SIMPLE1500シリーズ Vol.90 THE戦車 D3公式
PSストア SIMPLE1500シリーズ Vol.90 THE 戦車2002年3月28日に1500円で発売されたSIMPLE1500 THE戦車のレビュー行くぜ!
現在はゲームアーカイブスで309円で購入可能だ!
開発はハイウェイスター。SIMPLE1500時代だと地味に多くの作品を手がけているメーカーだ。
内容はその名の通り、戦車を駆って戦うアクションシューティング。
SIMPLEシリーズでこの手のミリタリモノは一定の需要があるらしく、
SIMPLE1500から現在の@SIMPLE DLシリーズまで定期的に発売され続けており、
THE戦車に関してもPS1、PS2、PSP、DSで4本も発売されているのだ!
2DアクションだったDSのTHEカスタム戦車も数に入れれば5本!

THE戦車といえばこのPS2版が一番有名だが、
本作はそれより以前に発売されたもっとも古い最初のTHE戦車。
果てしなく続くTHE戦車サーガの序章というわけだな!
まあ別に続きモノになってるストーリーがあるわけでもないし、
そもそもこのSIMPLE1500 THE戦車は他と開発元が違うんですけども!
他のTHE戦車はヴァンテアンシステムズでこれはハイウェイスターね。
>戦車の重量感、動きを完全シミュレート。
>この動き…魂を揺さぶるぜ!公式サイトのキャッチコピーも気合を感じさせる。

火星軍と地球軍が戦争をしているという設定で、
プレイヤーは火星軍の兵士となって全10ミッションをクリアしていく構成だ。
まさかのSF設定!
難易度はビギナーとエキスパートの2種類。ミッションは同じだが敵が格段に強くなる。

プレイ中は2画面構成となっていて、
戦車を後ろから見た画面と、戦車の砲塔から見た画面がそれぞれ別に表示されている。
操作方法は左スティックで戦車の操作、右スティックで照準操作。
2つに分かれた画面を見ながら左スティックで動かして右スティックで狙い撃つ!というゲーム性だ。
後ろを見て逃げながら前にいる敵を撃ち抜く!なんてのがスムーズに出来てなかなか面白い。
砲撃は画面右のエネルギーゲージを消費して発射する。
ゲージは時間経過とエネルギーチャージで溜まり、
ゲージを1本消費して弱攻撃、ゲージを2本消費で中攻撃、ゲージを3本消費で強攻撃となる。
戦車には正面、右側面、左側面、後部にそれぞれ装甲の耐久度が設定されていて、
耐久度がゼロになると装甲が破壊される。
装甲が破壊された部位に1発でも攻撃が当たると大破なので、
出来るだけ装甲の耐久度が高い部位を敵に向けて攻撃するのが大事。
これはプレイヤー側も敵側も同じ条件ね。
砲撃はエネルギーゲージさえ残っていれば連射できるので、
「強攻撃で装甲を削り、破壊できたら間髪入れずに弱攻撃」という戦い方が効率いい。

エネルギーチャージ中は謎の赤いエネルギーが砲塔に集まっていく!
エネルギーゲージが残っていれば連射可能!
そもそも地球軍と火星軍の戦いの舞台が何故か原っぱからスタート!
>戦車の重量感、動きを完全シミュレート。
>この動き…魂を揺さぶるぜ!公式サイトのこのキャッチコピーは一体……。
いや……「火星の戦車」を完全シミュレートしたということなんだろう!

一見ウソに見えるけど実はすごくリアリティがある仕様なんだよ!
火星軍と地球軍が戦争してる設定なのに
登場する戦車は第二次世界大戦時のものばかりなのも謎だな……。

ミッションをクリアしていくと使える戦車が増えていくんだけど、
「新型戦車 V号戦車パンターG型の開発に成功した!」
とか、第二次世界大戦の時の戦車が最新戦車みたいに追加されていくのも謎だ……。
いや、ゲーム内では語られていないが、これは気の遠くなるような超未来の話なんだ。
平和な時代が数百年単位で続いて兵器の技術がほとんど失われていて、
しかたなく古代の兵器のデータを発掘して最新技術で復元して使っているとかそういう設定なんだろう。
そう考えれば古い戦車が新型戦車として追加された上に
謎のエネルギーをチャージして戦うのも納得いく!リアリティある!

最初は原っぱだが、ゲームが進めば雪上ステージや要塞ステージなども登場。
ステージにある木や茂みに戦車でぶつかるとバタバタと薙ぎ倒せるのも細かい。
手に入れた戦車は砲撃強化パーツや装甲強化パーツを付けられるので、
「この戦車は足が遅いから装甲を強化してカバーしよう」
「この戦車は攻撃力が高いから、さらに攻撃力を高めて一撃必殺にしよう」
みたいな軽いカスタマイズ要素もある。
パーツはゲームを進めると増えるのではなく、最初から全種類揃っているのでご自由にどうぞ、だ。

戦車が木に向かって砲撃するロード画面がなんか好き。

そういうわけで敵を狙い撃つ楽しさはあるし悪くは無いんだが、
やはり全10ミッションというボリュームの少なさが難点か。
全10ミッションで4ステージだからね。
最終ステージはかなり苦戦するし難易度が2種類あるとはいえすぐ終わってしまう。
当たり判定もかなり大雑把で、
カメラが背景やらなんやらを貫通したり、遠くにある障害物が透明になることが頻繁にある。
火星の物理法則を再現しているせいなんだろうけど、
壁の向こうにいる敵に照準を合わせると、
撃っても当たらないのに照準が赤くなるので誤射しやすい。
敵戦車がしっかり見えていて照準も合わせられるので撃ってみたら、
実はカメラが背景を貫通しているだけなので壁に阻まれて当たりませんみたいな。
増援の戦車がワープして戦場に出現するため、
いつの間にか後ろにワープした戦車から砲撃を受けていることもしばしば。
これが西住流……!
敵の装甲をぶちぬいて、同じ場所をもう一発撃てば倒せる状態になるとテロップが流れるんだけど、
戦車の見た目は変化しないから距離を取って戦っていると分かり辛い。
装甲がゼロになってる場所から煙が出るくらいの演出は欲しかった

スタッフロールの表示はカッコいい。

つまらないわけじゃないんだけど淡々と進むし、
大雑把な部分が多くてボリュームも少なくて……という微妙な内容。
エネルギーゲージと装甲の耐久度を管理しながら
2画面とステッック操作で敵を撃破していくのはそれなりに面白いんだが、
ちょっとオススメはし辛い1本だな。
……まあ、THE戦車ファミリーの中では3番目に面白い作品なんですけどねこれ。
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