
アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくんのレビュー行くぜ!
アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん | 株式会社ハムスター2014年の7月24日にハムスターから823円で配信されたPS4ダウンロード専用タイトル。
1986年にアーケードで稼動した「熱血硬派くにおくん」をそのまま移植した内容となる。
独自要素はオンラインランキングと、PS4本体に搭載されているシェア機能への対応くらいかな。

本作は今も続く「熱血硬派くにおくん」シリーズの記念すべき第一作目!
アーケード版を忠実に移植したものだ。
ドッジボールや運動会をやっているデフォルメされたくにおくんの方がお馴染みという人も多いだろうが、
この頃のくにおくんは等身が高く、内容も不良同士のガチンコバトル。
まさに熱血硬派なゲームとなっているぜ。
スーファミ時代に等身の高い硬派路線を復活させたことあったけど後に続かなかったね……。
最終的におでんになった。
俺はダウンダウン熱血物語やダウンダウン熱血行進曲からくにおくんに入ったので、
やっぱファミコン時代のデフォルメされたキャラの方がくにおくんって印象が強いかなー。
内容は全4ステージの2Dアクションゲーム。
親友のひろしをボコった連中をくにおくんが次々にやっつけていく内容だ。

新しいステージに行くたびに、そのステージの敵がひろしをぶん殴るデモが挿入される。
最終的にひろしはヤクザにドスで刺されてるんだけど何やったんだよ……。
画面内にいるザコ敵を一定数倒すとボスが登場。そいつを倒せばクリアという単純明快なルール。
操作は移動、ジャンプ、左アタック、右アタックの4つ。
昔のアーケードらしく操作はシンプルだが、
ジャンプ&攻撃でジャンプキック、移動2回でダッシュ、ダッシュ&攻撃でダッシュパンチ、
ダッシュ&ジャンプでダッシュジャンプキック。
攻撃で怯ませた相手を掴んで逆方向の攻撃ボタンで投げ。
倒れてる相手の上で方向キーを下に入力すると馬乗り。その状態で攻撃すればタコ殴り!
などなど、少ないボタン数で実に多彩な技を繰り出せる。
ここら辺はさすが「くにおくんシリーズ1作目」という感じだなあ。
攻撃ボタンが「左アタック」と「右アタック」に分かれているのと、
複数の敵を相手にした立ち回りが基本となるのが最大の特徴。
くにおくんの向きと敵の位置で繰り出す技が変化する。
例えばくにおくんが右を向いてる時に右アタックを出すとパンチ攻撃になるが、
この時に左アタックを出すと振り向いてのキック攻撃になる。
で、キック攻撃の方が攻撃力が高い。なので、
「右にいるザコ敵をパンチでボコボコにして、
背後を取ろうと左から接近したボスに強烈なカウンターキックをお見舞いする」みたいな立ち回りが重要になってくるし、
マウントからのタコ殴りを成功させると体力最大のザコ敵も一瞬で倒せるので、
ダッシュパンチなどと組み合わせて敵をまとめてダウンさせて的確に潰していく戦略も有効だ。
敵を駅のホーム下や海に叩き落すと一撃で倒せるので狙えるようになると楽。
もちろん自分が落ちた場合も一撃で死にます。死んだ。

ステージや敵ごとに有効な戦法は違うので、繰り返しプレイして敵のクセを見切るのが重要。
敵はザコ敵含めて6人以上で登場して襲い掛かってくるので、
下手な立ち回りをすると左右から挟まれてボッコボコのボコボコにされる。
敵も絶妙な距離の取り方で攻撃を避けたり、微妙に間合いを開けたりしてくるのがいやらしい!
この1対多の立ち回りが今遊んでも本当に熱い。
敵を殴った時の効果音や断末魔のボイス演出が遊んでいて実に爽快で楽しいし
最初は時間切れで負けることも珍しくないのに、
慣れてくるとダッシュパンチやダッシュ振り向きキック、馬乗りパンチでアッという間にクリア出来るのがいいね。
自分がうまくなったのがハッキリ実感できるのはいいゲームの証拠ですよ。
単車に乗って襲い掛かってくるザコ敵などのいかにも不良マンガ的なノリに、
1980年代当時のセンスで作られた背景や音楽は今遊ぶと逆に新鮮に感じるぜ。

