
DLCも含めた全ミッションをSランクでクリアしたので3DS版THE歩兵のレビュー行くぜ!
@SIMPLE DLシリーズ vol.22 THE歩兵~戦場の犬たち~ 公式@SIMPLE DLシリーズ vol.22 THE歩兵~戦場の犬たち~は11月6日に
ディースリーパブリッシャーから600円で配信された3DS用ダウンロードソフトだ!
開発はタムソフト……なんだが、スタッフロールに
WaiSの名前があったので、
THEタクシー3DSに続いて移植作業はこっちが担当だったのかな?
ソフト配信と同時に200円で5つの武器と5つのミッションが手に入る追加DLCも配信スタート。
もちろん即購入である。
THE歩兵は全30ミッションに挑むミリタリー系の3Dアクションシューティングで、
派生作品や続編を除くと、2006年に発売されたオリジナルのPS2版、
それに本体を持ち寄っての通信プレイと通信プレイ用ミッションを追加して移植したDS版。
そして今回の3DS版の3本が存在。
3DS版はDS版から通信プレイ関連を省いた内容に近いが、
ミッション数はPS2版と同じ全30ミッションでカットなどはされていない。
オープニングとエンディングのテーマソングも完全収録!
が、隠し武器の性能が大幅に弱体化していたり、
結構近づかないと箱やトラックなどのオブジェが表示されない点などはDS版と同じだ。

3DS版の最大の違いはライティング。
上から3DS版、DS版、PS2版の同じステージ。
DS版とPS2版は夜のステージでも自機や道や敵はクッキリハッキリ表示されてたんだけど、
3DS版はちゃんと夜っぽく薄暗い表現に。
ムービー処理されていたデモもリアルタイムデモになり、グラ関連はかなり手が入っている。
操作性もスライドパッドと方向キーがあるおかげで
武器の切り替えやダッシュが快適になっているし、
敵を倒した時に弾薬を落としやすくなっていたり、
レーダーに表示される敵と作戦目標ポイントが色分けされて分かりやすくなっていたりと、
細かい部分にもちょいちょい手が入ってるみたいだ。
あと、CEROを抑える為か血が赤紫になってたり。
要は、DS版THE歩兵をベースに通信要素省いて
グラフィックや細かい部分を手直しして立体視にも対応させて、
200円の追加DLCを用意して600円で販売したのが3DS版THE歩兵というわけね。

機種ごとの違いはこの辺にして
「THE歩兵」そのもののレビューに行こう。
舞台は第二次世界大戦。
プレイヤーは一兵士となって全30ミッションの任務に挑んでいく内容だ。
ミッションクリア時などの経験値で階級が上がって強くなる成長要素もある。
ゲームを起動させると
「俺達無敵の歩兵部隊~♪」というノリの、いかにも軍隊っぽいというか、
どこかフルメタルジャケットを思わせるいい感じのテーマソングが流れ出す。
家庭用ゲーム機向けに微妙にマイルドな歌詞なのがちょっと味わい深くて好きですね。
地球防衛軍4で隊員が複数集まるとたまに歌いだすのは絶対THE歩兵の影響だと思うんですよ!
エンディングではテーマソングのフルverが聞けるぜ!
PSPで発売されたTHE歩兵2ではさらにイカしたロックアレンジまであったり……。

ゲームはハートマン軍曹風の偉そうな上官に名前を聞かれるシーンから始まるが、
ここで名前を入力すると
上官がその名前を勝手にキャンセルしてあだ名をつけるという斬新なシステム搭載!
公式に「あだ名システム」と呼ばれているぞ!
2つの単語を組み合わせたネーミングに書き換えられるんだが、
色々入力していると妙に面白いのが出たりしてなかなか先に進めなくなってしまう!
「ふたばりほ」「あや」「さき」「かぐら」「さーや」など。
ディースリーパブリッシャー関連のキャラ名を入れると特殊な名前になる小ネタもあるぜ。

俺のHNである「DAIKAI6」を入力したら「アラフォースナイパー」なんて名前に……。
これで元帥まで上り詰めたので、今日から俺のことはアラフォースナイパー元帥と呼んでくれ!
いややっぱり呼ばなくていい!
PS2版とDS版と3DS版は使っている乱数が違うのか、同じ名前を入力しても違うあだ名になったり。
俺の場合だとPS2版は「よいどれ博士」だったかな。
SIMPLEシリーズにはTHEスナイパーという名作があるし、
THE特撮変身ヒーローには酔っ払ったような博士が出てきたな……何かの運命か!

このあだ名を付けてくれる上官の出番がとにかく多くて、
ゲーム中はミッション前でもメニューでもこの上官が罵倒しまくってくる。
オプション画面を開いて
「キサマの好きなようにはさせんぞ!」って怒鳴られるゲームなんてあるかよ?!
ゲームオーバーになっても
「許可なく死ぬなど許されると思うか!」と怒られてコンティニュー画面へ。
そしてプレイヤーが最高ランクの元帥になっても罵倒し続けてくる。
一体何者なんだこの上官……。
メタルスラッグだと元帥の上の階級が大魔王だったので、上官は大魔王なのかもしれない。
この上官の存在感とあだ名システムとテーマソングの3つのバカ要素が、
THE歩兵の唯一無二の特徴であると言ってもいいだろう。
合言葉は「サー!イエッサー!」だ!


