
仮面ライダートラベラーズ戦記のクリアレビュー行くぜ!
仮面ライダー トラベラーズ戦記 | バンダイナムコゲームス公式サイト仮面ライダートラベラーズ戦記は
11月28日にバンダイナムコゲームスから発売されたニンテンドー3DS用ソフト。
ジャンルはライダーと旅するRPG!
仮面ライダーダブル、オーズ、フォーゼ、ウィザード、鎧武の5作品からキャラが登場するお祭りゲーだ。
ここ数年の仮面ライダーゲームはアクションと格ゲーがほとんどだったのでRPGはとても貴重。
というか、コンパチヒーローシリーズや携帯アプリを除くと初めてだなライダーのRPGって。
開発はライダージェネレーションや
VITAのテイルズRシリーズ、テイルズオブケロロなどでお馴染みのセブンスコード。
シナリオはシナリオ工房月光。
プロデューサーは坂井謙介(サカイクサ)&佐竹伸也(サタケイド)と、
いつものライダーゲーと同じ面子か。
クリアしたんだけど難易度を最初から難しいにしてちょくちょくゲームオーバーになりつつ、
サブシナリオも全部クリアしてからラスボス倒したのに
6時間で終わってしまったよ……。
しかもクリア後は難易度が増えるだけで隠しダンジョンとか隠しボスとかないのね。

参戦するライダーはダブル~鎧武のみでそれ以外のライダーは今回不参戦。
ちょっと顔出すくらいの出演はあるかな?と思ったら本当に影も形もなかった。
プレイアブルで使用出来るのは
ダブル、ジョーカー、アクセル、オーズ、伊達バース、フォーゼ、メテオ、ウィザード、ビースト、鎧武だ。
なでしこや後藤バースは登場しない。というか後藤さんが出てこない!
里中くんまで出てくるのになんで後藤さんいないんだよ?!
物語は仮面ライダーウィザードが過去の出来事を追体験していくところからスタート。
フェニックスなどの一度倒したはずの相手が存在しており、しかも再生怪人の類ではない……?
他のライダー達の周りでも異変は起こっていて、
バラバラに調査をしていたライダー達が最終シナリオで結集して黒幕と対決というお約束の流れだ。

やっぱウィザードはかっこいい。
俺も「SIMPLEシリーズファンは諦めが悪いんだよ!」とか
「仮面ライダーゲームファンは諦めが悪いんだよ!」とか使っていきたい。

1章はほとんど鎧武と一緒にウィザードの劇中イベントを追っていくだけの流れだが、
2章からは一気にクロスオーバー感が増して別の作品同士のキャラがどんどん絡み始める。
仮面ライダーフォーゼ&アクセルや
仮面ライダージョーカー&メテオといったこれまでになかったコンビでストーリーが進むのが新鮮!
劇場版の話なんかもちょいちょい挟んでくる。

風都署でドーパントと間違えられるフォーゼ。
ここで使うことになるフォーゼとアクセルが意外といいコンビでもっと見たいくらいだったぜ。

素晴らしいのはライダー以外の登場人物が多く登場している点。
ダブル~鎧武に作品数を絞ってRPG形式にしたおかげで、
仮面ライダー部のメンバーに所長に会長に店長といった
ライダー以外の非戦闘員キャラも登場してシナリオにどんどん絡んでくる。
本編と関係ないサブミッションではギャグ会話も多くてすっげぇ楽しい。

仮面ライダー部やクスクシエの面々が集まって晴人さんに魔法を見せてもらうシーンとか。
こういうのは映画でもテレビでもなかなか見れないから本当に嬉しかったよ!

