
SIMPLE1500シリーズ Vol.57 THE 迷路 D3公式
PSストア SIMPLE1500シリーズ Vol.57 THE 迷路2001年の3月22日に1500円で発売されたSIMPLE1500 THE迷路のレビュー行くぜ!
昔テレ朝の深夜にやっていた才能発掘番組「ディーズガレージ」で
SIMPLEシリーズのアイデアを募集するという企画があり、そこから生まれた作品の1つ。
好評……だったのか何かの気の迷いなのかは分からないが、
2003年にはSIMPLE2000アルティメットで続編である「激闘!迷路キング」も発売されている。
開発はTHEダンジョンRPGと同じく株式会社ミント&プロフェット。
くにおくんの生みの親である岸本良久の作品だぜ!
迷路を舞台に対戦相手と1対1で競い合い、先に出口にたどり着いた方が勝ちのゲーム。
タイトルからは想像し辛いが、脱出のためのカギ集めと、
攻撃や数々のアイテムを使用しての妨害合戦がメインなので純粋な対戦アクションゲームである。
使えるキャラクターは4人!イカれたメンバーを紹介するぜ!

コギャル!

オフィスレディ!

サラリーマン!

マッチョ!以上4名だ!
マッチョだけ色々とおかしい……。いや他の人選も適当過ぎるけども!
モデリングは1500円のPS1ソフトとしては結構いいと思う。
マッチョの筋肉の質感とか。1人だけ完全に別のゲームの世界から来てるぞマッチョ。
コギャルやサラリーマンって
「とりあえずバカゲーっぽくしたい」って時にキャラとして安易に使われる印象あるなあ。
まあそういう時はバーコードハゲのオヤジっぽいサラリーマンとかの場合が多いけど、
このゲームはちょっと渋いおじさん。

モードはCPUと1人ずつ戦うトーナメントとフリー対戦のみ。
これはさすがにSIMPLEシリーズでもシンプル過ぎるメニュー画面。
使えるキャラが4人しかいないのにトーナメントも何も無いだろ!
記録するものが何も無いのでメモリーカードには非対応である。

操作は結構複雑で、PSのボタンをほとんど全部使用する。
これはかなりシンプルさから遠いな……!温度差が激しい!
方向キーで前進と旋回としゃがみとバックジャンプと180度旋回。LRボタンでサイドステップ。
×ボタンでダッシュ、○ボタンでジャンプ、△ボタンでバズーカ、□ボタンで格闘攻撃、R2ボタンでガード。
L2ボタンで視点切り替え。スタートでメニュー。セレクトでマップ記録のON/OFF。

ゲームはこのように2分割した画面で行われるタイマン勝負。
キャラは赤と青に分かれており、自分の色のカギを3つ集めてゴールに飛び込めば勝ち。
自分のスタート地点が相手のゴール地点。
例えば自分が赤だったら青のゴール地点からスタートだ。
相手のカギを拾うことも可能だが、持てるカギは色に関係なく最大で3つまで。
相手のカギを1つでも持っていると自分のカギを3つ拾うことが出来ない。
そういう場合はメニュー画面から捨てることができるが、
当然そこを狙われるのでどのタイミングでカギを捨てるか、またどの場所にカギを捨てるかも重要。
画面上には地図があってカギの場所と歩いた場所が記録される。
この「歩いた場所を記録するか」はセレクトボタンでON/OFF可能。
地図はこっちにも相手にも見えるので、
例えば相手のゴール地点の近くでは地図を記録しないようにして相手を迷わせる……なんて立ち回りもアリだ。

プレイヤー同士のバトルも可能。△ボタンでバズーカ発射!□ボタンで格闘攻撃!
コギャルがマッチョにバズーカをぶっ放し、サラリーマンがオフィスレディに殴りかかる!
マッチョの一撃で吹っ飛ぶコギャル!という地獄絵図が展開される!オラッ!なめてんじゃねぇぞ!
攻撃をヒットさせて相手をダウンさせればカギを1つ落とす。
体力をゼロにすればスタート地点に強制送還だ。
相手のカギを1つ持った状態でスタートするので戦いは避けられない!
迷路に点在する回復アイテムや、爆弾やバナナの皮といったトラップアイテムも活用しよう。

トーナメントモードで自キャラを含めた4人を倒すとラスボスとして「女王様」が登場!
一体どういうチョイスなんだ……。
別に倒しても使えるようになったりはしないのが残念。

BGMはどれも凄くかっこいい。キャラ選択画面など一部の曲はどこかくにおくん的なテイストも。
スタッフロールで確認してみると佐々木筑紫。
調べてみるとあのゼロヨンチャンプのBGMを手がけた人で、
他にはアクタリオンや紫炎 ザ・ブレイド・チェイサーなど。
俺が子供に遊んだファミコン版おぼっちゃまくんやCBキャラウォーズもこの人!
あなただったのか!2本ともBGM好きだった!こんなところで会えるなんて。

常に2分割なので相手の行動を確認しながらの駆け引きになる。
ちょっと「スパイvsスパイ」を思わせる対戦アクションだな。

ただ、操作性がイマイチで動きはもっさり。キャラにボイスが無いのでゲーム中は寂しい。
CPU相手だと自分のカギを2つ、相手のカギを1つ持った状態でゴール付近まで逃げて、
そこで追ってきた相手を倒してカギゲットしてゴール!という立ち回りに落ち着く。
カギ以外のアイテムが複数持てる上に、
一定時間超加速状態になるスピードアップアイテムと、
無敵アイテムが割と出やすいのでバランスも大味。
モードはただ対戦するだけ。難易度選択は無し。
迷路は背景違いは色々あるものの、
実質的には毎回ランダムで変わる自動生成ステージが1種類。オプションやキーコンフィグ無し。
アイデアは面白いんだけどすぐ飽きてしまう。
アイデアを形にはしたんだけど形にしたところで終わっているというか。
TPSと考えてみると結構先鋭的な内容ではあるんだが練りこみ不足な感は否めないなあ。
まあパーティゲームに近く、対人戦だと面白いという意見は昔から結構聞くので、
対戦する相手がいてノリが気にいったらちょっとやってみてもいいかもしれない。
俺は対人プレイする相手なんかいないんでやったことないわ。
人生の迷路で迷いっぱなしってわけさ……!
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自キャラと対戦相手の他に、
触ると死んじゃう死神的なキャラをうろつかせるとかすると面白いかもね、
と、読んでて少し思った。