操作方法はスライドパッドでダッシュ移動&歩き移動&旋回操作。
Lボタン+スライドパッドでカメラを固定したまま移動……つまりカニ歩きね。
R+Aボタンで手榴弾。
Bボタンで立ち、屈み、ホフクの切り替え。長押しですぐ立ちからホフクに切り替えられる。
Lボタン2回で左に緊急回避。Rボタン2回で右に緊急回避。
Xボタンで白兵攻撃とアイテムの拾い。
Aボタンで装備してる武器の使用。
方向キーで武器の切り替えやアイテムの選択。
タッチパネルで回復アイテムなどの使用

Yボタンでは主観視点に切り替えて敵を狙い撃てる。
ミッションはどれも1~3分ほどで終わるのでサクっとプレイ可能。
3段階の難易度とミッション毎にクリアランクがあるのでSランクを目指すやり込みもアリ。
クリアランクに関わってくる要素はタイムが一番大きいみたいなので
なかなか取れなかったらゴリ押し気味に進むのもいいぞ。
これだけ見るとよくある戦争モノのTPSのように思えるが、
THE歩兵にはオートロックが搭載されており、
敵の頭の上に黄色マークが出ている時に
射撃武器を装備してAボタンを押せば自動で狙い撃ってくれる。
普通のTPSと大きく違うのは
このオートロックの性能が非常に良いのでメインに使う場面が多いことだ。
主観視点で狙いをつけるのではなく、オートロックでバシバシと敵を薙ぎ倒すのが歩兵スタイル!
ヘッドショットの概念は無く、
ボスを除けば敵は足でも頭でも当たれば一撃死。頭も弱いのでよく壁に引っかかる。
ショボいと言えば確かにショボいが、こういうものと割り切れば撃ちまくりで進めて楽しい。
敵では兵士だけではなく戦車も登場!
緊急回避とカニ歩きで機銃と砲撃を避けてカウンターにロケットランチャーをぶち込むのがセオリーだ!
この撃ちまくりながらプレイヤー単独で突き進む感覚は、
最近のTPSというよりファミコンやスーファミ時代のアクションゲームに近い感覚。
体力も回復アイテムを使わないと回復しないからね。
マップは使いまわしも多いがそれなりに種類もある。
武器もハンドガン、機関銃、ロケットランチャー、スナイパーライフル、刃物色々があり、
使い分けてみるのも楽しい。
こっちに気づいて無い敵を背後から仕留めたり、
主観視点を積極的に使ってスナイパーライフルだけですべて倒したり。
近接武器の日本刀と緊急回避だけで狂四郎2030気分を味わってみたり。
3DS版は見たことない武器がちょいちょい手に入るが、
これはDS版の通信プレイ用ミッションで追加された武器なのかな?
あんま強くないけど金棒みたいな武器とか出てきた。

200円のDLCでプレイ出来るミッションは非常に難易度が高く、Sランク取るのは結構骨だったぜ。
マップ自体は使いまわしなんだが、
大量の戦車に加えてRPGをぶっ放してくる敵兵士も出てくるので、
DLC以外の全ミッションを一定ランクでクリアすると手に入る
隠し武器の「SBAZU」が無いとSランクを取るのは苦労する
リロード無しで10発発射可能と、
連射が可能だったPS2版から大幅弱体化を喰らいつつも最強武器の座は揺るがないからねSBAZU。
DLCで手に入る武器は5種類。ほとんどは既存武器の射程を延ばしただけのものだが、
一つだけ装備するとほとんど別ゲーになるチート武器があってこれはかなり楽しかった。
お姉チャンバラかよ!
DLC用のラスボスは回復アイテムでのゴリ押し前提としか思えない動きをするのはちとアレだが
特殊なイベントもあってなかなか面白かった。
本編だけで満足できない人向けのDLCとしてはまあまあかな。
DLC抜きで1周するだけならクリアまで5~6時間ほど。
PS2版が2000円、DS版が2800円のゲームだったので3DS版の600円はお買い得ではある。
あんまり効果的ではないものの立体視にも対応してるし、
細かい改善点もあったりでしっかり移植してる印象。
ただ、2006年の段階で
「作りは雑だけど慣れると面白い」ってソフトだったので、
さすがに2013年に遊ぶとなると当時より更に厳しく感じる面も多い。
敵がアホ過ぎるといったゲームバランス以外にも
主観視点をリバース操作に出来ないとか、オートセーブが無いとかね。
3DS版はライティングがリアルになった代わりに、
霧がやたら濃くなってたり、画面がやたら暗かったりと見づらくなっているマップが多いので、
そこら辺を凝るくらいならDS版由来の(PS2版には無い)一部地形での当たり判定のおかしさや、
かなり接近しないと箱などの障害物が表示されない仕様をなんとかしてもらいたかった。
まあ、オートロック主体なので3DSでも遊びやすいし、バカ要素もある。
TPSでありながら昔ながらのアクションゲームに近いお手軽さは本作ならではの手触り。
作りの荒さに目を瞑れば十分楽しめると思うぜ。
やや人を選ぶ作りだが、気になった人は600円だし買っておこう。
返事はサー!イエッサーだ!
しかしTHE歩兵移植するならDSのTHE消防隊も移植してもらいたいところだねえ。
あれは「ニンテンドーDSでプレイするTPS」という課題に対して出されたタムソフトからの回答。
同じ開発だけあってどことなくTHE歩兵っぽいとこもあるんだが、
タッチパネル操作で放水して火を消していくのが実に楽しかった。
知名度が低いままにしておくには惜しい作品。
消防士ゲーなのに会話イベントが少なくて味気ない点を改善して、
ボスをあと1人か2人追加すればかなり素晴らしいゲームになるはず。
どうですかね移植。
あとパッケージでもダウンロードでもいいから……。
まあ出来ればパッケージがいいんだけど移植じゃない新作もよろしくね!
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