
エクスケーブ~運命の夢幻塔編~のレビュー行くぜ!
ニンテンドー3DS™ダウンロード「エクスケーブ ~運命の夢幻塔編~」MECHANIC ARMSエクスケーブ~運命の夢幻塔編~は甲南電機製作所から1月28日に500円で配信された3DS DLソフトだ!
「エクスケーブ」「エクスケーブ~異界の魔導師編~」に続く人気シリーズ3作目。
1作目は700円、2作目は1300円と値段が上がって来ていたが、今回はグッと安くなって500円だ。
3DSDLソフト「エクスケーブ」レビュー!操作性に難はあるがストイックさが楽しいアクション!
3DS DLソフト「エクスケーブ ~異界の魔導師編~」レビュー!前作から大幅進化!骨太のハクスラに俺の過去作レビューはこちら。
ジャンルはモンスターと戦いながらダンジョンを探索するアクションゲームだが、
今回は続編ではなくスピンオフ。
2作目のクリア後に出現するおまけだった自動生成のチャレンジダンジョンがベースの内容。
過去作にあったアイテムを保存する倉庫やお店もなくなり、
手に入れたアイテムを持ってダンジョンに挑むことが出来なくなった。
つまり、アイテムを持ち帰りながら一進一退を繰り返してダンジョンを攻略していくゲームから、
自動生成のダンジョンに一発勝負で挑むゲームになったわけね。
と言ってもただの廉価版や縮小版などではなく、
500円でも十分に面白い新たな魅力を提示した内容になっていたぜ。

新主人公である女冒険者・スカーレットとなり、財宝が眠る果てしなき夢幻塔に挑む!
夢幻塔の50階まで行けば一応エンディングは見れるのでそれがゲーム目的と言えるが、
エンディングを見ずにどこまでも登り続けて限界にチャレンジしても良し。
過去作同様、ストーリーはほとんど無いようなものだが、
声優さんのボイスがちょいちょい挟まるようになったり、
メニューやリザルト画面でスカーレットがグリグリとアニメしたり。
大分見栄えは良くなっている。乳揺れもあるぞ!


操作方法はスライドパッドで移動、Aボタンで武器による攻撃、Bボタンで装備してる魔法か盾を使用。
Xボタン押しっぱなしでダンジョンから脱出、Yボタンで回復アイテム、Rボタンで向き固定。
上画面はゲーム画面で、下画面はアイテム欄。
装備変更やアイテムの入れ替えはタッチパネルのみで行うのでなかなか忙しいゲームだ。
戦闘中はボタンで攻撃しつつ、アイテムや装備を指で素早く入れ替えるような操作になる。
アイテムはダンジョン内で現地調達!
武器は剣、刀、双剣、大剣、弓で前作までは2人いた主人公ごとに使える武器が決まっていたが、
今回はスカーレットだけですべて使用可能。
経験値によるレベルの概念は無し。
1階ごとに必ず2体出現するゴブリンを倒すことで手に入るパワーアップの実や、
たまに手に入る食べ物を使うことで底上げは可能だが、
基本的にステータスは装備するアイテムの性能だけで決まる。

押し寄せる敵の大群を薙ぎ倒しながらアイテムをザザッと回収!
ごく稀に回復ゾーンはあるものの、体力は回復アイテムを使わないと回復出来ない。
状態異常の毒も時間経過で回復しない上に減り幅が大きいので、
毒を喰らった状態で毒消しを持っていないとどんな場面でも大ピンチになるバランス。
毒消しは無限沸きするザコを倒すとそれなりの確率で落とすものの、
とにかくアイテムの取捨選択で悩まされる。
体力回復アイテムを温存するかしないか。
強力な魔法アイテムをいつ使うか。
状態異常回復アイテムはいくつ持ち歩くべきか。
アイテム欄の空きスペースと相談しながら持ち物を選別し、
拾ったアイテムに一喜一憂しながら進むのが楽しいシンプルながら中毒性の高いアクションゲームだ。

