忍者じゃじゃ丸くんのレビュー行くぜ!
忍者じゃじゃ丸くん さくら姫と火竜のひみつ 公式忍者じゃじゃ丸くん さくら姫と火竜のひみつは
ハムスターが6月20日に4980円で発売した3DS用ソフトだ。
発売中止になった初代DSのじゃじゃ丸くんからの流用疑惑があったりと
発売までにかなり紆余曲折あった模様。
公式にもパッケージにもジャレコの名前が無いが、
一応起動すると最初にジャレコのロゴマークは表示された。
ジャンルはオーソドックスな2Dアクションで全15ステージ。
方向キーかスライドパッドで移動、Bボタンでジャンプ、
Yボタンで攻撃、Xボタンを押してからコマンド入力で忍術発動。
Bボタン押しっぱなしで敵や地蔵を踏みつけて大ジャンプしたり、
壁の近くでBボタンを押して壁蹴りをしたりも可能。
忍術はYYとかXYなどのコマンドになっていて、
ステージのどこかに隠れてるじいさんを探すことで新しい忍術を教えてもらえる。
忍術は最大3個までストックしておける巻物を拾って消費することで発動可能。
武器は連射の効く手裏剣、放物線を描いて飛ぶ爆弾、敵を貫通する風車の3種類。
敵を倒した時に出現する魂を一定数集めると武器がパワーアップ。
手裏剣だったら2方向への攻撃になり、爆弾だったら一度に投げる数が増えたりする。
体力の最大値も1つアップ。
キャラは最初はじゃじゃ丸くんだけだが、ステージを進むと2人使えるようになる。
細かい性能と忍術が違うくらいなんであんまり変化はないけども……。
まあゲームとしては普通の2Dアクションだな。
全15ステージそれぞれにボスキャラがいるし、背景や構成もちゃんとステージ毎に特色を出してはいる。
悪いゲームではないものの、バランスは大分大味だ。
ボスの攻撃パターンが少ないため、
一つ攻撃を見切れば後は同じ動きを延々と繰り返してれば勝ててしまうのがほとんどだし、
武器が初期状態なら体力が全然削れなくて長期戦になるが、
逆に武器を少しでもパワーアップしていれば連射が効き過ぎてほぼゴリ押しで体力の大半を削れる。
忍術も使える技と使えない技が両極端で、
一部の技は連発するだけでボスを瞬殺出来てしまうほど強い。
ザコ敵の「やー やー」というやる気の無さすぎるボイスも気が抜けるぜ。
敵が複数出てくると処理落ちする場面も。
基本操作は問題ないものの、ヤバいのは水中での操作。
方向キーを右に入力するとじゃじゃ丸くんが爪先を中心にして時計回りに、
左に入力すると反時計周りに回転をするので、
それで方向を決めてBボタンで前に進むという操作。攻撃は正面への手裏剣攻撃のみとなる。
これが死ぬほどやりにくい。
ルーレットみたいにクルクル回転させて前進するわけだが、
当たり判定が身体ではなく爪先に存在するので感覚的に攻撃が避け辛く、
しかも身体に判定が無いわけでもないみたいで、壁にぶつかり続けると実に不安定な挙動をする。
おまけに操作をしてもしなくても常に体が水面に向って動き続けるため、
移動や攻撃の微調整が難しい。
この操作で敵の攻撃やトラップを避けなきゃならない上にボス戦まであるからすげぇイライラしたよ!
グラフィックは全体的にショボいが、忍術のガマパックンが特にひどい。
この画像だと水を撒き散らしてるワンシーンを切り取ったように見えるけど……。
ゲーム中でもこのままで水のエフェクトもまったく動いたりはしない。
この画像が中央にドンと表示されて画面内の敵が全員死ぬだけ。
なんか目の横とか変なところから水も出てるし、ガマパックンの体調が悪いのかと心配になる。
グラフィックは一応立体視に対応しているものの、
背景の絵だけが奥に表示されているだけなので活用されているとは言い難い。
イベントデモは立体視非対応。
イベントデモの絵は妙に解像度低くて、やっぱり元々はDSで出す予定だったんだな……と思ってしまう。
PVだとボイス付きの会話シーンがあったけど、
ゲーム本編ではエンディング以外にボイス付きのデモは無い。
イベントデモ自体似たような立ち絵をなんども使いまわしてどうでもいい会話をするだけの内容。
「さくら姫を返せ!」「簡単に返したらゲームがつまらなくなるだろ!」みたいなやり取りも。
なんでこういう微妙なゲームほどメタネタを入れたがるのか……。
ボスについた肩書きも含めてギャグはほとんど滑ってる。
とりあえずさくら姫をさらってないのに勘違いでボコられたなまず太夫はキレていいと思います。
5つあるミニゲームはタッチペンを使って遊ぶものが大半だが、
すげぇつまんないゲームばかりだしクリアしても何も無いので遊ぶだけ時間のムダである。
唯一、初代じゃじゃ丸くんの背景を立体視にして、
音楽と効果音をリニューアルしたものが遊べるミニゲームだけは「おっ!」と思ったものの、
3ステージ遊んで終了なので大分物足りない。
2Dアクションゲームとしての体裁は整っているのでそこそこ遊べる内容ではあるし、
ラスボス戦のBGMとか初代じゃじゃ丸くんを遊んでるとニヤリとできる要素もある。
風車で複数の敵をまとめて倒すのは結構爽快だし、
スイッチを入れてリフトを動かすとか、灯篭に火をつけて扉を開くとか、
面倒にならないレベルでちょっとした仕掛けを入れてあるなど、
ステージ毎に特色があるところは本当にいいと思う。
デキの悪いアクションゲームって
似たようなステージがダラダラ続いたりするけど本作はそういうの無いからね。
呪いの村の背景の書き込みとか、異次元空間のキモさは結構好き。
この目玉をジャンプ台にして連続ジャンプしながら進むステージなんですよ!
が、やはり突っつけば突っつくほど粗が出てくる作りの甘さとバランスの大味さ。
悪くないところもあるんだが、全体的なグラフィックと演出のショボさなどで微妙。
本当に平凡なアクションで、このゲームならではの要素がほとんど無いのが一番つらい。
3時間でクリアできて高難易度モードなんかも無しとボリュームも少ない。
ステージに2人ずつ隠れてるチビ忍者を探すやりこみ要素も無くは無いが、
普通にプレイしてるだけで大半が見つかる。
まあDSがブームの頃はこういう微妙なアクションゲームも多かったが……。
2013年にフルプライスで出すにはあまりにもしんどいデキだぜ。
個人的には5時間くらいで遊び尽くせてフルプライスのゲームというのも、
内容が面白かったり光るものがあればアリだとは思っているんだけど、
本作はそれ以前のデキだな……。
何故これを掘り返したのだハムスターよ。ファミコン30周年への便乗か。
続編を匂わせるオチだったけど出すんだな?!本当に出すんだよな?!
本当に出すなら待ってるからな!俺は!
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