
これが腐女子ってヤツか……。
シャンティ -海賊の呪い- (Shantae and the Pirate's Curse) - インターグローシャンティ 海賊の呪いのレビュー行くぜ!
2015年の11月19日にインターグローから税抜き4200円で発売された3DSパッケージソフトだ。
現在は品薄なようでプレミアがついている。
海外では人気タイトルであるシャンティシリーズの3作目。
シャンティが日本語化されて発売されるのはこれが初めてで、
2作目はインターグローが日本で出す出す言って未だに出してない。
開発はダブルドラゴンネオンやマイティスイッチフォース、魂斗羅DSなどを手掛けたWayForward。

邪悪なパイレーツ・マスターを倒すために、人間とジーニーのハーフである女の子、
シャンティが7つの島を大冒険する2Dアクションゲームだ。


ゲームは王道の探索アクションで、
島に行く!イベントをクリアしてダンジョンの入り口を探す!
ダンジョンに潜ってボスを倒す!次の島へ!
の繰り返し。
攻撃方法は髪の毛を振り回しての接近攻撃。
ゲームを進めていけば銃撃など様々な攻撃方法が増えていく。
ショップで強化アイテムを購入して自キャラを強化したり、
あちこちに隠されたハート型のキャラを探すことで最大体力を上げられる要素もアリ。
Xボタンで魔法のランプで周りのお金やアイテムをまとめて吸い込むことも出来て、
ザコを倒した後に出現するアイテムをいちいち拾わなくて良いというシステムも。


本作の魅力的な点はなんといってもイキイキと動くドット。
主人公のシャンティはもちろん、脇役や巨大ボスにいたるまで実に細やかな動き。
特にシャンティは「止まっているシーン」が無いんだよね。
どんな時でも常に体を動かしているのが凄くいい。

そこら辺歩いてるザコキャラですらこのクオリティである。
このサソリ女、ただのザコですよ。
乳揺れがあるかどうかはキミ自身の眼で確かめてもらいたい!あります。
島ごとに違う風景やダンジョンもすべて立体視に対応していて雰囲気バッチリ。


イベントで表示される立ち絵の気合の入りっぷりも凄い。
立ち絵のある女性キャラは100パーセントエロ可愛いという脅威のドスケベゲーム。
立ち絵にも立体視がついていて立体おっぱい。
これには3DS発売日に買って3Dに慣れきった俺も怯んだ。強烈なフックだ。

ストーリーはぶっ飛んだ展開の連発で、シュールなギャグがあったり、
前作のボスキャラがメタセリフ満載のやり取りを繰り広げたり、
「地味に大惨事では?!」というシーンもあったりで笑わせてくれるぜ。

この王女コスイベントは立ち絵のバリエーションもおかしいが、
シャンティのドットも全部王女verに切り替わるのもかなりどうかしてるし、
イベント内容も凄くどうかしてる。力入れるとこおかしいだろ!

手に入るアイテムも妙なのが多い。
「謎の男の体臭」が先へ進むためのキーアイテムになってるゲームは
あんまり見たことないですね……。

ややマップ構成が甘いところもあるが、
2Dの探索型アクションとしてもしっかりした作りで面白い。
ダンジョンをクリアしていく度に連続ジャンプやダッシュ攻撃といった新アクションが解禁されていき、
行けなかった場所に行けるようになったり、壊せなかった壁が壊せるようになったりする。
新しいアクションを手に入れて行動範囲が広がる喜び!
新しいアクションでそれまでチマチマ進む必要があったギミックをガン無視できる喜び!
そして新アクションを駆使しないと進めない難所!倒せないボス!
王道だが押さえるとこを押さえた作りになっている。

特に気持ち良いのがダッシュ攻撃。
助走を付ける必要があるが、発動中は一部の地形ダメージや落下死を除いて無敵!
何かにぶつかるかボタンを離すまでは走り続けるので、
敵を薙ぎ倒し、道を塞ぐブロックを壊しながら一気に突き進める!
ダッシュ攻撃で何かを破壊した時には効果音とスロー演出が挟まれるのがまた爽快。

落下すると死ぬ場所からはドクロマークが浮かび上がる演出は地味ながら便利。
降りていい場所なのかどうかが一発で分かるぜ。
中盤から敵の攻撃力がグッと上がって来るのでやや苦戦するバランスだが、、
やろうと思えば回復アイテムを山ほど持ち込める作りなので救済措置はある。
結構シビアなジャンプアクションもあるけどな!

難点はストーリーというか販売戦略というか、まあストーリーだな。
ストーリーが「前作のボスとの共闘!」からスタートしたりと、
前回の戦いで魔法の力を失ったシャンティが奮闘する展開だったりと、
登場キャラも含めて完全に日本未発売である前作の続きになっているので
単体だと分かりにくい部分が多い。
特にゾンビガールのロッティ・トップス周りの話は全く意味分からなかったぜ……。
リスキィ・ブーツもロッティ・トップスもいいキャラだったから残念。
前作「Shantae: Risky's Revenge」がDSiウェアとして海外で配信されたのが2010年。
インターグローがそれを日本で出すと言ったのが2013年。
DSiウェア版を中止にして3DSで出すと言ったのが2014年。
3DS版の進捗に触れずにWiiUとPS4で出すと言ったのが2015年。
そして2016年になってから続報は無い。
インターグローの仕事があまりにもグダグダ過ぎて酷すぎる。
最初から素直にDSiウェア版出せばよかったのに。

加えてローカライズが全体的にイマイチ。改行はまるで考えられていないし、
ギャグシーンはまだノリで見れるんだけど所々で口調がおかしくなったり。
何かを説明するシーンになると途端に文章がぎこちなくなったりする。
ひどいシーンだとそもそも会話の意味が全然分からなかったり。
翻訳も販売戦略もダメとかインターグローやる気あんのかよ!

ゲーム的な不満点だとセーブがセーブポイントでしか出来ず、
ゲームオーバーになるとリトライできず
セーブしたところからやり直しになるというやや古いゲームっぽい仕様な点。
島の入り口に戻るアイテムはあるし、
アクションが増えていけば地形をある程度無視できるとはいえ、
基本的にマップ間のショートカットが無く、
「新アクションが増えたから一度クリアしたダンジョンに戻って再探索だー!」
という時にちょっと面倒なのも気になった。
真エンドに必要な収集物や、集めると最大体力が上がるアイテムなどをすべて集めても、
10時間程度で終わってしまうボリュームなので4200円のゲームとしてはちょっと物足りないかも。
まあ、海外ではこの半額くらいのダウンロード専用ゲームだからな……。
プレイタイムが記録されるのと、
クリア後は最初からすべてのアクションが使えるモードが解禁されるので、
それで最速クリアを目指すのが最後のやり込み要素。

主にローカライズしたインターグロー側の問題で残念な箇所は多かったが、
日本の古き良き2Dアクションゲームが好きな人が作ったんだなあとしみじみ思える1本。
動かしてて気持ちいい軽快なアクションはよく練られているし、BGMも明るい名曲ばかり。
立体視の立体っぷりも含めてグラフィックは言うこと無し。
イチオシ!というほどではないが、2Dアクションが好きならグッと来るゲームだったぜ。
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まだバラクーダ・ジョーを探すところで詰んでる