そしてステージ3で登場するみすずのインパクト!サイコガンダム襲来って感じだ!
体当たりをすると逆に弾き飛ばされるし、迂闊に近づくと連続ビンタで体力をごっそり持っていかれる。
重戦車のような力強さである。

左右アタックの使い分けは慣れるまで戸惑うし、
敵もかなり強いので最初はステージ1のりきを倒すだけでも苦労するんだが、
根性で1、2、3と乗り越えた最後のステージ4が地獄。
それまでは敵が不良だったのにドスを持ったヤクザが登場!ドスの攻撃に当たると一撃死!
ちょっと待ってくださいよ!ゲーム変わってるじゃないですかこれ!
これがアーケード版 龍が如くか……。
いきなり一撃で殺されて唖然としたわ!
ヤクザは大人だからドタバタ走ったりしないし、ドスも大振りなので慣れると処理はしやすい。
が、そこを越えると登場するラスボスはドスを持ったザコ3人を引き連れてる上に、
中距離からチャカをぶっ放してくるという更なる地獄!
相手は学生なんですよ!?それが大人のやることかッ!
もちろん当たれば一撃死!さすが昔のアーケードゲームは鬼畜だぜ!
コンティニュー?そんなものは無い!100円入れて最初からだ!
何度もやり直してクリアしたけど、これを1回100円でやっていた当時のプレイヤーは凄いな……。
「アーケードアーカイブス」としての機能面を紹介しておくと、
モニタの位置やサイズ、向きの調節。
キーコンフィグに残機やエクステンド、4段階の難易度といったゲーム設定が変更出来る。
中断セーブも可能でメニューからデータを作成すればゲームを終了しても同じ場所からやり直せる。
まあ、最低限の項目は揃っていると言えるかな。

スキャンライン設定も可能で、このように昔のブラウン管っぽい画面に出来る。
ラインの濃さを1~10から設定可能だ。
不満点としてはこのくにおくんの場合、
ゲーム設定が残機が1と2の2択、エクステンドが無しと30000点の2択とやたら幅が狭い……。
基盤設定か何かに準じてるのかもしれないけどもうちょっと自由に変更できれば。
音量設定も欲しかったなあ。
中断セーブはメニューからデータを作成して、死んだらゲームを終了させて再起動!
とかやれば同じところから再開できるんだが、
だったらもう好きなタイミングで自由にセーブ&ロード出来るようにしていいと思う。
古いゲームなんだしそのくらいはね。
スコアランキングは専用のモードがあるわけでもなんでもなく、
難易度やエクステンド設定もごちゃ混ぜでスコアだけがそのまま登録されるからめっちゃ大雑把だ。
まあ上のほうに乗っかると嬉しい。
PS4のシェア機能による実況は特に制限無いのでエンディングまでそのまま配信できます。
この手で実証したぜ!

パンチ、キック、投げ、馬乗り、羽交い絞め。
アーケード版はこのPS4版で初めて遊んだけど、
「1対多のケンカアクション」としての完成度が高くて唸った。
複数の敵を相手にした緊張感のある立ち回りは後のシリーズとは違った魅力があるし、
慣れるとあっという間にクリア出来るテンポの良さもいい。
難易度は高いのでとにかく苦戦するが、2Dアクションゲームが好きな人や、
くにおくん好きだけど1作目はやっていないという人は1度遊ぶ価値ありだぜ!
でもドスとチャカはもう勘弁してください。
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スリルを与えつつもキックの餌食にできる2面性があって面白かった。
くにおくんは今遊んでも熱いのが嫌でも伝わった。