SIMPLE2000 THE はじめてのRPG 公式THE はじめてのRPGのレビュー行くぜ!
2004年1月29日に発売されたSIMPLE2000シリーズ44番目の作品だ。
開発は双葉理保でお馴染みのヒューネックス。

内容はSIMPLEシリーズでは唯一の王道RPGだ!
舞台はファンタジー世界!邪悪な王を打ち倒すために主人公たちが大冒険を繰り広げる!
シミュレーションRPGやダンジョンRPGや登山RPGならあるんだが、こういう「普通のRPG」はこれだけ。
昔のRPGを思わせるドット絵と2DのRPGとなっており、
公式によるとRPG初心者に向けた内容だからTHEはじめてのRPGってことみたいだな。

ゲームを起動させるといきなりボーカル曲付のアニメOPからスタートだ!気合入ってる!

作画はそれなり!
魔物と手を組んで邪神の復活を企てるマグラ王を止め、
平和な世界を取り戻すために勇者の血を引く3人の若者が世界を巡るというストーリーだ。
2人の王子と王女の3人パーティで、王女は国を滅ぼされていて邪神の復活が絡んでいてって、
モデルにしたRPGが分かりやすすぎる……。
かつて世界を救った勇者の血を引く王が治める3つの国とか出てくるけどそのまんまじゃねーか!
もょもと!何か言ってやれ!


本当にスーパーファミコンくらいのRPGそのまんまの内容。
戦闘もオーソドックスなコマンド方式だ。

魔法の名前はひらがなで意味も分かりやすくしてある。

セーブはもちろん教会で行います。

本当に色んな意味でシンプルな内容になっているが、RPGとしてはなかなか遊べる内容だ。
街の人から話を聞いて情報収集をして、
ダンジョンで苦戦しつつザコ戦で経験値を稼いでレベルを上げ、
強敵なボスに全力で挑む!
この流れがきっちり出来ていてゲームバランスは悪くない。
状態異常魔法を駆使しないと大苦戦する敵が出てきたり、
ダンジョンの謎解きもしっかり考えないと解けないレベルのものがチラホラあり、なかなかの手応えだ。
ボタンを押しながらダッシュが可能だし、戦闘は高確率で逃げられるし、
戦闘もRボタンで早送りが可能なのでストレスが溜まりにくい作りなのがありがたいね。
ここら辺を勘違いして変に不便にしたレトロ風のゲームってたまにある。
クリアまで15~20時間ほどで、
ちょっとしたサブイベントなんかもあったりでしっかり作ってあるぜ。
見た目はレトロ風というより単にショボいだけという感じではあるがRPGとしてはガチ。

欠点は「これ全然RPG初心者向けじゃないだろ!」って点だな!
それなりに難易度高いし、ゲーム的に救済措置と呼べるようなものは何も無い。
一番最初に軽くボタンの使い方とかを教えてくれるだけで後は激戦が待っている。

メインキャラ3人がゲーム中に一切セリフを喋らないのもあまりにも寂しい。
OPだとなんか喋ってるようなシーンあるのに一切無い。
元ネタのドラクエ2だってイベントでは「いやー、さがしましたよ」くらいは喋ったぞ!
ストーリーも中盤からの盛り上がりなんかはあるんだが、
テキストが全体的に稚拙なせいもあって物足りないぜ。
ここまで昔のRPGっぽい作りなのに壷やタンスを調べても何も無いってのが残念。
ダンジョンの謎解きで、唐突にPS2コントローラーの感圧機能を使ったものが出てくるのも
難易度を無駄に上げているような……。急にハイテク!

モンスター図鑑があるのは凝っていい点なんだけど、
何十種類もいるのにページを1ページずつしかめくれないのがありえない仕様。
画面を切り替えたら最初のモンスターから読み直しだ。

メイジキマメラ……?
クリアまでは15~20時間ってとこかな。
「THEはじめてのRPG」というよりは「THEなつかしのRPG」といったゲームバランス。
めちゃくちゃ地味な内容ではあるんだが、演出やストーリーではなく、
「あのボス強かった」「あのアイテム便利だった」「あの謎解き苦労した」
という部分で懐かしさを感じさせてくれるゲームバランスは好きな点。
でも初心者向けを謳っておきながらこの内容はどうなんだろうと思うし、
昔のRPGが好きだった人向けと考えるとアニメチックなキャラが浮いてる。
そのアニメチックなキャラも見た目だけでゲーム中は一切喋らない。
誰に売りたかったのかよく分からんソフトになってるな……。
デキは悪くないだけにもったいないぜ。
当時のSIMPLE2000シリーズの中では遊べるソフトの一つで俺もお気に入りだったんだけど、
さすがに今はダウンロード専用ソフトで「懐かしいけど遊びやすい完全新作RPG」は色々あるし、
バーチャルコンソールとかで昔のRPGそのものを遊んだっていい。
THEはじめてのRPGならではの特徴というのも無いから、
今遊ぶと単に地味なだけのレトロ風RPGという評価になってしまうか。
既にPS2自体が「昔懐かしいハード」になってるしな!
これがもっと売れてたら「THEはじめての○○」で色んなジャンルのゲームが発売されていたんだろうか。
そんなことを考える。
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