まさかの邂逅を果たす鴻上会長とはんぐり~店長!
これは実写で見たかったぜ……!
弦太郎の動きに合わせて(ドン ドン カカッ)で音が鳴るとか
ギャグ会話のオチにハト時計の音を鳴らすとか、
効果音関連も地味に凝っててニヤリとさせられる。

仮面ライダー鎧武に関しては開発期間の関係でほとんどゲスト参戦レベル。
原作登場するのは紘汰だけで、セリフも「オレは仮面ライダー鎧武だ!」とか
「オレも手伝わせてもらうぜ!」とかそんなのばかりでまったくシナリオに絡まない。
フォーゼがアクセルやビーストの外見には
「真っ赤なボディがイカす!」とか「ライオンキター!」とか突っ込んで楽しいのに、
鎧武に関してはノーコメントだったり、
ラストダンジョン突入シーンで鎧武だけすることが無くてとりあえずポーズするだけだったり。
本当になんでいるのか分からないレベルで扱い悪すぎて泣ける。
まあこの時期の仮面ライダーゲームではよくあることだけどね……。

鎧武は残念だが、
劇場版シリーズやTV本編の設定も踏まえて展開されるクロスオーバーシナリオは
もう「MOVIE大戦3DS」と呼んでもまったく問題ないレベル。
セリフ回しも「こいつはこういうこと言いそう!」ってのが多くてしっかりしてる。
出てくる敵は再生怪人が中心なので掛け合いはちょっと少なめだが、
それでも終盤のボス戦は操作してるライダーで会話が変化するなど、
ライダージェネレーションの遺伝子は受け継いでいるぜ。ラスボスも良かったなあ。
原作の施設が多く出てきて歩き回れるのも嬉しいところ。
まあ、本当に何の前フリもなく映画の話を突っ込んでくるし
登場キャラもプレイヤーが知ってる前提で進むことが多いので、
そこは新ライダーである鎧武に「何の話だ?」「誰だ?」とかもっと質問させたり
軽い回想を挟んだりして分かりやすくした方が良かったかも。せっかくのRPGなんだし。
「ノブナガ?仮面ライダーコア?何の話だ?」
「俺が何故かバイト代をそこら辺の人に配ってた時の話だよ」みたいな。
そんなメタ発言いらないけども!
ネット版スピンオフだと割とマジにやりそうなネタだから困る。

と、シナリオは良かったがRPGとしてはかなり問題点が多い。
話の流れに沿って次の目的地に移動していくだけで、
ダンジョンもわき道にアイテムがあったり
ライダーの特殊能力でトラップを突破するシーンなどはあるものの、
基本的には右に進んでいくだけの一本道。
街も原作の施設をかなりしっかり再現してるのは嬉しいんだけど、
原作キャラ以外の通行人が1人もいないし狭いので探索する楽しみは薄い。

本編と関係ないサブミッションも半分くらいはちょっとした会話イベントだけで終わる内容で、
数自体も多くないからコンプに1時間と掛からない。
サブミッション自体は面白いんだけども……。

どこかに落ちている指輪やスイッチを拾えばフォーゼやウィザードの技が増えたりはするが、
装備アイテムの類は存在せず、お店で買えるアイテムも敵が落とすアイテムも回復アイテムのみ。
アイテムが原作に関連した食品なのはいいね。マヨネーズが状態異常回復アイテムなのは笑った。
歩き回っているザコ敵にぶつかると戦闘。
しかしザコ敵で出てくるのが戦闘員のみなのでザコ戦が非常に単調。
ウィザードの舞台ではグール、オーズの舞台ではクズヤミー、
フォーゼの舞台ではダスタードと、本当に戦闘員ばかり。
ザコ敵は後半出てくるゲームオリジナル敵を含めても6~7種類くらいかな……。
ボスより種類が少ないのは間違いない。動きもワンパターン。
今回は怪人もザコとして出せる設定なんだからもっとバリエーション欲しいよ!

