SIMPLE2000 THE異種格闘技のレビュー行くぜ!
何故今このゲームをレビューするのか?
最強の格闘技を議論するのに今も昔も無いってことさ!
「SIMPLE2000 シリーズvol.42THE 異種格闘技 ~ボクシングvsキックvs空手vsプロレスvs柔術vs...~」が正式タイトル。
SIMPLE2000 THE異種格闘技 公式2003年に42番目のSIMPLE2000シリーズとして発売された作品。
様々な格闘技を使いこなすキャラクターが集合して戦いを繰り広げる3Dの対戦格闘技ゲームだ!
最強の格闘技を決める世紀の一大イベント!チケット代はたったの2000円だぜ!
開発はダフト。
多数のK-1ゲーの開発を担当してきたメーカーで、
エクシングから発売されていたファイティングイリュージョンシリーズや、
コナミのK-1 WORLD GRAND PRIXもダフトが担当していたのだ。
SIMPLEシリーズで格闘技のゲームを出すには打って付けのメーカーと言えるだろう。
まあ、THE特撮変身ヒーローやTHEミニ美女警官や大奥記のメーカーでもあったりするんだが!
多分この頃にはもうスタッフが残っていなかったんだろうな……。
登場キャラは隠しキャラ1人を含めて10人。
それぞれ使用する流派が違い、柔術、格闘プロレス、総合格闘、
キックボクシング、ボクシング、昭和プロレス、
ムエタイ、空手、アメリカンプロレス、グラビアアイドルで10種類だ。
わざわざプロレスを3種類用意する辺りにこだわりを感じる。
グラビアアイドルが空手家や柔術家と並んでカウントされている点については
わざわざ説明することでもない。
SIMPLEシリーズの看板アイドルにしてミス・ビデオゲームである双葉理保だ!
最強の格闘技を決めるこの集まりにいなかったら始まらないだろう!
隠しキャラ扱いになっているが、主役は最後にやってくるものだからな。
彼女の活躍から目を離すなッ!
後に発売されたADVである双葉理保19歳によると、
この時の双葉理保は格闘技が全然分からないので
見よう見まねのバトルスタイルで他の格闘家を全滅させたらしい。
どういうことなんだ……。
っていうか双葉理保の技や装備は「ラブ★アッパー」と同じなので、
流派がグラビアアイドルと言ってもファイトスタイル的にはボクシングに近いんですけども。
モードは好きなキャラを選んで勝ち抜き戦に挑む勝ち抜き戦モード。
対戦モード。限られた体力でどこまで戦えるかを競うサバイバルモード。
トレーニングモードと、必要最低限のものだけ揃ってる。
パンチ、キック、掴み、必殺技を駆使して戦う3Dの対戦アクション。
体力ゲージと根性ゲージの2種類があり、体力ゲージがゼロになったらダウン。
体力ゲージが少ない状態で大ダメージを受けるとKO負けだ。
試合のラウンド数やタイム、ノックダウン回数の設定も可能。
ノックダウン1回にしたら1回ダウンで負けになるし、
時間無制限やダウン無制限でのバトルも出来る。
根性ゲージは攻撃で体力ゲージと同時に減っていき、
少ない状態だとふらつきやすくなるし、ダメージも大きくなる。
関節技などだとこちらが大きく減り、体力ゲージより根性ゲージが先にゼロになってもKO負け。
必殺技は攻撃を当てたりすると溜まるゲージを消費して発動でき、各キャラに3~5種類ずつ。
空手家だったら正拳突きがあるし、アメリカンプロレスラーにはパワーボム。
柔術だったらチョークスリーパー、双葉理保だったらラブ★アッパーがある!
必殺技は必殺技ボタン+方向キーで簡単に繰り出せるのだ。
ボタン連打でバシバシコンボ攻撃が出るし、
方向キーとボタンの組み合わせで必殺技もバンバン出せる。
取っ付きやすい操作システムになっているが、
相手の攻撃にカウンターを入れると大ダメージを与えられるし、
ガードも上段と下段ガードの概念がもちろんあるし、
タイミングよくガードすることで相手のコンボ攻撃を止めてスキを作れるジャストガード……。
そして、強い攻撃で吹っ飛ばされると転んだ状態になって不利になるなど、
格闘技らしい要素もしっかり搭載している。
この状態で立っている方が更に掴み技を仕掛ければマウントポジションでボコボコに出来たり、
プロレスラーだったら関節技に移行できる。
俺は双葉理保で倒れてる相手にローキック連発して足を破壊するのが好きですね。
ラブ★ローキックを喰らえ!
インターバルでの回復や掴みの攻防でボタン連打合戦が多いのはちょっと疲れるものの、
格闘技ゲームとしては大味ながらツボを押さえた作りで遊んでいて楽しい1本だ。
流派の違う各キャラの技もしっかりと差別化されているので色々なキャラを試したくなる。
カウンターで相手の体力をごっそり奪ったり、
ジャストガードからの必殺技で相手を吹っ飛ばしたり、
中距離からの飛び蹴りで相手の必殺技を潰したりが非常に爽快。
ジャストガードの判定がかなりゆるいのも遊びやすさに繋がっているかな。
欠点としては打撃系のキャラが強かったりとゲームバランスが悪かったり、
モードが少ないのでやることがすぐ無くなる点。
ゲスト参戦である双葉理保を除くと登場キャラがまったく魅力的じゃないところなどか。
どのキャラも見た目が地味だし会話シーンも全然ないからね。
このキャラとこのキャラはライバル関係!みたいな設定はあるみたいなんだけど、全然生かせてない……。
後に別のゲームにゲスト参戦した時に妙な方向でキャラが立ったダムドさんなんかはいるけども。
キャラのグラフィックも大分ショボい。
見た目も微妙だし、表情が一切変化しないからダウンしても能面のような顔で倒れる。
SIMPLEシリーズ基準でも、もっとキャラのグラフィックが良いタイトル沢山あるから。
小気味良い効果音は気持ち良いんだけど、種類が少なすぎて同じSEばかりなのも物足りない。
色々とチープだし長く遊べるゲームではないんだが、
動かしてて楽しい操作感や細かいキャラのモーションなど押さえるところは押さえてる。
操作は単純で、ちょっと遊び始めると延々と遊んでしまう爽快さアリ。
物足りない部分はあるが、SIMPLEシリーズらしく低価格でお手軽に遊べるゲームと言えるぜ。
さあ、キミも今すぐこのゲームで最強の格闘技を決めよう!俺はグラビアアイドルだと思う!
ちなみにこのゲームの製作者が裏話を語った同人誌というのも存在したり……。
かつて開催されたSIMPLEシリーズのオンリー即売会で領布されたものだ。
大事に取っておかねば。
- 関連記事
-