Whip! Whip!公式検索で絶対に引っかからないタイトル!『ホイップ!ホイップ!』のレビュー行くぜ!
メーカー:アルファ・ユニット
機種:Switch/Steam ダウンロード専用ソフト
ジャンル:アーケード型アクションゲーム
発売日:2018年6月14日
価格:税込1000円
『フロッガー3D』『モンスターファインダー』などで知られるアルファ・ユニットと、
Extendというメーカーによる完全新作アクション!
現在はSwitch版だけだが、Steam版も予定されているぞ。
全100面に挑むアーケード風のアクションゲームだ。
音楽は元ZUNTATAの小塩広和ことCOSIO!
そのものズバリ「80年代にあったかもしれないアーケードゲーム!」というコンセプトなので、
公式サイトでインストカード風のシステム説明が公開されている気合の入れっぷりである。
キャラ可愛いくて雰囲気もしっかりしてるし、和製完全新作のアクションゲームが
あのアルファ・ユニットから出るということで結構期待して買ったんだが、
制作側の意気込みに内容がちょっと追い付いてなかった!

スイーツハンター・ティラと、ミトン型古代機械のミントンの2人が、
遺跡で敵と戦いながら古代のレシピを探すというストーリーだ。
こういう可愛いデモ画面がちょいちょい挟まる。
ミントンはスイーツを用いたピントのズレた例え話を繰り返す相棒。

画面固定のアクションゲームで、画面内のザコ敵をすべて倒したら次のステージへ。
方向スティックとボタンの組み合わせでミントンを投げて敵を掴み、ボタンを離す。
すると強力な空中キックを繰り出して敵を倒せるのだ!
ミントンは全方向に投げられるし、空中でも投げられる。
敵の軌道を読んで連続で複数の敵をまとめて倒したり、
空中キックの最中に再び敵を掴んで、次々に倒すようなテクニカルなプレイも可能となっているぞ。
グラフィックや画面構成はタイトーの『バブルボブル』や『ドンドコドン』を思わせるテイスト。
BGM担当がBGM担当だしやっぱ狙っているのか。新作なのに画面サイズが4:3なのもこだわり。
通常プレイはいくら死んでもステージセレクトで自由にやり直せるが、
一度クリアすると全100ステージをコンティニュー無しでステージ1から遊ぶチャレンジモードが登場する。
アーケードゲームライクなこちらが本番だな。

敵を連続で倒すと、アルファベットの付いた風船が登場。
これを取って「EXPAND」の文字を揃えるとボーナス発生。
画面内の敵をすべて倒した上でライフが3回復するという豪快さだ!
うまく空中制御をキメて敵を一掃して、
画面下からブワーッ!と上がってくる風船をまとめて回収出来た時の爽快さはなかなかのもの。
慣れて来たら能動的にEXPANDを狙っていけるようになる作りも良いと思う。
風船はどんどん出てくるから、ある程度やられてもEXPANDで巻き返しがしやすい。
1ステージの短さが短くてスピード感あるし、明るいBGMも実に雰囲気にマッチしてる。

敵をすべて倒すと、ミントンがティラを掴んで次のステージへ運んでいく演出が挟まるのがまた可愛いッ!
ケモかわッ!

スイーツハンターが主役のゲームだけあって、得点アイテムであるスイーツの種類が凄い。
全部英語表記なのがまた昔のアーケードゲーム感あるぜ。

なかなか頑張ってる作りなんだが気になるのが操作性。
「右上や右下を入力しても右に進む」
「左上や左下を入力しても左に進む」
「上を押してもキャラがその場で止まらない(絶対に左か右への入力となる)」
この辺りの仕様が遊ぶ上で問題になっていて、
ミントンの狙いをしっかり付けたくてもキャラが常にフラフラした動きをしてしまう。
方向スティックでの操作にしか対応していないのも辛いところ。

そしてキャラの当たり判定が見た目通りでシビアなのと、
足場が細かく配置されたデコボコした地形のステージや、
トゲでこちらの動きを制限するステージなどが多い点。
中盤から「下方向から攻撃しないと体に生えたトゲでカウンターを喰らう」なんて敵が出てくる点。
この辺りが原因で、空中キックで飛び回るゲームなのに
やたら引っかかりやすくてストレスが溜まる手触りになってしまっている。

ボス戦もギミックを活かそうとしてるのは分かるし、
画面の端と端が繋がっているので、
画面下の穴に落下すると画面上の切れ目から出てくるという、
いかにもアーケードゲームらしい仕様を活かしたボス戦があるのも面白いところなんだが、
前述のシビアさでやたら難易度が上がってしまってる。
トゲとトゲの間のコアを狙い撃たないといけないような箇所があるんでね……。
通常モード限定だが、オプションでキャラの歩行速度や投げの速さをいじれるようになっているので、
そこで全部の動作を早くすると大分遊びやすくはなる。

『協撃カルテットファイターズ』辺りと同じで、
本当に好きな人達が気合を入れて作っていることは伝わってくるんだけど、
それに技術が追いついていないバランス。
キャラのケモっぷりや節々の構成に光るものはあるだけに色々と惜しいぜ。
次回作に期待しとく!
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やるかどうかはメーカー次第だけど