戦闘は3人までが参加可能でアクション形式。
プレイヤーが操作するのは1人だけで後はCPU操作。
CPUが操作するライダーは防御力に補正がかかってなかなか死ななくなる。
CPUにはタッチパネルで属性攻撃をしろ、状態異常攻撃をしろ、防御しろの3つの指示も出せる。
操作方法はライダージェネレーションに近く、
スライドパッドで移動、Bボタンでジャンプ、
AボタンorAボタンとスライドパッドの組み合わせで必殺技
Yボタンで通常攻撃、Xボタンでメニュー、Lボタンで防御。
覚醒ゲージが半分以上溜まっている状態でL+Aボタンで超必殺技
覚醒ゲージが満タンの状態でL+Aボタンで覚醒。
攻撃には自動で回復するRCゲージが必要。
通常攻撃でも必殺技でもゲージは消費する。
最初は必殺技を一発撃っただけでしばらく攻撃できなくなるが、
キャラが成長してRCゲージの最大値が上がると
連続で撃てるようになってコンボも色々繋がるようになる……という仕組みね。
必殺技はメニュー画面から自由に入れ替えられるので、様々なコンボを考えることが出来る。
覚醒は上位フォームに変身して一定時間必殺技撃ち放題。
時間が終わったら自動的に超必殺技を発射して終わるので強力。

しかし実際は遠距離攻撃が最強すぎてコンボとか意識する必要がまったくない。
難易度むずかしいでも逃げ回りながら鎧武イチゴアームズのクナイ投げや、
ダブルルナトリガーの銃撃などを連発してるだけで楽々勝ち抜ける。
最強なのはバースのバースバスター。
バースが使えるようになったらこれだけでラスボスも圧倒できる。
RCゲージが成長しても通常攻撃でゲージ消費があったり、
キャラが敵を通過できるので近づきすぎると接近攻撃で敵を通り過ぎてしまったり、
単発技や自動で敵に近づく技が多かったりでコンボ繋げにくかったりと微妙。
結局のところ、攻撃にゲージ制限つけて敵を少なくしたライダージェネレーションだからなあ。
バランスに関してはあっちも似たようなもんだったが、
敵をどんどん薙ぎ倒す楽しさや20人以上いるライダーを育てる楽しみがあった。ザコの種類も多かった。
一度クリアすると難易度むずかしいより上の「きけん」「クライマックス」が追加される。
チュートリアルバトルの段階から敵の攻撃の一発一発が致命傷レベルになったり、
回復アイテムの所持数に制限が掛かったりして難しくはなるんだけど、
面白いかっていうとちと微妙ね。
データの引継ぎは無いので難易度を変えたかったら初めからやるしかない。
それ以外の欠点だと戦闘に入る時の画面切り替えが妙に遅い点、
リーダーにしないとライダーをフォームチェンジ出来ない点、BGMに原作BGMがない点。
まあ原作BGMはライジェネにも無かったけど、今回は作品数絞ってるんだし欲しかった。

自由にフォームチェンジ可能な点とライジェネ譲りの技の多さなどはいいんだけどね。
特にほとんど新規で作られているウィザードは細かい技もあって、
フレイムドラゴン、ウォータードラゴン、ハリケーンドラゴン、ランドドラゴンも覚醒で使用可能。
他のキャラも基本はライジェネと同じだったりもするが、必殺技やフォームはしっかり増えてる。
ダブルだったらファングジョーカーをフォームチェンジで使えるようになったし、
ジョーカーグレネイドなども追加された。
ダブル~フォーゼの覚醒は最強フォームで暴れられるとこなど、
ライダーの技や動きに関しては相変わらずいいんだけどゲームとしては微妙
「RPGを作ったけど予算とスケジュールはいつものアクションや格ゲーと同じなんでこうなりました」みたいなデキ。
サブキャラも登場してのクロスオーバーシナリオは
ダブル~ウィザードのファンなら間違いなく楽しめると思うんだけど、
とにかくボリュームが少なくてアッという間に終わる上にRPGとしても大味。
シナリオとサブキャラと施設再現で力尽きてる感ある。
悪いゲームではないんだけど大分物足りなかったぜ……。
次はガッツリした内容のバトライド・ウォー2かクラヒ新作かライジェネ新作頼む!
ガンバライド3DSでもいいぞ!
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何で雑魚は本当に雑魚しか出なかったんだろうね……
後、こればっかりは仕方ないけど、
テイルズ系では定番の(ケロロRPGでもあった)戦闘終了後の掛け合いないのが寂しい