wiiウェアでついにTHE密室からの脱出が配信されたが、
その前にdsiウェアで配信された方のTHE密室からの脱出をレビューしておこう!
このゲーム表記がややこしいので
本作をTHE密室dsi、パッケージで発売された方をTHE密室1、THE密室2と呼称する。
THE密室dsiはSIMPLE DSシリーズで発売されて
好評を博した作品のDSiウェア版でお値段は500ポイント。
全3ステージ……と言いたいが、
ステージ3のマップは謎解きを一新しただけでステージ1~2の流用なので、
まあ2+1ステージってとこか。
DSiウェアによくある切り売りではなく、ちゃんとした完全新作。
3Dで描写された密室の中をタッチしまくって調べ回り、
散りばめられたアイテムやヒントを元に謎を解いて脱出するゲームだ。
タッチペンで特定のオブジェを動かせるスライド機能、
タッチペンで書き込みが可能なメモ機能、途中セーブ機能、
タッチペンで図形をなぞることで謎が解ける仕掛けなど、
基本システムはTHE密室からの脱出2と同じで、
これといった新システムは搭載されていない。
ただ、なぞりに関してはTHE密室2で指摘された分かり辛さが大分改善されている。
ステージ、シナリオはホラーテイストでまとめられていて、
相変わらずストーリー性は薄いものの、
本気で頭を捻らないと解けない謎や、妙な味のあるテキスト、
ギャグと紙一重のシュールなオブジェは健在だ。
脱出ゲームというとシンプルなゲームなのでフリーでいくらでもあるが、
シンプルな分バランス調節や見せ方が重要だから、
匙加減を間違えるとただ理不尽なだけだったり、ダラダラしただけものになってしまう
その点、THE密室スタッフの調節は毎回絶妙。
どこかシュールなオブジェの数々に豊富な仕掛けやテキストで飽きさせないし、
バランスも高難易度ながら理不尽さ一歩手前くらいに押さえてある。
ま、THE密室1の制限時間付きステージとかミニゲームとか、
過去作見ていくそれでもこなれてないとこはまだまだあるが、
今回のTHE密室dsiに関してはしっかりとまとまっているよ。
タッチペンを生かした操作性に手ごわい謎解き。
3ステージ500円という範囲の中でTHE密室シリーズの魅力を凝縮させてある。
本編だといくつか挟まるミニゲームみたいなのが無いのも遊びやすくていいかな。
やっぱ3ステージだと少々物足りないけど
まあ、500円と考えれば非常にお買い得だし遊べるソフトよ。
今回遊んで「やっぱり“密室”はいいなあ」って改めて思ったぜ。
ちょっとずつアイテムを集めて、
頭を捻ってちょっとずつ謎を解いていくのが実に楽しいんだよな。
SIMPLEシリーズでは珍しく、
面白さがちゃんと評価されて売り上げにも繋がってシリーズ化している作品なだけある
ちょっと歯応えのあるADVがやりたいな、という人にはオススメの一本。
一度解いたら終わりなので何度も遊ぶようなゲームではないが、
未経験者から経験者まで楽しめる作品だぞ。
これ1本で完結した作品なので体験版ではないが、
THE密室dsiはある意味で「THE密室シリーズ」そのものの
非常に優秀な体験版という言い方も出来るかもしれないね。
これ遊んで気に入った人は絶対パッケージ版が遊びたくなると思うし、
遊んだら絶対面白いと思う。
ていうかTHE密室dsiを遊んで面白いと思った人は
是非「THE密室からの脱出2」を遊んでもらいたい!
開発のインテンスがTHE密室からの脱出1、THE廃屋病棟、
携帯アプリで展開しているTHE脱出ゲームシリーズで得たノウハウを
すべてつぎ込んだ渾身の一作!
ボリューム、仕掛け、シナリオ、すべてがTHE密室dsiとは比べ物にならない。
THE密室dsiはホラーテイストで軽くまとめられていたが、
THE密室2は超展開の連続だぜ
まぐろ缶も登場!これはもう買うしか!
というわけでTHE密室dsiのレビューといいつつTHE密室2の宣伝で終わるのでした。
これでやっとwiiウェアの方をはじめられるぜ。