強力な武器を拾った時は脳汁が出るぜ!
まったく同じ武器でもケツについた「+○○」の数字で性能が違う。
「ランクSS 炎剣レーヴァテイン+96」「ランクSS 氷剣グレイシア+125」
とか名前だけで興奮できるのでちょっとしたポルノウェポンですよ。
最強の武器はやはりエクスカリバー。
武器はスキは大きいが敵の放つ弾をかき消せる大剣に、
射程は短いが小型の敵なら連続攻撃で一方的に攻撃出来る双剣とそれぞれ個性があるし、
同じ種類の武器でも属性の違いや攻撃で衝撃波が出るものなど様々。
弓だったら2本同時発射可能なものや、打った矢が壁で跳ね返るものなんかもあるし、
ゼロになったら壊れる耐久度の概念もあるため、
予備の武器をいくつか用意して場面場面で使い分ける必要があるのだ。

魔法アイテムは広範囲を一気に攻撃可能で何回か使用出来る。
敵の攻撃をかき消して動きも止められるので、弱い魔法でも使い所はある。
複数用意してボス戦でゴリ押すのもアリ。

ダンジョンは自動生成で毎回変化するが、
一定階ごとに巨大なボスキャラや仕掛け部屋も待ち受ける。
ランダムでパワーアップアイテムが大量に手に入る部屋とか、
消耗した武器を回復してくれる部屋が出ることもあるので入れたらラッキー。

持ち込み無しだと運の要素が強くなり過ぎて味気ないのではないか。
という疑問にお答えするのが今回からの「称号システム」だ。
「剣で敵を○匹倒す」「○○の魔法を使い切る」「毒を一分間治さない」
などの条件を満たすことで手に入る称号が144種類用意されている。
累積プレイで取れるものから、かなりトリッキーな立ち回りを要求されるもの。
ほとんど隠しコマンドに近いようなものまで色々。
夢幻塔は5階ごとにアイテムの設置が可能で、
新しい称号を手に入れるごとに置けるアイテムが増えていく。
例えば、「大剣を壊れるまで使う」の称号を手に入れると
10階に武器のライトブリンガーが置けるようになる。
「最大HPを越えるダメージを受けた」の称号を手に入れると
20階に装備アイテムの黒曜石のお守りが置けるようになるとかね。
何度もプレイして称号が増えていくと置けるアイテムの種類が増えて戦略の幅が広がっていく。
一発勝負でアイテムの持込みや持ち帰りは出来ないけど、
繰り返しのプレイは無駄にならないという仕組みだ。
これが実にイイ。
新しい称号を手に入れた時は「どんなアイテムが置けるようになるのかな?」とワクワク。
称号で設置したアイテムを利用して別の称号を解除するとか、
雪だるま式にゲームを進められるようになってくるとグッと面白くなってくる。
遊んでいるとただの運頼りではなく設置アイテムで基本の立ち回りを組み立てて、
後はランダムドロップで補強という感じになっていくね。

こうして冒険を続けてXボタンで帰還するかやられて死んだかすると、
持っているアイテムが換金されてスコアが表示される。
ネットランキング対応で他のユーザーとも競えるのだ。

スコア画面で表示される帰還理由と死因のテキストが異常に豊富なのも見所。
「○○にやられた」だけじゃなく、持っているアイテムや状況にも応じて細かく記載される。
「こんな限定された状況のためにテキスト用意したの?!」ってビックリするようなものも多数。


塔に入ってすぐ何もせず帰還した場合でも専用のテキストがあって、
しかも複数種類があるとか細かすぎる……。
そういえば甲南電機製作所は「
おでかけタコりん」とか「
ナゾのミニゲーム」とか、
テキストで魅せるゲームが多かったな、とニヤリ。
ネットランキングで他のプレイヤーの死因や設置したアイテムなんかも見れるので
ついつい色々と見てしまうぜ。
新要素以外で注目はショートカット。
前作はダンジョンを進めていくとショートカット可能になるんだけど、
ショートカットするとパワーアップアイテムが拾えなくなるので逆に苦しくなるという仕様だった。
「弱さを強力な装備でカバーしてショートカットする」「確実に進むために1階から登る」
という2択とも言えるんだが、ボスが強くて数が多い上に果てしなく長いのでしんどさの方が強くて……。
しかし今回はショートカットした場合でも救済措置が挟まるようになったのでグッと楽になったぞ!
欠点がしっかり改善されててありがたいぜ。

