんだけど戦闘BGMが耳に残る。エンディングも外せない。
、
前述の通り同じことの繰り返しになるとか、
もうちょっとモンスター1体1体と細かい会話や
ステータス強化が出来るようなシステムが欲しかったなとかはあるが、
非常に丁寧な作りで作り手のセンスが光る。240MSPなら間違いなく買いの1本。
このメゾン・ド・魔王って似てるゲームがあんまり無いんだよね。
要素要素を見ていけばタワーディフェンスっぽいとか、ザ・タワーっぽいとか、
アジトっぽいとか、シムズっぽいとか、勇者のくせになまいきだっぽいとか言えるんだが、
全部ひっくるめるとなかなか表現が難しい。そこも魅力。

360インディーズゲームということであんまり注目されていないが、
とりあえず体験版だけでもプレイしてみて欲しいぜ。

三年間の楽しみと努力と思いが『メゾン・ド・魔王』というゲームとして結実した　
Xbox LIVE Indie Games制作者インタビュー 「プチデポット」 その１

SSDMさんの毎日ムキムキでインタビューも掲載中。
クリア後推奨だけど非常に読み応えあります。

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