前作の欠点を改善させつつ、新たな面白さを表現出来ていてナイスな本作だが、
最大の問題点は夢幻塔の前に遊ぶことになる「未開の森」ゾーンだ。
前作のセーブデータがあるとスキップ可能だが、新規ユーザーはプレイする必要がある5つのミニダンジョン。
まあ、何故か5つ目のダンジョンはクリアしなくても先に進めたりするんだが。
ここが称号システムもランキングも無い完全に運頼りのダンジョンで、
その割に変に難易度が高いのでどうにもならなくなって詰むこともしばしば。
「本番の前にミニダンジョン」という構成は前作、前々作と同じなんだけど、
アイテムの持ち帰りや持込みが可能だった前作までと違って本作は一発勝負。
チュートリアルと考えてもデキが悪いし、
そもそも未開の森とは別に練習塔っていう、基本ルールを学べるところがあるのでますますいらない。
前作遊んで無いユーザーだけ、本編の面白さが無いダンジョンを連続で遊ばされる初心者殺し仕様。
実際、エクスケーブ初プレイの人が未開の森で投げるところをかなり見たので悲しい……。
せっかく値段を下げて新規ユーザーも入りやすくしたのに勿体無いにもほどがあるぜ。
アプデで難易度を緩和するという話も出ているがどうなるやら。
苦戦してる人はスカーレットのワキと乳揺れでメンタルを回復させながら頑張ってくれ。

運ゲーを称号システムとプレイヤーの経験でねじ伏せていくのが本作だが、
ランキングを目指すとなると最終的には運ゲーになってしまう。
エンディングが見れる50階以降は「高み」と呼ばれる特殊な階になり、武器がまったく出なくなる。
限られた武器で戦いぬく耐久レースとなるわけだが、
こうなると死ぬまでに高額で売れる換金アイテムが出るか出ないかがすべて。
スコアがほぼアイテムの換金額だけで決まるので、ボスを倒した数とか登った階数とかはまったく関係ない。
ここはプレイの幅を狭めてしまっているので残念。
エンディング後の限界に挑戦するフロアなので、
ギリギリの武器で生き抜く耐久レース自体は嫌いじゃないんだけどね。これはこれで緊張感ある。
称号の条件を塔の内部で確認出来ないのも不便。
5階ごとに休憩ゾーンが挟まるんだから、そこで確認出来るようにして欲しかったぜ。
144ある称号も前作をやりこんでいないと取れないものや、
週替わりのネットランキングで1位取れとかムチャな物も含まれているのでコンプしないと死ぬ人は注意。
やりこんでいくと1プレイが長くなっていくのでそろそろ中断セーブも欲しいかなあ。
ランキングもあるので再開したら消える仕様でいいんで。

今回もとにかくストイックな内容なので人を選ぶところはあるが、ハマれば時間をグイグイ吸い取られていく。
無駄な初心者殺し仕様や、やりこんでいくと見えてくるバランスの悪さなどが惜しいものの、
運に翻弄されながら経験と勘でアイテムの取捨選択を行って窮地を切り抜けていく、
ドキドキハラハラな楽しさはお値段以上。相変わらず昔ながらのゲームっぽいBGMもステキ。
前作、前々作とプレイしているが、
自動生成ダンジョンがメインの一発勝負の構成と称号システムのおかげで手触りが変わっていて
また違ったタイトルを遊んでいるような新鮮な気持ちで楽しめたぜ。良スピンオフ。
シリーズ未経験者はアプデを待った方がいいかもしれないが、今回も面白かった!
エクスケーブシリーズは3DS DLソフトで生まれた完全新規タイトルなので、
今後もより“高み”を目指して頑張って欲しいぜ!
※追記http://sinplelove.blog34.fc2.com/blog-entry-5200.html2015年4月1日のアップデートでチュートリアルの難易度が大幅に低下!
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その話マジで?
現在未開の塔3で足止めしているから本当だったら嬉しいな。